コバルトブルーの約束
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ふれあい体験の方に移動してきたものの、まだ時間があるらしくまだ誰も来ていない事も踏まえてここ等辺で見て回るという事にしたあたし達
「顔出しパネルがあんで」
「ええやん。ふれあい体験のボートに乗るまでまだ時間あるし、記念に顔出ししてきぃや。お前がサメに食われてるとこ、撮ったるで」
「なに他人事みたいに言うてんねん。お前も一緒に決まっとるやろ」
「は?」
「仲が良いね?」
「そうじゃの」
「それなら俺、写真撮りますよ」
「桃城、おおきにな。ほら侑士もはよ来いや」
「はぁ…」
とため息までついた忍足君は
「お前のそういういちびりなとこホンマ嫌いやわ」
なんて言いながらも並んでいる忍足君
それでも2人で並んでいる所を見ていると
「やっぱり似てるよね。忍足君と謙也君」
「そうか?」
「似てるか?」
「あたしはね、似てると思ってるけど」
写真を撮ってもらった後
「侑士、お前!何1人でキメ顔してんねん!」
「何の事や?俺は普通に撮ってもろただけやけどな」
「普通に撮ろ思うたらそんな顔せんやろ。くっそー、お前がその顔するんやったら俺もええ感じにキメて撮ってもろたのに。1人で抜け駆けしよって、ホンマにええカッコしいやな」
「フッお互い様やろ」
「でも2人とも楽しそうだね」
「せやなぁ、こういうんは満喫してなんぼやからな」
そっか
「ほな、写真も撮った事やしはよボート乗んで」
待つこともせずに乗れたボートでは
「見てください、仁王君。魚が泳いでいますよ」
「ほう、案外はっきりと見えるもんじゃな。にしても」
「にしても?」
「見て見んしゃい柳生。夢姫の奴も楽しそうぜよ」
「そうですね。ですが気が気ではないのではないのですか?」
「どういう意味じゃ」
「だって彼女の隣に今いるの四天宝寺の忍足君と氷帝の忍足君ですよ」
なんて聞こえてきて
「なんや、あっちでなんか言うとんなぁ」
「だねぇ」
雅君達に手を振るとフッと笑ってくれた雅君
「なぁ」
「んー?」
「あれで仁王と付き合ってないなんて嘘やないか?」
「嘘じゃないよ?あたし雅君とは付き合ってないもん」
しかも好きなのは修ちゃんだ
「あまり前に出ない方がええで」
「うん。水族館で泳いでいる姿とはちょっと違って見えるもんなんだね」
「まぁ、海の中と海水とは言えケースの中やとやっぱ違うんとちゃう」
「えらい楽しそうやの」
後ろから声がするかと思えば、雅君で
「あまり見られないしね」
「そうですね。でもそれは夢姫さんだけではなく仁王君も同じ様ですしね」
「そうなんだ?」
「ま、そうじゃの。水族館の中も良かったが、海風で涼むんも気持ちがいいき」
「そうだね。潮風気持ちいいもんね」
「はぁ、海風なぁ」
なんて話してた時だ
「海でヒレって言ったらサメとかじゃないの?」
「え、サメ!?」
「いやいや、そんな訳ねーだろ。こんな浜辺の近くでサメなんて」
「ふむ、本当にそう言い切れるかのう?浅瀬にもサメはおるき」
「そうなの?」
「お前さん、本当に興味の無いものは興味ないんじゃな」
「そう言えばこの前借りた映画もそんな感じの内容だったなぁ」
「せやけど、それって映画の話やろ?俺はおらんと思うで」
「確かに、安全は確保はしているとは思うけど」
「でも、本当にサメがいたらここってすごい危ないんじゃ」
フッって笑った雅君を見ていると
「仁王君、あまり後輩を揶揄ってはいけませんよ」
「やっぱ冗談っすよね」
「冗談だったんだ、良かった」
「当たり前なんだよなぁ…。神尾、騙されやす過ぎでしょ。サメが出るような場所をふれあい体験の会場にするとか、ありえないから」
「それじゃあ、それなら、俺が見たヒレって何だったんだ」
「普通に考えたら、イルカとかじゃ」
ピューイ、と鳴いているのは本当にイルカのようで
「うわっ」
「な、なんや!?いきなり海の中から飛び出してきたで」
「ひゃあっ」
「今のって…イルカ?本当にいたんだ」
「この辺りって野生のイルカが泳いでいる場所なのか?」
「でも野生にしては警戒心とか無さすぎだと思うけど」
「せやなぁ、ちょっと手を伸ばしたら鼻先に触れてまうで」
「ふれあい体験なので触っていただいて大丈夫ですよ。ゆっくり、優しく触ってあげてくださいね」
っていうスタッフの声に安心して
イルカに触れようとした時、イルカがあたしの顔に鼻を突いてきて
「おや」
「へぇ」
「おっ」
「マジか」
「かわいいねぇ」
なんて触っていると
「幸村が言ってたのはこういう事じゃったんか」
「みたいですね」
ボールを投げたりしていると必ず取って戻ってくるイルカと遊んでいて
「随分と可愛いですね」
「可愛いよね?イルカ」
「いえ、夢姫さんが。ですよ」
はい!?
「なんじゃ気づいておらんかったのか」
「いやいや、気づかないでしょ」
「輪くぐりとかもしてくれるらしいぜ」
「へぇ」
「輪くぐりまでしてくれるのか。本当にイルカのショーみたいだな。そうだな、俺も試してみるか」
イルカと遊んでいる皆と忍足君と謙也君は思いっきり水を掛けられていて
「ククク…随分と景気よく水を掛けられたようじゃな。どうやらおまんらに懐いとったわけではなさそうやの。どうじゃ?賢いイルカの遊び相手にされた気分はどうじゃ?
それに比べて夢姫は思いっきりイルカに懐かれとるのう」
「やっぱイグアナが1番やな。お前もそう思うやろ、侑士」
なんて聞かれているのに返事をしない忍足君に
「侑士?」
無表情で立っていて
「あかん…。こ、こいつ…イルカに水ぶっかけられて心閉ざしよった」
ふれあい体験を終わらせたあたし達はボートから降りて水族館に戻ってくると
「えらく満喫した様じゃの夢姫」
「楽しかったよ?」
またお兄ちゃん達に話すことが増えたかも
「あちこち濡れておるぜよ」
「この程度ならすぐに乾きますよ」
「せや。なんなら今から走ってきて乾かしてこれるで」
「アホ、何言うてんねん。乾く前に風邪ひくわ」
なんて正論を言われてしまっているけど
「よっし、これでスタンプが全部そろったぜ」
「善かったすね、桃先輩。もう景品貰いに行くんすか」
「おう、さっそく貰って来るぜ」
景品と一緒に戻ってきた桃城君は楽しそうだ。
「お、レストランあるやん。ちょいと腹減っとるし、ここ寄ってから帰ってもええか?」
「ええんちゃう?1日遊んで俺も腹減ったわ」
「夢姫さんも疲れているようですしね」
「そうじゃの。外から見た感じだとすぐに入れそうやの」
「とはいえこちらは人数が多いですからねぇ。座れる席があるか、お店の方に聞いてみましょう」
そう聞きに行ってくれている比呂君と
「随分と体力も消耗されたようやね」
「疲れちゃった」
「しっかし、大人の人たち通ってもこうも俺達と体力の差が激しいもんなんやな」
「それはよく言われる。特に育人君と竜君には」
「へぇ」
「それはまた」
それだけあの2人もあたしの事は見てくれているんだけどね
