ゆったりホリデー
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朝食後、練習に行くのかと思えば
「え?商店街?」
「あぁ。お前も行くか?」
「行こっかな。たまには」
「支度して来い」
「うん」
部屋で着替えて入り口に行くと
「防寒対策はいいでしょう」
「やな」
「だって、きっと寒いじゃん」
「えぇ」
商店街の方に行くと
「なんで、俺達まで一緒に商店街に来ることになってんだ?」
「まさか夢姫の子守っつーんじゃねーだろうな」
「夢姫の子守はないやろ」
皆して酷くない?
なんて思っていると
「昔、外に出るたびに迷子になってたやつが良く言う」
「へ?」
「声に出てるし」
「うそ…」
「嘘なわけあるか」
「でもたまには、皆で街をブラつくんもええやろ」
「そうですね。時には休息をとる必要もありますからね。特に夢姫は」
「そうだな」
「確かに」
「なんで?皆よりもあたし動いてないよ?」
「いやいや。十分朝早くから動いとるやろ」
そうでもないんだけどなぁ
「時間の無駄だぜ。大体なんだ。この人混みは?人が多くて歩きづらいんだよ」
「入り口に張ってあったポスターによればスタンプラリーが開催されているらしい」
お兄ちゃんに手渡された紙を見ると
「なるほどね」
「張られていたチラシがスタンプラリーのシートになっているようだ」
「へぇ、楽しそうでええね」
「食いつきがいいな」
「そう言えばスタンプラリー好きなんだっけ?サブちゃん」
「せや」
「この近くに温泉施設がオープンしたそうです」
「そうなの?」
「えぇ。その宣伝を兼ねたイベントなのでしょう。商店街の店舗を利用することで、スタンプが貰えるそうです」
「へぇ」
「夢姫はあまり」
「関心ないなぁ」
「ってことは、今から行くスポーツショップでも?」
「えぇ。スタンプを貰えるはずです」
「でも夢姫はスポーツショップで何を買うん?」
「そういや、あまり行かないだろし」
「お兄ちゃんが商店街に行くって言うから付いて来ちゃった。でもスポーツショップに行くならスニーカーほしいな」
「それはまた」
「大分すり減っちゃった。山とかにも行ったりしてたから」
「そうか」
「予備を持っておくのも1つの手だと言ってもいいでしょうね」
「え?」
「夢姫の場合、単独であの合宿所を出ることはまずは無いでしょうから」
「せやな。そないな事をしたらツッキーが何も手につかんのとちゃう?」
「そんなことは…ない」
「想像したな、越知の奴」
「大丈夫だよ?必要なものがある時はいつも話をしてるじゃない」
「そうか。そうだな」
「そう言えばスタンプラリーの景品って」
「温泉施設の無料使用券ねぇ」
「無料なんだ」
「あぁ」
「それあったらみんなで温泉行けますやん」
そうだろうけど
「夢姫の場合女性でもダメな部分はあるのでは?」
「あー…」
「そしたらみんなで行ってくればいいんじゃない?」
「そないしたら夢姫が待つ羽目になるやろ」
「商店街からは出ないよ」
「そうか?」
「スタンプラリー参加するやろ?」
「もちろんですわ。早速買い物行ってきます」
スポーツショップに行ってスニーカーを2足買ったあたしと、グリップテープを買ったサブちゃんはお兄ちゃんの所に戻って
「グリップテープは買えたか」
「はい」
「夢姫も買えたみたいですね」
「うん。サイズが中々なくて大変だったけど何とか買えたよ」
「そうか」
「お店の人に靴屋さんの方がサイズがあるかもしれないって言われちゃった」
「それはまた」
「でも、とりあえず同じサイズの靴で同じメーカーのを揃えて買って来た」
「それがいいでしょうね」
「それで、サブちゃん貰ってたよ。スタンプシートと1個目のスタンプ」
「へぇ」
次は。と言ったサブちゃんに
「ちょい待ち。景品を貰うには3種類のシートに別々のスタンプを押さなあかんらしいで」
「うっわぁ」
「せやからここは、3組に分かれてスタンプを集めようや」
「へ?先輩達も協力してくれるんです?」
「構わない。夢姫の息抜きも兼ねているからな」
はい?
「夢姫は気づいてなかったんかいな」
「全く…」
「オモロそうやしな」
「残り2枚のスタンプシートはすでに用意済みです」
「おい、君島。オレハスタンプラリーなんざ」
「諦めな。これはもう巻き込まれる流れだし」
ダブルスのペアで分かれたけど
「さて夢姫は」
「修ちゃんと行って来る」
「そうか」
修ちゃん達と一緒に歩いていると
「ったくなんでお前と勝負しなくちゃなんねーんだよ」
「そりゃ、スタンプのためやろ」
育人君から預かったスタンプを集めに来たのは駄菓子屋で
「ハイこれ。輪投げの輪っかね、2回分。棒に入ったら景品もあるから頑張って」
「投げ方は自由ってルールだったな」
「輪投げも二刀流で行くん?」
「まぁ、なんとかなるだろ」
なんて話していると
「おら、よっ!」
とカランカランと音を立てていて
「おぉ」
「おー、綺麗に入ったやん」
「最近の若い子は凄いのねぇ。ハイ、景品をどうぞ」
景品を貰った竜君はお礼を言っていて
「あれ…先輩達に夢姫。何してるんですか」
「輪投げ?なんで駄菓子屋で?」
あたしの持っているスタンプラリーのチラシを見ていて
「今、商店街でスタンプラリーをやってるだろ。それで、ちょっとな」
「へぇ、楽しそうっすね。俺らもやっていきません?」
「そうだな、そうするか」
「せやったら、俺達と勝負しよか。1等の景品掛けて」
「はい!受けて立つっす!」
「またぁ?」
「「「ん?」」
「えーっと1等の棒は?」
「どう考えても、真ん中のアレだろぃ」
「おいおい、棒の長さが可笑しいぞ。他の棒の倍はあるんじゃねーか?」
「げぇ、狙いづれー」
なんて言ってる赤也君たちと
「ほな竜次。一緒に投げて見よか」
「夢姫にやらせて見りゃいいじゃねぇか」
「絶対に外れるから見てるだけにする」
「なんで夢姫?」
「コイツの息抜きも兼ねてるからな」
「あー…なるほど」
「負けた方が今日の昼飯オゴリでどや?」
「言ってろ。夢姫には出させねーくせに」
「当り前やろ」
「えーっ先輩両手で投げるんっすか!?」
「ったく、別にどう投げようと俺の自由だし」
「それで狙うのは、流石に難しいんじゃ」
「黙ってみてろや」
よっと投げた瞬間と同時に
「ほい」
と投げた修ちゃん
「すっげぇー!2人とも1等の棒に入っちまった」
「でも、これって俺らが投げる前に終わっちまったって事じゃね?」
「だね。残念」
「はは、残念やったな」
「残念賞のついでだ。1等の景品はそっちにやるよ」
なんてあげている竜君
「駄菓子の詰め合わせ」
「お菓子は嬉しいけど、ちょっと複雑だぜぃ」
「おめでとうね。それじゃスタンプもどうぞ」
スタンプを押してもらったあたしに
「ありがとうございます」
「おおきに。勝負は引き分けやったな。昼飯はどないする」
「夢姫もそんなに食わねぇだろ」
「せやな。ほな、アレにしようか」
なんて話している修ちゃんと竜君
