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テストの返却期間が終わり
幸村君はマメに跡部君と連絡を取り合っているようだ。
恐らく、氷帝との練習試合の事だろう

「乃愛」

「は、はい」

「緊張しなくてもいいよ。
練習試合何だけど今度の土曜日はどうかって」

土曜日?

「学校なら休みだよ?」

「いいと思う。幸村君たちさえよければ」

そう言ったあたしに
OKサインを跡部君に出していた幸村君

「ふふ。氷帝に行ったらどんな顔をするだろうね?彼ら」

やっぱりこの人は敵に回したくないタイプの人だ

「そうだな」

「そうじゃのぉ。意外とあのメガネは驚くかもしれん」

メガネ・・・?

「侑君?」

「妬けるね。乃愛が他校の人間をそう呼ぶのは」

!?

「まぁ、土曜日になれば分かることか」

うーん・・・

PPPP
と鳴ったあたしのスマホの着信にお兄ちゃんの文字


「何だろう?」

もしもし。と出ると

「氷帝に行くみたいだな。大丈夫なのか?」

「うん」

サブちゃんから聞いたのかもしれない

「大丈夫。皆もいてくれるし。練習試合だし。氷帝の皆に近寄らなければいいだけだもん」

「そうか。ダメだと思ったら、毛利にでも、立海の奴らにでも言えば言い」

「うん」

それだけ言って切ったお兄ちゃん
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