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とある休みの日
「ゼロ、手紙届いてるぞ」
あたしはお兄ちゃんに課題を一緒に見て貰っていた。頭のいいお兄ちゃんに見て貰うのが1番効率よく終わるからだ。
因みにヒロ君も今日はお休みらしく、家の中にいる。普段はあたしが休みの日に仕事をまとめることもあったり、あたしの学校終わりにしに行ったりと多忙だ
「手紙?誰からだ」
表面には、安室透様と書かれている。裏面を見たヒロ君は
「森谷帝二って人。知ってるか?」
「森谷帝二ってあの森谷帝二か?」
「お兄ちゃんは知ってるの?」
「まぁな、結構な有名な建築家だぞ」
「へぇ」
ヒロ君から手紙を受け取ったお兄ちゃんは、手紙の内容を読んでいて
「突然のお手紙を差し上げますご無礼をお許しください。つきましては来たる4月29日火曜日、午後3時半から拙宅で開かれるアフタヌーンティーのガーデンパーティーにご招待いたしたくここにご案内申し上げる次第です」
「へぇガーデンパーティーか」
「参ったな」
「うん?」
「この日僕は仕事だしヒロも同じ様に仕事だ」
「そうなんだ」
じゃあ行けないね。なんて思っていたのに
「でもせっかく呼んでもらったわけだし夢姫が行ってくればいいじゃない」
「え?」
「そうだな。松田とでも行ってくればいいさ」
「な…!?」
「なにもそんなに驚くことはないだろう?」
「だってこれ安室の方で来てるって事は」
あたしだって安室の方での名前を…
「いや、降谷夢姫のままでも平気じゃないか?」
「え?」
「そうだね。もし安室の姓での名前であったらその時は楓と言えばいいよ」
「そう…かな」
「あぁ。それに仮にも夢姫は松田と婚約しているんだ。一緒に行っていても何もおかしなことはないだろ」
「でもその森谷帝二って人はどんな人なの?」
「東都大学建築学科の教授で日本でも指折りの建築家だよ」
「そうなんだ。でもなんでそんな凄い人とお兄ちゃんいつの間に知り合ってたの?」
「いや知り合っているわけじゃないよ。寧ろ僕はそこまでの情報しか知らない」
「そうなんだ」
「でも建築家と言うのは、芸術家でもあるからな」
「芸術家?」
「そう。常に新しい刺激が欲しいんだろうけど」
新しい刺激…ねぇ。なんて思っていると
「たまには外に出も食べに行こうか」
「いいの?」
「あぁ。普段頑張っているご褒美だよ」
「ご褒美?」
「あぁ」
たまには歩いて外にでもという事で、外に出てきたあたし達
「夢姫は何が食べたい」
「和食。ついでに温かい物」
「そう言うと思ったよ」
なんて話をしていた時だ
「お?夢姫じゃねーか」
なんて声がしたかと思えば陣平君と航君が一緒にいて
「珍しい組み合わせだな」
「まぁな」
そして2人の後ろには知らない顔の人がいて
「松田さん、伊達さん。お知り合いなんですか」
「ああ、紹介しといて損はねぇだろうな」
紹介しておいて?
「今度うちの課に配属になった白鳥だ」
「白鳥です」
「降谷夢姫です」
「君の話は伊達さんたちから聞いています」
あたしの話?
「同期の妹なのに自分たちの妹の様な甘ったれな妹がいると」
「どういう事…」
「そのままだろ?」
「うぅ…」
「だけど、危なっかしくて目が離せない妹でもあると」
「ホント、意味の分からない事を言わないで」
「本当の事だからな」
「あれ?でもまだ帰れないんだ?」
「こうも事件が多くちゃゴールデンウィークもゆっくり出来ねぇぜ」
ありゃ?という事は
「事件が落ち着くまではデートもお預けだな夢姫」
「またぁ?」
「仕方ねぇだろ?」
「いいもん!ケンちゃんとデートしてやるから!」
「「おいおい」」
陣平君から離れて、お兄ちゃんたちの所に戻ると
「こりゃ夢姫に嫌われたかもな松田」
「っるせ!」
パトカーに乗った陣平君達を見届けると
「寂しそうだね夢姫」
「何もハギとデートだなんて言わなくても」
「いいもん」
そう言えば4月29日はゴールデンウィークだ。
「どうせ仕事なんじゃない?その日も」
「あらら」
そしたら本当にケンちゃんと一緒に行けばいいんだもん
==
4月29日(当日)
昨日までに陣平君からの連絡はない。という事は刑事の仕事が忙しいんだろう。
ケンちゃんには朝早くから電話したら怒るかな。なんて思いながらも電話を掛けると
「どうかしたかぁ?夢姫」
「ケンちゃん、あたしとデートして?」
「はぁ!?とうとう夢姫の頭がイカレたか?」
「イカレてない」
「わぁーったよ」
今日は元々お兄ちゃんたちも仕事でいないのは前もって聞いていたし言っていたのもあってか朝起きた時には既に仕事に行ってしまっているようで
「取り合えず、お前のとこ行くから支度しておけよ」
「うん」
電話を切った後、支度を済ませた直後に来てくれたのは
「おはよう夢姫」
「おはようケンちゃん」
ケンちゃんの車に乗り込むと、すぐに車を出してくれたケンちゃん
「でもじんぺーちゃんじゃなくて良かったわけ?」
「忙しいんだって。あたしと会う時間もないらしいから」
