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翌日、本当にあくと君が
送ってくれるとは思っていなくてびっくりした

「おはよう」

「お、はよう」

「あくと」

「修二じゃないか」

修ちゃん?

「悪い。俺も一緒に乗せてくれへん?用があるのは同じ場所なんや」

!?
立海に用があるの?

「構わないよ」

そう言ってくれているあくと君

「なんだ。助手席には乗ってくれないんだ?」

「あー・・・うん」

「あくと、乃愛の奴、ちゃんと寝とらんで」

「その様だね。後ろで寝ているといいよ」

「うん?」

後部座席で無理やり横にされたと思ったら
真上に修ちゃんの顔を見る羽目になって

「え?修ちゃ・・・」

「ちょっとだけ、寝ておき」

そう言ってくれた修ちゃんの言葉が嬉しくて
そのまま寝てしまった

「乃愛、乃愛」

「んー?」

「着いたで、乃愛」

目を開けたら顔面ドアップの修ちゃんで

「あわわわわ」

「慌てんでもええよ」

修ちゃんはそのままあたしを一緒に降ろしてくれて

「やぁ、乃愛」

「幸、村君?」

「おはよう」

そう言ってくれたのは
柳君と、真田君で

「おはよう」

修ちゃんの後ろに隠れてしまうと

「なんだか人見知りの子みたいだね?乃愛」

「!?ち、違うもん!」

「違わないな。人見知りの子供と同じような行動だからな」

ヒドイ

「蓮二」

「あくと兄さん」

「少しいいかい?乃愛の事なんだ」

「「!?」」

「そうや、お前たちにも話しておこうか」

「何を」

「練習させとるやろ。名前での」

「!?」

何で、何も言ってないのに・・・
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