22
「そっか」
「で?乃愛は何で氷帝じゃなくて
青学にいるんだ」
「跡部からの頼まれものを持ってきてくれたんですよ。
で、少し青学(うち)のテニスでも見て貰おうと思って連れてきたら」
「無いことを言われて、怯えさせて、泣かせた。ということか」
「はい」
「お兄ちゃ・・・」
「大丈夫なのか」
「うん」
修ちゃんの顔と、お兄ちゃんに抱き着いていたせいか少しは落ち着いた
「不二君は悪くないから、テニス部の皆を追い詰めないで・・・っ」
「そうか。では、帰ろうか」
「でも・・・」
不二君の方を見ると、手を振ってくれていて
「ごめん、なさい」
「謝ることなんてしていないだろう?
大丈夫だよ。乃愛ちゃんが悪いわけじゃない。だから、乃愛ちゃんは謝らないで?
次に会った時、また笑顔の乃愛ちゃんを見せてくれたら僕たちは嬉しいからさ」
「不二くん・・・」
「今日はありがとう。跡部に伝言を頼むよ」
伝言・・・?
けーご君に?
「勿論、参加するとね」
「わ、かった」