「へぇそれで」
「だってお兄ちゃん宛てに届いた手紙今日だったし、まぁ当の本人たちは仕事だし」
「じんぺーちゃんも仕事って事は班長も仕事なワケだ。で、前もって俺が休みか聞いてきたのはソレが目的なワケだ」
「そういうこと」
「じんぺーちゃん心配すると思うけど」
「いいもん。ケンちゃんとデートするって本人に言ってるし」
「そりゃ間違いない」
なんて言いながら着いたのは森谷邸。駐車場はなさそうで、ケンちゃんが隣のパーキングに車を止めていて、入り口で招待状を見せると
「どうぞ」と言ってくれた警備員
「お城みたい…」
「だな。流石は有名建築家」
「そんなに有名なんだ?」
「あぁ。イギリス17世紀スチュアート期時代の建物だな」
途中で会ったのは
「へぇ毛利さんも来てたんだ?」
「知り合い?」
「たまにポアロに来てるよね?お姉さん」
「そうだね。
「そうなの?」
「そうよ?」
「じゃねーと少し遠いもんな」
なんて話してしまったあたしたち
「毛利さんたちも呼ばれたんですね」
「ううん。新一が招待されてたんだけど、新一これなくて家に入れて行ったらしいんです」
「そうなんだ」
「でも安室さんも?」
「あたしはお兄ちゃん宛てに届いたけど、お兄ちゃん仕事だし」
「本当は一緒に来て欲しかった奴も仕事で来れないみたいでね。俺が呼ばれたっていう訳だ」
「そうなんですね」
「まぁたまにはアイツがアタフタすればいいんだよ。俺はその分楓とこうしてデートが出来てるわけだけどな」
「「デ…!?」」
デートという単語に顔を赤くしたのは毛利さんと小さな男の子
「あの子初めて見た」
「アイツ?よく事件現場に居るって松田が言ってたけど」
「そうだったんだ」
真ん中に立ってみると
「あれ?左右建物も庭も同じだ」
「シンメトリーって言うんだよ。楓も覚えておくと良いよ」
「うん」
「森谷教授は高校までイギリスで暮らしていてなそのせいか、英国風の建築に心酔し、特に」
特にだなぁ。と言っているのは毛利さんのお父さんらしい
「特に古典建築のシンメトリー洋式へのこだわりは並大抵じゃないって聞いてるよ」
「ケンちゃんも知って居るくらいには凄いんだ?」
「全部、
なるほど
「安室情報だと、森谷帝二の帝二も招待状の漢字じゃなく貞治だったらしいからな」
「へぇ。でもこんな凄い庭見たの初めて!」
「安室に言えば新しく建て変えそうだな」
「嫌だよ。あの家だって思い出が沢山だもん」
「そう言うと思ったよ」
「お褒めにあずかって恐縮です」
そう来たのは
「初めまして、森谷帝二です」
そうニコリと笑ったおじ様
「も、毛利蘭です。父と江戸川コナン君です」
「おや」
「初めまして。萩原研二と」
「安室楓です」
「(安室?あの安室さんの妹?)」
「今日は新一…いえ工藤君がどうしても来れなくて、私たちが代わりに」
「そうですか。工藤君来られないのですか。確か安室さんとおっしゃいましたね」
「はい。あたしの方も兄がどうしても外せない仕事があると代わりに」
「そうでしたか。安室君にはぜひお会いしたかったですよ」
「兄にも伝えておきます」
「(兄?)」
「でもこのおじさんも名探偵だよ」
「「も?」」
「毛利小五郎です」
「おお~あなたがあの有名な…どうぞよろしく」
裏庭に案内されたあたし達
「わぁ」
「裏庭も素敵ですね」
「さぁ遠慮なく。午後のひと時をお寛ぎ下さい」
「ありがとうございます」
毛利さんはすぐに食事のある方へ向かって行っていたけど
「まぁ綺麗!これみんな手作りなんですか?」
「もちろんです」
「へぇ凄い。手作りだってケンちゃん」
「俺には到底無理」
「あたしも無理。翠君やお兄ちゃんなら作れるかな?」
「あいつ等ならな」
ヒロ君やお兄ちゃんは料理上手だ。ヒロ君が家にいるからヒロ君が作ってくれて、いないときは大概お兄ちゃんだけど。食べに行かされることも多いからなぁ
「ティーパーティーには全て手作りの物を出すのが正式なのです」
「へぇ」
「どうぞお召し上がりください」
一つだけ手に取ると、口に入れたあたし
それは毛利さんも同じ様で
「いかがですかな?お味の方は」
「おいしいです、このクッキー」
「美味しい」
「それは良かった。夕べから手間をかけて作ったかいがありました」
その言葉に反応をしたのはすでに来ていたゲストの人たちだ
「あら、先生。お料理なさるんですか?」
「ん?こう見えても独身ですからな」
独身なんだ。料理も出来て、こんなお屋敷に住めるのにもったいない
「ここに出ている物全てスコーンもサンドイッチもクッキーもみんな私の手作りです。何でも自分でやらないと気が済まないタチなんですよ」
あ、これは結婚に向いてないタイプの人なんだろう
評論家の人たちとも話をしていた森谷さん
「私は美しくなければ建築とは認めません。今の若い建築家は美意識が欠けています。もっと自分の作品に責任を持たなければいけないのです」
へぇ…
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