夏の洞窟ミッション
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「ここが目的地のようだな」
「こんな洞窟があったんだ。初めて知った」
「へぇ、きれいなとこっすね」
「見ろよ。海の色、すげー真っ青だぜ。泳ぎたくなっちまうな」
「ならない」
「チビ助も、泳ぎたくなったら言えよ。手伝ってやるぜ」
「別に泳ぎたいとか言ってないし」
ハハハと笑ったリョーガ君は
「遠慮するなって。お前もどうだ?」
「いや、俺は遊びに来たわけではないので」
「真面目だなー」
「それにしても、こんな所で何するつもりなんだろ」
確かに
「急に班分けしてたよね」
「かと思えば、それぞれ目的地に向かえって全然説明無かったし」
「俺も具体的な説明は聞いていない。何らかのミッションがあることは確かなんだが」
「ま、その内わかるんじゃねーか?」
その内って
「夢姫さんは退屈そうですよ」
「だってこんな所に来ても」
お兄ちゃんと離れるなんて事あまりなかったし、いつもは修ちゃんたちもいてくれてるから安心できてたのに、今回は修ちゃんですらいない…
「さっさとミッションクリアして1番乗りで合宿所に戻ったるでぇ!」
「そうしたいところだが、肝心のミッションの内容が明かされていない」
「手塚の班も聞かされていないのかい?」
「あぁ。どうやら、どの班も詳しい話は聞いていない様だ」
遠くで何かの音が聞こえてきて
「何か、今聞こえなかった?」
「気のせいじゃないか?」
なんて話をしている時だ
「…!」
急にせーちゃんが驚いた顔をしていて
「今、何か羽ばたく音がしなかった?」
「あそこを見ろ」
手塚君の目線の先に居るのは
「鷲やん!?」
「鷲だね」
「越前達の班の方へ行ったみたいだ。俺達も向かおうか」
少し離れた場所で
「嘘!こっちに降りて来た!」
なんて言ってるリョーマ君
「カズ君はリョーマ君と一緒だったんだ」
「そう言えば夢姫は何か聞いていないのかい?」
「あたしも聞いてないんだよね」
カズ君と一緒に居るのはカナ君で
「カナ君?」
「やぁ夢姫。大丈夫かい?」
「今の所は。鷲が降りて来てたみたいだけど」
「ミッションが書かれていてね」
「「!?」」
「『洞窟に隠された、たった1つのボールを見つけろ』だってさ。探し方もルールも指定されていない」
「また随分と」
「難解なミッションだね」
「夢姫はどこの班に行ってもいいっていうコーチ達からのお達しがあるしね」
「なら帰りたい」
「それは駄目。修さんに言うよ」
「カナ君の意地悪」
なんて話をしていると、せーちゃんと弦君が一緒に居てくれるという話になり
「一通り目ぼしい場所は探してみたけど、見つからないね」
「この辺りにないのならば探索範囲を広げるしかあるまい。海の中や洞窟の外壁など調べていない場所はまだ多いからな」
「困ったな。闇雲に探すのが果たして正解なのか悩ましい所だけれどね。泳いで探すにしても夢姫は無理だろう」
「そうだな。だがしかし他の班に先を越される事はあってはならない。なんとしてでも、我が班が1番先にボールを手に入れるのだ」
「1番先に、か」
「どうかしたの?せーちゃん」
「そうだぞ。どうかしたのか」
「ともかく、このままじゃいけないね。真田皆を集めてくれ。1度作戦を立て直そうか」
作戦を立て直すか…
「うーん…どうやら手塚たちもヒントを見つけたようだね」
「みたいだね。カズ君たちもヒントを見つけたみたいだし」
「あ!今、水の中に何かいたさー」
「魚とちゃいます?ほら、そっちに泳いでいきましたわ」
「馬鹿もん!気を抜いている場合か。集中してミッションに取り組まねば」
「無理ないよ。朝からずっと探し回っていたからね。少し休憩して、気分を変えようか」
探しながらいろんな表情を見せてる甲斐君に
見ず鉄砲を食らわせている謙也君
「そう言えば夢姫」
「うん?」
「いつの間に四天宝寺の忍足君やボウヤの事を名前で呼んでいるんだい?」
「そう言えば」
「あー…ほら同じ苗字だと呼びにくいからどっちかを名前で呼ぼうと思ってたのをそうそうに修ちゃんに見破られてね?」
「そないな話を聞いてしもうたんや。んで侑士やなくて俺を名前で呼べばええんとちゃうかってなったんや」
「そうなんだ」
「で、リョーマ君は大人組にお兄さんがいるからじゃあ、彼も同じタイプなんだろうなぁって思ってたら弟を名前で呼べるのにってなってお兄さんm名前で呼ばされる羽目になっただけの話」
「ほう」
「へぇ」
なんだろう、せーちゃんの背後が真っ黒な気が…
「全くアイツrは何をしておるのだ。トレーニングだと言うのに、たるんどる!」
「真田はもう少し肩の力を抜いてもいいんじゃないかな。このきれいな海とか足を浸しても気持ちよさそうだし。夢姫なんか足を浸してるよ」
「あれ?」
「どうかしたのかい?」
「今、何か光った気がしたんだけど」
海水を覗き込んでくれたせーちゃんが拾ってくれたのは小瓶で
「幸村、それは」
「そうやらこれがヒントのようだね。夢姫のお手柄だよ」
「そんな事無いと思うけど」
「いや。何か光った。なんて言ってくれなかったら俺ものぞかなかったよ」
「そっか」
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