19
「おー」
また明日ね。なんて言いながら
ある一角の前で聞こえて来てしまった声
「好きなの」
こんな所で告白する子もいるんだ
「仁王君が、誰よりも」
え?まー・・・くん?
そっか、用事って告白だったんだ
まーくんの後ろ姿しか見えなかったけど
「あたしなんて、叶いっこないや」
この気持ちが恋だったなんて気づきたくなんてなかった
下に降りて、走って車まで行くと
「なんや。誰に泣かされたん?乃愛」
「しゅー・・・ちゃ・・・」
「まぁ、はよ乗り。帰るで」
「うん」
修ちゃんの車に乗り込むと、すぐに出してくれた車。
着いたのは17の合宿所で
「おや、珍しく泣いたのですか」
「コーチ・・・」
「誰に泣かされた」
!?
「お兄ちゃ・・・」
お兄ちゃんを見たら余計に涙が出てきて
「失恋・・・しちゃった」
「「失恋?」」
「忍足にか」
「侑君じゃない。まーくんに」
「!?」
そう言ったあたしの言葉に驚きを隠せていない、メンバー