プールに行こう
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中高生たちがトレーニングを始めて居る中、別のプールであたしは足だけ入れてパシャパシャとしていた
「つまらなそうだな」
「つまんない」
これなら合宿所で…
「夢姫も」
「育人君」
「あと少しで撮影も終わります。機材の片づけが終わったら、他のプールを自由に使っていいそうですよ」
そう言った育人君は
「そうですね。そろそろ彼も夢姫の泳ぎの練習に加わることでしょうから」
「泳げなくてもいい」
「おや。短冊に書いたあのお願い事は嘘だったのですか?」
「嘘じゃないけど」
「そやな。お待ちかねのお楽しみの時間や」
「「お楽しみ?」」
「やっぱり水着には別の用途があったってわけか」
皆が水着に着替えてきて、青学も騒いでいるけど
「相変わらず、騒がしい連中だぜ」
なんて聞きながらも流れているジロ君を見つけると
「おい、ジロー!それ俺が膨らませた浮き輪だぞ」
「水に揺られて気持ちE~」
「浮き輪に乗ったまま流されてるやん」
「其の儘転覆するんじゃないですか」
「中高生達は楽しんでいるようですね」
「せやなぁ。ほな、俺らも水着に着替えて楽しもか」
「修ちゃん…」
「なんや」
「やっぱり着替えなくちゃ駄目?」
「そら駄目やろ。夢姫の泳ぎの練習に俺らが付き合うんやからな」
修ちゃんの言葉にピクリとしたのはまーくんで
「仁王もずっとこっちを見てるな」
「せやなぁ」
水着に着替えて修ちゃんの所にすぐに行くと
「随分と可愛い水着を選んだなぁ」
「うぅ…」
修ちゃんと一緒にプールに入ると足がつかなくて
「おいおい」
「それじゃ泳ぐ練習にもならねぇだろし」
「だってぇ…」
怖くて修ちゃんにしがみ付いてしまったのだ
「ちーっとばかし我慢しろし」
修ちゃんとはならかされても後ろで竜君が支えてくれているせいか竜君の腕にしがみ付いて棒立ちのようになっていて
「まるで棒じゃねぇか夢姫」
「だって」
「本当だね」
「まさか本当に泳げないとはな」
「嘘は言ってないもん」
「ほれ夢姫。手ぇ貸してみ」
修ちゃんの手を掴んで竜君から離れると、まだ距離があって溺れそうになってしまい
「大丈夫や」
「でも…」
「俺も竜次もおるやろ」
修ちゃんの手を握ったままプカプカと浮いているだけの状態で動かされているあたしに浮き輪を出してくれた育人君は
「これに潜って種ヶ島に掴まってみましょうか」
浮き輪に入って修ちゃんの手を掴むと
「ありゃ?」
「随分と」
「年の離れた兄妹に泳ぎを教えている絵にしかなりませんね」
「せやな」
夕方まで泳ぐ練習をして着替えてから修ちゃんの膝で横になっていると
「静かなもんだな。散々遊んで、夢姫の練習に付き合って満足したかよ」
「竜次やん。中高生達の様子はどや?」
「流石に遊び疲れたみてーだし昼寝しちまってるヤツもいたぞ」
「みんな、はしゃいどったもんなぁ」
「1番はしゃいだヤツが何言ってんだ。つーか夢姫は平気なのかよ」
「疲れて喋る気ないんよ。起きてることは起きてるで。足が動いとるからな」
「みてぇだな」
「それに俺はまだまだ遊べんで?」
「これ以上暴れるってか?勘弁しろし。おめーが急にプールなんて言い出したのは中高生達と夢姫の為か」
「どうやと思う?」
「お前よぉ。質問を質問で返すなし」
「はは。でもそうやなぁ。半分は正解やな。中高生達は思った以上によくやっとるし、そのやる気に俺らが影響を受けてる部分もある。それは夢姫も同じやろ。せやからちょっとくらいお礼したろー思って」
「それで涼しい場所でのトレーニングってわけかよ」
「それにプールなら泳げるやろ☆俺、泳ぐの好きやし。夢姫の七夕の短冊の願いもかなえられる」
「ちゃっかりしてんな。ま、おめぇらしいけどよ」
「おや。ここにいましたか」
「そろそろ帰るらしい。準備をした方が良いだろう」
「なんや、もう帰るんか」
「夢姫も久々にプールに入っているのを見たな」
「あぁ」
「けど、夢姫ねてねぇか」
「寝とるな」
「疲れたんだろう」
「其れは良かった」
「じゃあ帰るとするか」
急な浮遊感に目を開けるとお兄ちゃんに抱きかかえられていて
気付いた時にはすでに合宿所に戻って来ていたあたしは翌朝
「おはようございます」
「おはよう」
コートには育人君たちが既に揃っていて
「あ、先輩。昨日はありがとうございました」
「プールのお陰でいいリフレッシュが出来ました」
「其れは良かった。キミったいが楽しめたのなら何よりです。夢姫も疲れて今の今まで寝ていたようですしね」
「ほう」
「それよりも今はテニスの相手になって貰えませんかね」
「おや」
「育人君を練習に誘うなんて珍し」
「ですが折角のお誘いですし乗らせてもらいましょうか」
「せやなぁ。思いっきりやらせてもらおか」
「望むところですよ」
準備が出来たらしい修ちゃん達は選手の顔をしていて
「夢姫も見ているのならちゃんと水分を取る様に」
「はーい」
「プールでリフレッシュしたのは中高生たちだけやないで。先輩として、一味違うところを見せたるわ」
育人君と修ちゃんのダブルスと手塚君と跡部君のダブルスは修ちゃん達の勝利。だけど
「皆、やっぱり動きはいいね」
「あぁ、その様だ」
「さて、暫くは麺生活でもいいかな」
「昼だけ麺にしてやれ」
「そうするね」
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