「この子が男性恐怖症…って言うか人間不信になったのは紛れもなく櫻井のせいなの」

「そうだったのか」

「私が幸村君に泣かせるなって言ったのはこういうこともあったし、月渚は立海を私は青学を受験していたこともあってから」

「そうでしたか」

「じゃあ、中2からは学校に」

「行っていたわ。というよりも教室には入らないで保健室にね。
だけど保健室だっていつ男が来るか分からない。その恐怖が多かったのも事実で、この子は中学の2年間テニスの高校生代表の寮で生活していたわ。月光くんの部屋でね」

「！？」

「そこには男だらけなんだけど、月光君が女性側の味方でいてくれる人がいるからって掛け合ってくれたの。月渚のご両親も知らないの。月渚がレイプされた事」

「！！」

「そうだったのかよ」

「クラスに入れないまま卒業して立海に行ったのは幼なじみである幸村君がいるのと、U-17にいた毛利先輩がいるから」

「！？」

「まぁ、本人は毛利先輩を若干忘れかけていたようだけど」

うぅ

「月渚」

「ん？」

あたしの方を抱き留めてくれているツキ君の声だけが響いていて