「あら乃愛じゃない」

「お姉ちゃん、生きていたのね」

「あら殺さないでくれる？私も杏璃も生きているわ。"無限"を発動できるのが悟と乃愛だけだと思っていたら大間違いよ」

お姉ちゃんも、無下限術式…持ってるのか

「何が目的」

「目的？」

「立海に潜り込んで無実の非術者（にんげん）を使って、テストの問題をあたしの机に入れるなんてどう言うこと」

「何だもうばれてるんだ」

お姉ちゃんはあたしが幻影操術を使えることを知らない…？

「別に何の目的もないわよ。ただ乃愛がどんな反応をするか試しただけだもの」

試しただけ？試すだけで彼らを利用するの？

「サイテー」

「最低で構わないわ。どんなことがあっても私も杏璃も非術者は嫌いよ」

「そう。でもあたしもお兄ちゃんたちも、"呪詛師"は嫌いよ」

"呪詛師"とついている呪術師なんて大っ嫌い

「それは良かったわ。同じ考えで」

そう言って出てきたのは杏璃さんで

「やっぱり一緒にいたんだ」

「いつも一緒なわけではないわ」

いつも一緒なわけじゃない…？

「どうだか」

「何ですって」