26
「なぁ、仁王」
「そうじゃの。大分なギャラリーがおるな」
打ち合いをしながらも
会話をできる余裕があるらしいこの2人の体力は
どこまであるんだろう・・・?
「そろそろ、終いにしようや」
「それはこっちのセリフじゃ・・・!」
まーくん!?
ボールを拾ったのはいいけど、ズサーっと
行ったまーくん
すぐにたったけど、それでも、痛いはずなのに・・・
「これで終いや、仁王」
「ダメじゃ。乃愛は誰にも渡せん」
「!?」
もう、いい
もう、いいのに
最後にコートの中に入って拾えなかったのは侑君だ。
ううん。拾えなかったんじゃない。拾わなかったんだ
「何で」
「決まっとるやろ?乃愛の気持ちを
俺は組んでやっただけや。泣かせるんやないで仁王」
あたしの方を見てきたまーくん