22
「何で氷帝を裏切って立海に行った女がここにいるんだ」
!?
「橘、そんな言い方」
ガタガタ震えてくるあたしの身体
「乃愛ちゃん?」
「ど、しよ・・・怖い」
あの時の氷帝の皆と一緒だ
「少し休もうか」
え?
コートの近くにある木陰に連れてきてくれた不二君
「不二、君?」
「ごめんね。あの時いなかったの
千石だけじゃないんだよ。今の橘もいなかったんだ」
「・・・!?」
どうして・・・
「不二、何でそんな女を庇う必要がある」
「庇うに決まっているだろう?
彼女は氷帝を裏切ったわけじゃない。
それでないことを言って気付つけるのは、橘で
傷つくのは、彼女だよ」
「何だと?」
不二君?
何だろう、幸村君に似ているようなこの雰囲気は
PIPI
「スマホ持ってたんだね?連絡すればよかったかな?」
「ううん。大丈夫」
通話ボタンを押すと
「チャイ☆」
「しゅーちゃ・・・」
「どないしたん?」