10
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翌日。本戦前日の朝から外が騒がしくなっていて
「朝から騒がしいなぁ」
お兄ちゃんと散歩を終わらせて戻って来るとアメリカ代表にいる筈のリョーマ君の姿があって
「何があったの?」
「お前も来たか」
「来たっていうか朝の散歩から戻ってきたらこの騒ぎだったんだけど。というかリョーマ君アメリカ代表にいる筈じゃ」
「戻ってきたんっすよ!」
「もういいじゃねーか桃城!」
「跡部さんでも…」
戻ってきた…ねぇ
「まぁでも代表選考の中に彼の名前はあるし、戻って来ても問題はないだろうね」
「でもそうは言っても」
「夢姫の言う通りじゃ。ソイツはもともと日本代表に選ばれておる」
監督までも出してくるくらいに騒いだのは桃城君だ
「夢姫」
「後で渡しますよ」
「そうしてやれ。儂は使えるもんは使う!明日からは決勝トーナメントじゃ!気合い入れて練習しろくず共がぁ!!」
そして負傷したメンツに代わって入って来たのは
「風多君?」
「ここでもよろしく夢姫」
「よろしくね」
メンバー表を見ると
「石田君の代わりに蓮二、阿久津君に代わって千石君。大石君に代わって忍足君ね」
「それと明日に備えて休息じゃ」
そう言った監督には監督なりの考えがあるんだろう
「夢姫も自由にしとけ」
「そうします」
ホテルに戻ってからリョーマ君にジャージを渡すと
「本当にいいんっすか」
「なにが?」
「だって俺、散々アメリカに行って我儘したりしたのに」
「いいんじゃない?アメリカに行ってたって、日本にいたって」
「え?」
「だって日本の国籍があって、リョーマ君に関してはアメリカにも一応はあった訳でしょ」
「まぁ…」
「でも誰かに言われなくちゃリョーマ君だってアメリカに行ってなかったわけでしょ?どうだった?アメリカの選手たちは」
「強かった」
「そう。ならもっとここで頑張って強くなってね」
「え?」
リョーマ君をジャージに着替えさせてから再び外に出ると
「これから練習をするんだ」
「休めって言われてなかった?」
「でも落ち着かねぇって話になってだったらまだ練習しても問題ねぇだろ」
「まぁね。じゃあドリンク作ってくる」
「流石は夢姫。話が早くて助かるよ」
「でもこの人数分ってなると、大変じゃないかい?」
「大丈夫だよ。サボリ常習犯が一緒に行くみたいだから」
え?という顔をしたのは不二君や他の学校の選手たちで
「はようしんしゃい」
「はいはい」
「『はい』は一回じゃろ」
ドリンクを大きいボトルに何本か作ると
「相変わらずじゃのう」
「何が?」
「お前さんの作り方じゃ」
「だってこの方が入れやすいんだもん」
「これを持たされる俺の身にもなりんしゃい」
「立海でパワーアングル付けてサボってる人には言われたくありません」
「酷い女じゃき」
クスクスと笑っていると
「あまり無理しなさんな」
「え?」
「ここにきて大分無理しとるじゃろ」
「そんな事無いよ」
「ん?」
「お兄ちゃん達がいて立海の皆や新しいU-17のメンバーがいて雅治がいる。まぁ木手君が苦手なのは仕方が無いけれど、でもそれでもあたしなりに頑張ってみようとは思ってるよ」
「そうか」
テニスコートに戻ると、すでに練習を始めている選手たち
「ようやく帰って来ましたか」
そう言って来たのは木手君で、来て早々にそんな風に言われると思わなくて
木手君以外の選手たちに先にドリンクを配ると
「キテレツ夢姫に嫌われたな」
「え?」
「まぁ誰よりも先に立海には配るだろうとは思っていたが」
「まさか仁王に誰よりも早く渡すなんて誰も思わないよね」
「そうですねぇ」
「そうか俺達立海の人間は知って居るがお前達は知らなかったな」
「ん?」
「何をです?」
「夢姫」
「はーい」
「話してもいいんだろう?仁王と夢姫の関係」
雅治と目を合わせると
「別に隠しているわけじゃなか」
「そうだね。話しても問題はないよ」
「「隠しているわけではない?」」
「今までが隠していたかのような言い方ですねぇ」
「キテレツには絶対言いたくねぇんだろうけどよ夢姫は」
「どういう」
