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氷帝の方を見ると悔しそうな顔をしていて

「乃愛。皆と話して来るかい?」

「行かない」

まだ、怖いの。
氷帝の皆が…

「そうか」

侑君がこっちに来ていて

「乃愛」

「侑、くん?」

何でこっちに

「ちょい、乃愛借りてくで」

「は!?」

「何言って!」

「ちゃんと返すさかい。心配せんでもええやんか。ちょっと話があるだけや。
俺と跡部から」

侑君とけーご君?

「怖いの・・・まだ」

「そうやろうな。あいつらが悪いんやろうけど、それにすら気づかへんしな。
せやから、俺と跡部と3人で話せへんか?」

「・・・っ」

後ろから来る氷帝メンバー
自分が震えるのが分かる。何を言われるか
何をされるか分からない。
その恐怖からは逃れられない

「お前らは先に乗ってろ」

「跡部!」

「分からねぇだろ?乃愛の恐怖がどれほどか」

そう言ってくれたけーご君

「お疲れ様…」

「あぁ」
「乃愛もやろ」

「跡部。部室を貸すよ。そこで話してきたらどうだい?」

「済まねぇな」
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