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「何事もないことを期待したいけれど、きっとそうも行かないのだろうけれど」
「どうしてそう言い切れる」
「停戦協定を結んでいるとはいえ、いつどうなるかなんてあたし達には分からないもので。何事も無ければそれでよしとしたいところですけど、そうも行かないのが情勢下なので」
「ふーん」
「なぁ」
「はい?」
「お前の言う『大事な人』って一体」
「そうですね。あたしとオーブの現代表の『
「「父親…ねぇ」」
「そうですよ?」
あたしもカガリもようやく立ち直ったのはついこの間の事の様だ
「でもあの時よく
「は?」「え?」「マジか」
「そうですね。たまたま抜けたんだと思いますよ」
「たまたま?」
「そうです。きっと今同じことをやっても抜けさせてもらえないでしょうから」
「そうなんだ」
「はい」
割と遅くまで話をしたせいか外は暗くなっていて
「悪いな、こんな時間まで」
「いえ。構いませんよ」
「え?」
「普通の女子高生がこの遅くまで付き合わされて『構わない』だなんて言うとは思わなかったけどな」
クスクスと笑うと
「本当に平気なんですよ。こんな時間に出歩いていればきっとあたしなんかよりも毛利さんたちの方がよっぽど危ないかと思いますけどね」
「どうだろうな」
どうだろうな?
「一応、毛利さんちの娘の父親も元は警察官。そこら辺はしっかりしてるだろうよ」
「へぇ」
あの子のお父さん、元警察なんだ。まぁ見た事無いし何も言えないけど
「でも同じお父さんなら同じ場所に居て欲しいと願ったんじゃないか?」
「恐らくはそう…なんでしょうね」
「「え?」」
あたしが足を止めると、前にいた人たちも足を止めていて
「あたしもカガリも同じ様に同じだけの教養をしてもらってはいますよ。政府の仕事の内容もしているし、軍人としてそれだけの仕事をしているのも事実です」
「そうなんだ」
「でも、同じように育ったとはいえ最終的に自分が進むべき道を決めるのは自分自身だとそう言ってくれたのは紛れもなく父親なんです。だからこそあたしはお父様が生きている間に軍人になると決めたと言っていますしね」
「そうだったんだ」
「はい」
「そのキミのお父さんは」
「もう亡くなっていますよ」
「そういう事じゃないんだ」
うん?
「キミのお父様はそれを望んでいるのか?」
「出なければそうそう軍人としても育ててなんかいないでしょうね」
「そうか」
基地の入り口まで送ってくれるとは思わず
「ありがとうございました」
「いや。そう言えばまだ名乗って無かったな。緋色光だ」
ヒイロなんて変わった苗字だなぁ
「松田陣平だ」
「萩原研二だよ」
「伊達航だ」
「安室透」
「何かあれば、ポアロに駆け込むと言い」
「何かってなんですか」
「なんでもだ」
意味が分かんない。なんて思いながらも「分かりました」とだけ返事をすると
「俺達的には君の事ももっと良く知りたいんだよね」
「あたしは知りたいとも思いませんけどね」
「酷いなぁ」
「ひどくないです」
基地の中に入ると、オーブからの連絡がいくつか入っていて
「うっわぁ最悪」
「仕方がありません。今はカガリ様もプラントにいる状況なので」
まぁそう言われちゃそうなんだけど
「まぁいいわ。1つずつ先に片す物から片していくから、皆は先に休んでちょうだい」
「い、いえ…っ自分たちはユキ様がお休みになっていないのに、自分たちが先になど」
あっけらかんとしたあたしに
「だーめ。軍人と言えど休める時にしっかりと休みなさい。この量ならそう時間もかからないからそんなに遅くまでは起きていないわ」
「わかりました…」
「では」といった彼は敬礼をした後部屋を出て行って
「さーて、仕事しますか」
1つずつ目を通して必要なものにサインをして行くと
「東京国際サミットの護衛任務?なんだってまたそんな事を…」
日本の警察に任せればいいんじゃないかと思ってしまうほどだ。保留にしておこうと思えばいきなり「ユキ様」と言われてしまい、何事かと思えば
「日本の警察の方が早急にここのトップとの面談を要求したい」とアポイントもなく来られてきていて」
アポも無しにここに来るという事がどういうことか、分かって居るのか、いないのか。「はぁ」とため息をつくと
「なら、こう伝えてくれる?」
「はぁ」
「すでに休んでいるから、明日また来てくださいと」
「分かりました」
よほどの馬鹿じゃ無ければ明日来てくれるだろう。それを期ッと伝えてくれているのだろう。すぐに引き上げて行っている日本の警察。なのに、2、3
「4人か」
面白い人間が残っているのね。今日は会えないと分かって居るくせに、ここで待つ気なのかしら
==
翌日
「あらやだ」
「随分と早いんだな」
「そうだな」
一匹狼タイプの男2人に顎鬚に優男っぽい人がいて
「随分とお早いんですね?昨日の今日だと言うのに」
「ここのトップと面談をしたくて来たんだけど断られちゃってね」
「他の部屋の電気が消えているのに1つだけ付いていたからそこがトップのいる部屋なんだろう?」
「そうですね」
「そして、ここのトップは君だ」
「「あ?」」
「何言ってんだよ?降谷」
訳が分かんないって顔をした男2人
「そうですね。この日本基地を任されているのはあくまであたしなので、あなた方の言うトップはあたしなんでしょうね」
「ゼロの言う事は正しいみたいだな」
