その直後に現れたお兄ちゃん

「おはよう乃愛」

「おはようお兄ちゃん。随分と早くない？」

「そうでもないよー？そう言えば、何でロビーになんているの」

「あぁ、今丸井君と話してたから」

「丸井君？彼氏？」

彼氏？

「違うよ。同級生同じクラス」

「なるほどね」

「跡部君とは正反対」

本当嫌になる

「まだ跡部君が好きだなんてね」

「へぇ」

なんて言ってるお兄ちゃん

「好きだから跡部の傍にいるのが辛くて立海に来たのもあるわけだしね」

「ほんといつになったらこの想いを忘れることが出来るかな」

「無理でしょ。そんなの」

なんて言って来るお兄ちゃん

「荷物取ってくる」

「ここで待っているよ」

あたしだけ再度家に戻って荷物を持って家を出る

「お待たせ」

「待ってないよ」

そんなことを言いながらもちゃんと荷物を持ってくれるお兄ちゃん。車の運転席にいるのは伊地知君で

「おはようございます。乃愛さん」

「おはよう。伊地知君」

車に乗り込むと、静かに走り出した車

「駅までどれくらい？」

「10分から15分くらいで着くかと思われますが」