部室に一緒に来てくれた幸村君。
朝練を中止にしてくれたのは、おそらくあたしの事があるからだろう

「大丈夫じゃ、なさそうだね。乃愛」

「うん」

「乃愛は、気づいたようだな。自分の気持ちに」

「気づいた。というよりも、気づかされた」

「「！？」」

「まーくんが一緒にいる女の人と一緒にいるのを見ていられない。」

「そうか」


「好きだから、一緒にいるのが辛い」

そう言ったあたしに

柳君の強烈な一言が刺さってきて

「なら、試してみるか？」

「え？」

試すって、何を・・・

「アイツが誰を好きか」

！？
それは・・・あの女の人なんじゃ、ないの・・・？


「いいかもね。ちょっと仁王よりは乃愛の方が酷かもしれないけど」

「え？」

「大丈夫だ。手を打つには早い方がいい」

どういう、事？

「なら、跡部に協力してもらおうか」

けーご、君？

「何で・・・」

「氷帝とも、ちゃんと話せるチャンスだよ？」

「！？」

「跡部が言っていたよ。やっとアイツらが
乃愛のいない氷帝のテニス部が可笑しいこと。
それと、あのマネージャーは、監督が指名していたらしい」

榊、先生が入れていたの？

だから、けーご君も侑君も何も言えないって言ったの？

「・・・っ」

「今、氷帝のテニス部はあの学園でテニスをしていないということだしね」

「え・・・？」

じゃあ、どこで・・・

「跡部の家でやっているらしいよ。テニス」

「！？」

「だから、乃愛には暫く氷帝に預かってもらおうと思って。
跡部も、忍足もいる。そんな遠くない場所に青学もあるらしいからね」

「！？」

「それなら、大丈夫だろう？」

「う、ん？」