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「乃愛」
「けーご、君?」
「お前は、氷帝に戻って来るな」
!?
「どう、して?」
どうしてそんな事、言うの・・・?
「跡部、何もそんな言い方せえへんでも」
「あの2人は、監督のお気に入りだ。
お前が氷帝にいる限り、あの監督にも
行動が筒抜けになっている。お前は、氷帝に
"今は"いない方が身のためだ」
「・・・っ」
「俺達は、乃愛がどこにいても味方だ。
今のテニス部が、落ち着くまで面倒を見て貰ってろ」
「けーご君・・・」
なんで、そんなにつらそうな顔をしてそんなことを言うの?
「乃愛」
「侑君」
「分かってやり。跡部も本当は乃愛を
立海になんて返したくないねん。
せやけど、生方や秋月は乃愛が生徒会室にいることも知っておった。
当然、榊監督も乃愛が生徒会室の跡部の部屋にいる事知ってるちゅーことや」
「・・・!」
「誰よりも、乃愛を信じてやった跡部が
乃愛を立海に返すのが誰よりもつらいねん」
「・・・けーご、君・・・」
「乃愛、泣くんじゃねぇ」
「で、でもっ」
それじゃ、けーご君が全部を背負う羽目になってしまう・・・