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侑君とデートをしてから1週間
「え?」
「今日は俺と忍足が榊監督と今後の
テニス部の話し合いがあってな。急遽休みにしたんだ」
「そか」
「悪いが俺も一緒に帰れねぇが気をつけて帰っておけよ」
「うん?」
帰り支度は住んでいたのが救いだ
生徒会室のけーご君の専用の部屋から出たあたしは
そのまま跡部邸に行かなくてはいけない
「な・・・!?」
正門の前には見慣れた制服と、銀髪の髪型
「仁王、君・・・」
その言葉に振り向いた仁王君は
「まーくんじゃろ?」
「何で?」
「なにがじゃ」
「だって、あの女の人・・・」
彼女なんでしょ?
だからずっと一緒にいて・・・
「教えちゃる。だから
立海に帰って来んしゃい」
「!?」
「帰らないよ・・・」
あたしは、この先を聞くのが怖いんだ
あの女の人が彼女だったら?
仁王君に、それを言われそうで怖い・・・
「乃愛」
「!?」