「オーダーは」

「分かっているんだろう？」

「大体はな」

大体でも分かっちゃうんだ？

「乃愛のご所望は、立海（うち）のペテン師だからね」

「何だ。アイツなんだ？」

「あぁ。正直、アイツは辞めて欲しかったけどね」

へ？

アイツって誰？

ペテン師って確か、まーくんだよね？

「それは、僕も同感だよ」

「不二。今からオーダーを作る」

「あぁ。分かった。その間は、大石と乾に見ててもらおうか」

「へぇ」

不二君も一緒にオーダー考えるんだ？

「意外だろう？」

「うん」

「立海は、オーダーは」

「もう出来てるし、皆それぞれに
オーダーのペアで練習しているよ」

そう言った幸村君

「なるほどね」

そう言って行ってしまった2人

「お、可愛い子発見ーー！ラッキー！」

へ？

飛びついて来ようとしてきた男の人を避けるのに
幸村君の後ろに隠れてしまったあたし

「あれ？幸村君？さっきまで可愛い子いなかったっけ？いや。いる」

自問自答しているこの人

「千石。彼女が怖がるじゃないか」

「へ？」