「だな」
「でもなぜあなた昨日と違う苗字なのですか?」
「やべ」
「何が言いたい」
「昨日あたしと話した時には『安室透』と名乗ったでしょう?なのに今日は『降谷』と言われていましたよね。それもたった今」
「その判断力は高いんだな」
「どうも。そしてあたしが昨日降谷夢姫と名乗った時にも驚いていましたけど」
「え?」
「マジ?」
「あの降谷が?」
みんなクエスチョンマークだらけだ
「そうですよ。あたしには日本名とオーブで使用している名前がしっかりとあるので」
「君のご両親は」
「さぁ?もう顔も覚えていないですよ。覚えているのはオーブで育ててくれた父だけです」
「そうか」
まだ朝も早い。基地には寝ている人間も多くいる。加えて今日は日曜日で学校がないと来た。
取り合えず外で話す内容でもないという事もあって、昨日からの面談の話という事もあり仕方がないと思い、会議室に案内することに
「ユキ様!?」
「大丈夫よ。あたしのお客様だもの」
「ですが」
「そんなに心配する事もないでしょ。起きたものからちゃんと食事して、いつも通りにしていてくれる」
「かしこまりました」
走って行った兵士を見ているのも疲れるものだ
「大変そうだな」
「まぁ、オーブにいるころよりは大分平和ですよ?この国自体そのものが」
「そうか」
会議室に案内をすると「まぁ貴方方だけでも構いませんが、昨日来ていた方々も話をしたいのでは?」
「だと思うが、上層部だけでも呼んでいいのか」
「構いませんよ」
「どうぞ」と言えば早々に電話をかけている人たち
「忙しいわね」
「そうだろうな」
だろうな。って
「俺個人としてもお前と少し話がしたいんだがな」
「なぜ」
「そのままの意味だろう」
そのあまの意味?
「なんでアイツが俺を降谷って言ったのか気になっていたな。それと同時に自分と同じ苗字だという事、昨日と苗字が違うという事に」
「そうですね」
「その疑問と俺の疑問がほぼ一緒だからだろう」
「そうですか」
なんて話をしている間に「今から来るそうだ」という話になった
「少しお待ちいただけますか」
席を立って自室に入って保留にしようとしていた東京国際サミットの用紙を持つと
「悪いんだけど、日本の警察を数名呼んでいるの。もしそう言われたら会議室に案内して」
「ですが」
「大丈夫。あたしの今着ているお客様も警察関係の人たちだもの」「分かりました」
会議室に戻って、オーブ減産のコーヒーを出すと
「いい香りだな」
「それは良かった。ただお口に合うかどうかは分かりませんが」
あたしはブラックコーヒーが飲めないので、甘みのないカフェオレだ
「そういう所もゼロに似ているんだな」
ゼロ?さっきもそう言われている人がいたなぁ位で思っていると
「さて、その話はまぁいいとして、あたしにお会いしたい理由はきっと此方の事でしょう」
そう出したのは東京国際サミットの用紙だ
「あぁ」
「サインをしていない所を見るといい返事はもらえない、という事だろう」
「それはまだ決めかねていますよ」
「どういう事だ」
「この書類を見たのが昨日貴方方と別れてから。そうそう簡単に決められることであれば早々にサインをしていたでしょうけど、こちらに基地を開けて早々に入ってくる任務が護衛任務だという事はなにかあるのではと考えたので」
「なるほどな」
数回のノックの後「どうぞ」と言うと入って来たのはスーツの男性数名と女性の人が数名。一応刑事らしい
「どうぞ、おかけになって下さい」
コーヒーを淹れて来てと分かりましたと1度出て行った人
「さて、此方の書類ですが、先ほど彼らには少しだけお話をした通り、この日本基地を開けてそうそうの任務が護衛というのは何かあるのではないかという話を繰り出したところです」
「なるほど」
「特に理由はないのだが」
理由がない?
「理由がないのであれば我々はお断りをしますよ。御自分の国の警察も護衛くらいは出来るでしょう」
「そうだが」
そうだが?
「国際サミットと言うだけあって、日本の警察だけでは人手が足りないと言う方が正しい」
「まぁそうでしょうね」
書類を見ると、サミット会場は広範囲。それを日本の警察だけで賄おうなんて事無理がある
「我々にも出せる人数に限度があります。その日の休みの物を借り出すなんてことはしたくないので」
「何?」
「軍人と言えど、休める時に休ませる。それが日本基地の方針です。なので、そうそう簡単に休みの人間まであたしは出すつもりは無いですよ」
きっと日本の警察は休日返上でこのサミットの敬語などに当てられているのだろう。まぁ、ブラックこの上ない。あたし以外はの話だけど
「ただし」
「ただし?」
「なにか予想外の事が起きない限りは。の話です。予想外に何かが起きれば厳重体制をこちらも敷きます」
「あぁ」
「このサミットは日程通りに?」
「その予定だが」
「いいでしょう。人手が足りないと言うのならご協力しますよ。ただし、軍人で護衛する以上ライフルや拳銃の所持の承諾をしていただきます」
「!?」
それに驚いている刑事さん達に
「ご自分たちの要望だけが通る。なんて馬鹿な考えでしたか?」
「仕方あるまい」
「いいだろう」
そう言った刑事さん達
「ありがとうございます」
あとでカガリには事後報告かな。まぁ今はそれどころじゃないようだしなぁカガリもアスランも
取り合えずサインはしておくと
「助かった」
「いいえ。ではまた後日」
「あぁ」
