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「これだ」

そう探してくれたのは柳君で

「あ、ありがとう」

「構わない」

電話を掛けると

「なんだ。幸村」

そう言った跡部君の声は元気そうで

「あ、跡部君・・・」

「乃愛か」

「うん。あの、ね?今
立海に氷帝の皆が来ているの。侑君を抜いたメンバーが。監督と一緒に」

その言葉に、ラケットが落ちる音がした。
ということは、彼はテニスをしていたのだろう

「すぐに向かう」

「うん。待ってる」

「それと、乃愛。忍足を名前で呼べるんだったら、俺様の事も名前呼びに戻しやがれ」

そう言って切れてしまった電話

「どうした」

「あ、ううん。何でもない。
これから向かうって。跡部君が」

「そうか」

跡部君の事も名前で呼ぶの、か

「また、無茶な宿題、出すんだから」

「「また?」」

「跡部に何を言われた」

「名前呼びに戻せって言われちゃった」

へへっと笑うと

「笑ってる場合じゃねぇだろぃ」
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