交渉成立?
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翌年、高校生の夏の関東大会で立海と氷帝が当たった年だった
「ほう」
「立海は氷帝とかよ」
なんて声が聞こえてきて、見てみると昨年の立海の選手たちが揃って見に来ていて
「どうかしたのか」
「どうもしない」
「「!!」」
「だが向こうはそうでもなさそうだが」
「だってあたしが関心ないもん」
「そうか」
お兄ちゃんのジャージを受け取ると
「持って居ろ」
「はぁい」
「おいおい」
「立海と氷帝じゃ勝ち目ねぇって」
「それじゃまるで氷帝が負けるみたいね」
「お前、去年舞子坂の練習試合でいた奴だよな」
「よく覚えていることで」
「へぇそうなんだ」
「そう言えば名前を聞いていなかったな」
「そうでしたっけ。越知です」
なんて自己紹介を軽く済ませるとお兄ちゃんとの試合が始まっていて
「でも負けるのは氷帝でも、お兄ちゃんでもない。立海よ」
「どういう」
「見てれば分かりますよ」
なんて話しているとあっという間に終わった立海の毛利君とお兄ちゃんの試合はお兄ちゃんの圧勝
「う、嘘だろぃ」
「立海で折り紙付きの実力を持つあの先輩が」
「負けた」
出て来たお兄ちゃんに
「お疲れ様」
「あぁ」
「彼、逃げ出さなければあの中でもやっていけるかな」
「どうだろうな。秋の新人戦次第だろ」
「そっか」
お兄ちゃんの高校最後の年、氷帝学園が優勝を決め
「さすがお兄ちゃん」
「問題ない」
「次の高校生がどこまでできるかだね」
「あぁ」
合宿所に戻ってくると
「夢姫ちゃん。越知君お疲れ様」
「問題ない」
「戻りました」
「えぇ、戻って来て早々に申し訳ありませんが」
ん?
「秋の新人戦、そして高校生の全国大会見に行けますね」
首を横に振ったあたしに
「おや、ここ最近は良く見に行っていたから平気だと思ったんだけどねぇ」
「いや、駄目だと言うのは新人戦だろう」
「おや」
「全国だと言うなら俺達がいるから夢姫も見には来れるな」
「うん」
「少し考えましょう」
なんて言っていたくせに
「夢姫、少し話しましょうか」
そう言って来たのは育人君で、一緒にリラックスルームに行くと修ちゃんも其処にはいて
「どういう…」
「話があると言ったでしょう」
「言った。言ったけど」
「全国大会は種ヶ島や越知がいるから平気だと言ったそうですが、秋の新人戦は無理だと言ったそうですね」
「だ、だって…」
「えぇ知っていますよ。貴方の境遇は我々がよく知っている。ですが新人戦の間は我々も遠征でいない」
「だったら…」
「そこで俺や」
修ちゃん?
「彼を新人戦に間に合うように遠征からこちらに帰させるので見に行けますね」
「一緒だったら…」
「では交渉成立です」
そう言ってくれた育人君はコーチに伝えて来るといって出て行ってしまって
「夢姫が怖いんも分かるけどなぁ。もしソイツを入れるとなるとひな鳥のようになるんやろうな」
「ヒナ?」
「せやで。殻に閉じこもってるひな鳥やろ」
そんな事無いと思うんだけどなぁ
==
秋の新人戦の当日まで帰って来ない修ちゃん。
「おや、夢姫ちゃん」
「あ、コーチ」
「新人戦種ヶ島君と一緒に行くと聞いているけど」
「まだ、修ちゃん帰って来てくれてないぃ」
「おやおや」
コーチが修ちゃんに連絡をしてくれて
「そうかい。分かった、そう伝えておくよ」
電話を切ったコーチは
「会場で直接集合だって。気を付けて行っておいで」
「はぁい…」
「しょげちゃったね」
「仕方ありません。彼らは遠征に行っているのですから。その前の遠征には彼女を連れて行くと言う理由で舞子坂の練習試合に行かせたのですから」
「恐ろしいね、種ヶ島君の力と君島君の交渉力は」
「えぇ」
なんて聞こえていたけどそんな場合じゃ無い
海上に迄はバスで行くと
「お、来た来た」
「お帰りなさい、修ちゃん」
「チャイ☆」
秋の新人戦を見に来た目的は例の立海の選手だ。他の選手は既に決まって合宿所に入っている
それでも秋の新人戦で負けることもなく勝ち進んだ彼を入れない理由はない。と彼も合宿所へ招致することに
そしてその年
「え?」
「ダブルスを組ませてみようと思っているんだ」
そう言われてリストを見ると
「例の立海の人とお兄ちゃんが組めると?お兄ちゃん氷帝でもずっとシングルスでしか出ていないのに」
「だからですよ。立海は全員がダブルスを組めることで有名ですからね」
それは確かにそう聞いた事はあるけど
「修ちゃんは、竜君なんだ」
「えぇ」
「育人君が遠野君と?珍しいですね」
「えぇ。ですが問題ないでしょう」
「これから此処も忙しくなります。よろしく頼みますよ」
「はい」
入って来た毛利君はそうそうにお兄ちゃんとダブルスを組んでいて
「驚いてるね彼」
「そうだね」
「でもツッキーと組ませるっちゅーことは夢姫のあの状況を出させない対策もあるかもしれへんな」
「だろうな」
「無理だと思ったら修ちゃん達の練習見てるし、最悪は中にいるからいい」
「そうかよ」
だけど、結局はお兄ちゃんと組んでいるという事もあって打ち解けるのにもそんなに時間がかからなかった
「そう言えばそろそろ受験になると思いますが」
「氷帝には通わんのやろ」
「うん。お兄ちゃんには言ったけど、氷帝じゃなくて別の学校に行くことにした」
「そうですか」
「今通っている高校生で来年もいるとなると」
「徳川に大和、後は毛利くらいだろ」
「え?大和君って」
「えぇ、青学の今は高等部の2年ですよ」
「そうなんだ」
どうしよう…
サブちゃんが立海に行く用事があるという事で連れてきて貰った先にいたのは例の立海のテニス部員
「あいつ等夢姫と同じ年なんよ」
「え?」
「驚くんはそこなんか」
「あ、うん」
サブちゃんの用事が終わってからいろいろと見せて貰って決めたのはきっとお兄ちゃんと一緒にダブルスを組んでいるという安心感もあるからだったのかもしれない
合宿所に帰ってきてお兄ちゃんや皆に立海に行くと伝えた後
「夢姫」
「はい?」
「例の試験の合否が来ていますよ」
「随分と早くないですか」
「それなりに難関の試験ですから落とされる人間も多いでしょうが」
封筒の中身を見ると合格と書かれており
「育人君!」
「ん?」
「受かってた!受かってたよ!」
「それは良かったです。これがあればどこに行っても問題ないでしょうし夢姫のしたい事の視野も広がりそうですね」
「うん!」
「おや、珍しい生み合わせですね」
「夢姫の合否を今聞かされていたのですよ」
「おや」
「受かって居たそうですよ」
「それは良かったですね。頑張って居たかいがあったというものです」
「はい」
「時に、U-25を知っていますね」
「来年のワールドカップですか」
「えぇ。其処に中学生、高校生の絶対参加が条件とされまして」
「それはまた」
「なので夢姫さんを含め貴方方にも見に行って欲しいのです」
見に行くという事は確実に氷帝も見に行かなくちゃいけないわけで
「いいでしょう。我々も行くわけですから夢姫も見られる試合を見て貰って構いませんよ」
「そうする」
「では、頼みます」
==
そして物語本編冒頭へいたるのである
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