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東京のエスカレーター式の学校はいくつかある。
「その中に幼稚舎…つまりは小学校からエスカレーター式の学校は1つだけ」
「氷帝学園ですね」
「えぇ。あたしはその氷帝学園の人間だった」
「!?」
「だった?確かに立海に通っているからだったで間違いはないだろうが」
「あたしが氷帝の幼稚舎の校舎に入れていたのは、小学校3年生の時まで」
「え?」
「ずっと兄にくっついていたわ。兄が中等部に上がった時に」
「なんで通えば…」
「通えなくなったの。色々とあってね」
「え?」
「その時よ。メンタルもやられて誰も信じられなくなった時、中学テニスの全国大会であたしのメンタルが駄目になっていると気づいた選手が1人だけいた。それもお兄ちゃんじゃない別の選手がね」
「嘘だろ」
「本当。今の一星君と同じくらいにはなっていたわ」
「!!」
「じゃあお前が人一倍一星を気にかけていたのは」
「似ている部分があったから」
「そう言うこと。その選手とはお兄ちゃんが高校に上がって選抜強化合宿所に呼ばれたときに再会した」
「え?」
「今もその中に彼は居るわ。貴方達も会っている選手だもの」
「俺達も会っている選手?」
「そう。野坂君以外はね」
「僕以外は会っている選手…」
「それって一体」
スマホに入った連絡には
「へぇ」
「どうかしたのかよ」
「明日、テニスの練習見に来てもいいって言うから行って来ようと思ってね」
「なんでそんな連絡がお前には入る」
「U-22のメンバーは昨年までU-17にいたメンバーと変わってないから」
日本代表ジャージ着ておいで、か
「まぁ明日は皆もオフだろうし」
「そう言えば」
「そうだなぁ、明日向こうの監督に会ってみる?」
「普通に会えるもんなのかよ」
「大丈夫会えるよ」
きっとこの連絡をしてくる時点でマネージャー業務の話も含まれてるし
「マジか」
しかも追伸と来た
「お兄ちゃんが来るのか」
「え?お兄ちゃん?」
「そう、あたしのお兄ちゃん。実兄だよ」
「マジか」
「明日来るならお兄ちゃんと一緒に行けるよって話だよ。あたしは当然行くけどね」
「そうなんだ」
何も言われない所を見ると、お下がりで行っても大丈夫かな
「僕らが気付いたことを組織に悟られれば敵は一星君をターゲットにするかもしれない」
「じゃあ、どうすればいいんだよ」
「僕に考えがある。その為に」
その為にと言った野坂君はあたしの方を向いていて
「何よ」
「越知さんにも協力して欲しい事があります」
あたしに?
「そう、別方向から来ている越知に出来る事なんて」
「出来る事ならね」
「ありがとうございます」
「取り合えず先に育人君には今聞くから」
「出来るんですか」
「えぇ」
きっとすぐに答えが出るはずだしね
「はい」
「あ、育人君」
「珍しいですね夢姫からの電話だなんて」
「まぁちょっと調べて欲しい事があって」
「調べて欲しい事?」
「うん。一星光君について」
「一星光?」
「うん。アメリカの病院に入院予定になっている子らしいんだけど」
「すぐに調べてみましょう」
「ありがとう」
カタカタと調べている音が聞こえていて
「出ましたよ彼について」
そう言ってくれた育人君にスピーカーにすると
「先ずは一星光という子がアメリカの病院に入院するという手筈にはなって居ません。もう1つ言えば一星充と言う子が存在しないと言うことも」
「存在しない?」
「えぇ。おそらく一星君の乗っていた車が事故に遭った時に亡くなったのは充君の方かと思われます」
そういうことね
「ありがとう育人君」
「かまいませんよ」
電話を切った育人君の後に
「じゃあ、彼は二重人格になっていると言うことですか」
「そう言うことになるわね。そうなると話がまた変わってくる」
メンタルがやられているからなってしまっているのか、そうじゃないのか
「オリオン財団は恐らくこの事に気づいているのでしょうね」
「どうでしょうか」
次の対戦相手、サウジアラビアにもきっと一星君と同じ子がいる筈
「夢姫さん?」
「なんでもない」
「じゃあ俺達も特訓するか」
「ですね」
今からですか?なんて言っている2人とは対照的にやる気になっている選手たち
「そう言えば」
「なんだよ?」
「星章にいた時にあの立海の奴等に『夢姫は軽食くらいならだれにでも作る』ってそう言っていたが」
「軽食?」
「そんな事を言うのなんて1人しかいないけど…いいよ。作ってくる」
「マジかよ」
キッチンに入ると、すぐにご飯を炊いて、お味噌汁を作る支度を始めると
「一体何を作るんですか」
「軽食」
「軽食?選手たちにですか」
「そう。夕飯までにはまだ時間があるけど、夕飯はしっかり食べるでしょ」
「ですね」
「でも動くならしっかり腹持ちのいいものにしなくちゃいけないから」
ご飯が炊き終わってからもち麦の袋を入れて塩で握っていくのと同時に豆腐とワカメ、ネギを入れた味噌汁も完成させる
「すごい」
「あっと言う間に出来ちゃってますね」
味噌汁は紙コップに入れてお盆に乗せると
「じゃあ、これお願いね」
「え?越知さんが持って行けば」
「行くことは行くんだけど」
後ろにいるのは監督とコーチだ
「そう言うことですか」
「そう。だからこれはお願い」
「分かりました」
2人に持って行ってもらうと
「いつから気づいていた」
「ずっといたでしょう」
「!!」
「で、聞きたい事があるからいるのでは?」
「そうだな」
「貴方は昨年の内にサッカー部のマネージャーになって欲しいと言われていたと言っていましたね」
「そうですね。でなければあたしが立海を出ることも無かった」
「ではなんで音無さんたちは今年に入ってから知らされたのでしょう」
「そんな事まであたしが知るはずがないでしょう。まぁ音無さんたちが呼ばれたタイミングは今のU-17に入ってきた高校生…つまりあたしと同級生たちが入るタイミングなのでちょうどよかったのでは?」
「どういう」
「彼女たちは学校すら変わっていない。寧ろ向こうはちゃんと書類を監督とコーチによって提出されているので出席したことにもなっていますよ」
「なんだと」
「まぁ本来はそうするべきはずの人間は大人であるあなた方のはずですが、あたしは違っていた。自分で出せと言わんばかりの行動。でもまぁあたしには優秀な兄たちもいて向こうの監督とコーチは親代わりと言ってもいい」
「珍しいですね、自分の親を」
「両親は良心で親だと思っていますよ。当然。でも書類とかの提出に必要なモノに関しては全て向こうでやってくれたので」
「そうですか」
「まぁ監督はあたしの情報が出てこないから直接聞きに来たっていう所でしょうけど」
ギクッとなった監督は図星の様で
「残念ですけど、あたしの情報を隠しているのは兄です。そして兄に情報を隠せと言ったのは監督とコーチ達なので他の事に関してはあたしはノータッチです」
「そうでしたか」
「鬼道も手古摺ってはいたがそんな人間にどこまでできるのか」
「さぁ。でも兄のプログラムを破った人間は誰もいませんよ」
「おや」
「知りたかったらご自分で調べてみてはいかがですか。立海生たちの様に」