「あ…えっと」

「婚約破棄なら俺の両親も月渚の両親も了承してくれている」

「だ…」

「お前には幸村がいるではないかならば無暗に他の男のいる場所に
来るべきではない家に帰れ」

「いいの…？私が精市と」

「そう言う話だったからな。最初から」

最初から

「お前が幸村をよく見ていたことは知っていた。というよりも気づかされた」

「うん好き。精市が誰よりも何よりも」

そう言った時だった

「それは、弦一郎の前じゃなくて直接聞きたかったかな月渚」

「え？」

後ろを振り向くと、笑顔の誠一がいて

「何で…帰ったんじゃ」

「乃愛が月渚がここに来るはずだからって教えてくれたんだ」

そう、だったのね

「弦一郎」

「あぁ問題ない。練習にも行くが暫くは」

「丸井への八つ当たりは辞めておきなよ」

「何故丸井なんだ」