氷帝VS立海 Game of future
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翌週金曜日
「赤也君が練習してるところ悪いけど、あたしたちもう行かなくちゃいけないからこれで帰るね」
「あぁ」
「また月曜日に」
「お前も気を付けろよ」
「ありがとう」
立海を出て皆が乗っているバスに乗り込むと
「お待たせ」
「いや、待って居ない」
「お前らも大変だな。立海のあいつ等からコーチの続投を頼まれるとはな」
「問題ない。手続きが完了するまでの期間だと伝えている」
「ま、俺も大丈夫やろ」
「だろうな」
「夢姫も立海でもしっかりマネージャーしとるし」
「そうか」
動き出しているバスの中で修ちゃんにもたれかかっていると
「よほど疲れているんでしょうな」
「無理もない。先週には急遽氷帝との練習試合が組み込まれたんだ。中学生も含めてだ。そして青学や山吹などとも練習試合をしているだけあって流石に疲れたんだろう」
「夢姫」
「んー…」
「目閉じて返事するくらいなら少しは寝ても構いませんよ」
「でもぉ…」
「どうせ、起きてられへんやろ」
「たぶん…」
全くと言ったほー君は
「相変わらず用意はしてくるんですからもう少し夢姫の面倒を見てもおよろしいのではないですかな、お頭」
「何を言っている」
ファサっと投げかけられた毛布はあたしがいつも遠征で使っている毛布で
「かけて寝てろ」
「ぁぃ」
「ねよった」
遠征先についたのは東京だけど
「夢姫ー。ついたでぇ?」
「ん゛ーー…」
誰かに抱えられたかと思えばお兄ちゃんの温もりに安心して余計に安心していて
「んー…」
起きた時にはすでに試合会場に入ろうとしているときだった
「起きたな」
「起きた…けどまだ眠い」
「だろうな。もう少し我慢しろ」
「うん」
試合が終わってホテルに向かうと
「え?」
「マジか」
「へぇ」
「皆もここに泊るんだ?」
「あぁ」
ホテルに入ってチェックインをするからと待たされていたロビーで出くわしたのは立海の皆で
「それにしても、秘湯温泉でも有名なこの山奥にこんなホテルがあるとは…信じられません」
「タヌキかキツネに化かされてて、実は洞窟に泊まってた、とかだったりして」
「よしてくださいよ、丸井先輩。そんなことあるわけないっしょ」
「確かに」
「いや、ないとも言い切れないぞ」
「どういうことっすか?柳先輩」
「この辺り一帯がタヌキの住処だったとかか?」
「いや。この近くは戦国時代、大きな戦の場となったらしい」
「へぇ」
「夢姫はあまり興味がなさそうだな」
「興味ない」
「古戦場跡という訳か」
「多くの落ち武者が、この湯治場へと逃げてきて温泉で傷をいやしたそうだ」
「へぇ、由緒ある温泉てことすね」
「が、傷を癒せず、この地で息絶えた者も数多くいたらしい」
ビックゥとしたあたしに
「話の風向きが変わって来ただろぃ。夢姫が震えそうじゃねぇか」
「以来、この辺りでは落ち武者の霊が目撃される事もあったようだ」
「おにーちゃ…」
「う、噂ですよね?あくまでも」
「落ち武者の霊は、傷を癒そうと団体客に紛れ込み、温泉に入ろうとする。という情報もある」
「待って?本当に噂…だよね…?」
「だってそれじゃタヌキやキツネに化かされるよりヤバくないっすか!?」
「そうか?俺は化かされて洞窟に泊まったり変な物食わされる方がヤバイと思うけどな」
「落ち武者と温泉はいるなんてごめんですよ!ウチに紛れ込んだりしてないっすよね」
人数を数えだした赤也君は
「なんだよ?まさか人数が多いとか?今日のカウントに夢姫は入ってねぇだろぃ」
「品川の奴がいねぇ」
「なにぃ!?神奈川がいねぇ!?」
「いや、玉川な」
これ絶対ヤバいやつ!」
「落ち着きたまえ、切原君。玉川君は、幸村君とチェックインの手続きをしにフロントに居ます」
「は?」
「落ち武者は紛れ込むと言った。数を減らすとは言っていない」
「全く…」
「そ、そんな事言ったって。柳先輩が脅かすからっすよ」
「いや。俺はあくまでこの近辺にまつわるデータを集めただけだ。だが」
「だが?」
「「データは嘘をつかない」」
レン君と同じタイミングで同じことを言える人物はそうそういない
「あくと兄さん」
「やぁ蓮二の姿が見えたからね。夢姫もチェックインは済ませて来たよ」
「ありがとう」
「いやいや」
大きい部屋を1つ借りたらしくお兄ちゃんとあたしを同じ部屋にしてくれたらしい
「立海生がいるのなら毛利もそっちに入ったらどうだい?」
「いやいや。中学生もおるんで俺もこっち側にいますわ」
あ、いかないんだ?
「そうか」
「夢姫」
「お兄ちゃん?」
「たまたま会ったとはいえ荷物は部屋に持って行くぞ」
「あ、うん。ありがとう」
「構わない。ゆっくりして来い」
「はぁい」
部屋の番号を教えてくれたから迷う事…は絶対にあるか。此れだけ広ければ
「チェックイン、おわった…けどなんで夢姫まで」
「大人組がここに宿泊している」
「当然種ヶ島先輩達と一緒に行った夢姫もここに泊るわけだ」
「成程ね。俺達はこのまま温泉に入って来ようと思っているんだ」
「そうなんだ。あたしも1度部屋に行こうかな。皆がお兄ちゃんと同じ部屋にしてくれてるみたいだし」
「そうなんだ。それなら安心だな」
部屋の番号の書いてある方に行くと既にお兄ちゃんは着替えていて
「戻って来たのか」
「皆温泉に入りに行くって言うから、戻って来ちゃった」
「そうか。俺達も行くとするか」
「そうですね」
あ、これはすぐに行くパターンだ
「夢姫も入ってきたらどうだ」
「そうしようかな…なんか迷子になりそうなんだけど」
「夢姫の場合迷子になってもツキさんと同じ髪色やし分かりやすいよな」
「そうだな。ただ、メッシュの色を変えただけだが」
「だね」
お兄ちゃんと温泉の前で分かれた後温泉に入ると
「湯上りの美技に、酔いな!」っていう跡部君の声が響いていて
なぜ跡部君の声がするのか疑問に思いながら温泉に入った後着替えて入り口まで行くと
「マジで夢姫まで来てやがった」
「がっ君だ」
「俺以外に見えたらこえーだろ」
「確かに…でもあたし今日は立海側じゃなくて日本代表側で宿泊なんだ」
「マジかよ」
「本当」
がっ君と一緒に歩いていると亮君が赤也君と卓球をしていて
「激ダサだぜ」
「あの…ここって、テニスコートあるんすよね」
はい?ここにまでテニスコートなんてあるの?
「あぁ。4面コート、ナイター設備完備だぜ」
「いや、だったらここはテニスで勝負でしょ、フツー!」
「ああ?何言ってんだ、お前」
「何騒いでるの?」
「あ、夢姫さん」
「な?夢姫!岳人と一緒かよ?」
「温泉出たらがっ君と会ったから一緒に来ただけ。で?何を」
「テニスコートがあるってのに、テニスをしないって言うから」
あー…なるほど