「去年の全国大会の事をいまだにアイツ引き摺ってるからな」
「「去年の全国大会?」」
「何かあったのかい?」
「忘れちゃった?青学の目の前で起こったことだけど」
そう言うと何となく思い出したのか
「あの時の事か」
なんて言ってくれていて
「だから」
「夢姫ちゃん木手に狙われたんだよ。しかもテニスボールを打ってね」
その事を初めて聞かされているのは立海の皆だ
「え?」
「大丈夫だったのか」
「うん。お兄ちゃん達もいてくれたから。でもあの時あたし比嘉の選手は保留にしたの」
「なんで」
「氷帝にいた時と同じ目に合うかもしれないっていう恐怖心が勝った」
「そういうことか」
「で?仁王と夢姫ちゃんの関係って」
「付き合ってるんだよ。中2の時から」
それこそ衝撃だったんだろう
「意外」
「夢姫ちゃんってお兄さんみたいな人がタイプなのかと」
「確かに静かな亜空間にいることも好きだよ」
「へ?」
「お兄ちゃんは基本無口だから静かな場所に居るけどね。静かな場所に居たいときにはお兄ちゃんの所に居るし、勉強を見て欲しい時には育人君とかと一緒にいることも多かったけど、立海に通っていると勉強をする時は大体テニス部のメンバーでいることがここ最近では多いかな」
「そうなんだ」
「けどお前立海じゃ圧倒的に仁王と一緒にいたじゃねぇか」
「そうだね。でもお兄ちゃんとの時間の方が圧倒的かもしれないけど」
「どういう意味だよぃ」
「宿舎って結構ガヤガヤしてるからお兄ちゃんのいる静かな場所に居る時間の方が長いんだよ」
「へぇ」
なんて話していた時だ
「夢姫」
「お兄ちゃん?」
「例の物が来たぞ」
「あ、そっか」
「「例の物?」」
「予選表」
「あー…」
「お前たちもあまり無理をするなよ」
「そんな長く外にいないよ」
「そうしてくれ」
それだけ言って中に戻っていったお兄ちゃん
「一体」
予選表を見たあたしとブン太は
「そういえばこのアラメノマって国」
「どの辺にあるんだろう」
「そんな国知りませんねぇ」
「何でも新しくできた宗教国家らしいよ」
宗教国家?
「その話は誰に聞いたんだ不二?」
「さぁ…」
さぁ…ってなんて思っていると
「お、おいどうした!?」
なんて慌てた様子の大石君の声が聞こえてきて
「忍足君に桃城君!?」
桃城君に関しては魘されているような声を出していて
「おいっ桃城ぉぉ!正気に戻らんかああ!!」
「弦君うるさい」
「うるさいとはなんだ!」
「駄目だよ真田。そんな大声をだしちゃ」
「スマン」
「越知、ドリンクは」
「あるけど」
「おい木手っ水を汲んで来い!仁王は頭の下にタオルを強いてやれ」
水だけを別に入れていたボトルを開けると
「それは」
「ただの水。あたしが飲むようだったしね」
「いいのか」
「一大事だもの」
タオルに水を濡らして顔に当てていると
「でも一体何がどうなってこうなっているの?」
「『初戦の相手アラメノマの偵察』や言うて。奴等は不気味な歌を歌うて…意識を同調させ精神に直接ダメージを与えて来たわ」
「心を閉ざして辛くも逃げて来たって訳か」
「こんな風になるくらいなら試合させたくはないけど、初戦敗退なんて笑えない冗談も嫌だなぁ」
「そうだな」
「余計な事するからっすよ」
「越前っなんて事を!」
「まぁ偵察が悪いとは言わないけど、何の情報もない国を偵察することに関心は持たないね」
「夢姫」
「厳しいかもしれない。でも実際、何も情報もない国を偵察に行っても何が起こるか分からない。というのも事実だもの」
氷帝の幼稚舎を卒業してすぐのU-17の大会でフランスに行ったときのあたしがこうだったように
「同じ学校なのに我々よりも冷徹ですね。貴方も」
「あたしは恵まれていただけだもの」
「どういう」
なんて話をしているときだった
「夢姫」
「デューク君?」
「お話し中悪いですなぁ」
「いや」
デューク君が耳打ちで「これからカミュに会いますが」と言って来てくれて
「会うの?」
「えぇ。夢姫も会うのは大分久しいでしょう」
「だね」
「誰に会うって言うんじゃ」
「フランス代表の主将であたしの恩人でもある」
「へぇ」
「じゃあ行って来る。お兄ちゃん達は?」
「知っておりますぞ」
「なら安心だね」
1/10ページ