船上PUMP UP!
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「フン、のんきに安心しとる場合か。この揺れを逆に利用して特訓じゃ。バランス感覚と集中力を鍛えるには持って来いじゃ。この中で平常心を保てない様では話にならん」
「え、今からトレーニングするんですか?」
「その通り。言っておくが、特訓をこなせなかったヤツの夕食はあくと飯じゃ!!」
そんな風に言われたとたん
「そ、それだけは…」
「アカンわ。そないなもん食べたら、空の上に飛ばされるどころの話やないでぇ」
「だからなんだ」
「なら全力でやれ。それでこそのトレーニングだろ」
風が吹く度に大きく揺れる船の中で
「まずはしっかり手すりに掴まってこの揺れに慣れろ」
「慣れるって言ってもなぁ、揺れが不規則で、リズムに乗れないし。こういう時はスピードを出さない方が良いのか?」
「いやいや、神尾。こんな時こそ逆にスピードを出してバランス取るんや」
「謙也さん!」
「ほら、仁王を見てみぃ。いつも以上に堂々としとるやろ」
雅君の方を見ると確かに堂々としていて
「こういう時は平常心が大事じゃき」
「おおっ!いいこと言うじゃねーか、仁王!」
風が吹くタイミングが分からない状態でいると
「も…ギブ」
椅子に座り直すと亮君や謙也君も脱落していて
「ここで倒れちゃ、激ダサだぜ!」
「あれ?亮君?」
「なんで貴方が?医務室に行ったはずじゃ」
「お前をほっとくわけにはいかねぇだろ。さあ、やるぞ!」
「はい、宍戸さん!」
そうやり切った日吉君
「この揺れの中、最後までやり切るとはな。やるじゃねーか!…なんての」
なんての?
「え?」
「プリッ」
プリッ?
亮君が雅君に戻っていて
「仁王さん?いつの間に…!まさか、さっきまでの宍戸さんは…イリュージョン?」
「お前が頑張れるように、少し手を貸してやっただけじゃき」
「ふっ完全に騙されましたよ。ありがとうございます、仁王さん」
==
数日後
「少し、海風に当たるのもいいだろう」
「じゃあ少しだけ外に出てくる」
「あぁ」
外に出れば
「俺も今回は少しばかり本気を出したぜよ」
っていう声が聞こえてきて
「そうっすかね…仁王さんもまだ余裕がありそうに見えましたけど」
「どうだかの」
「とにかく、あとは帰るだけだな。部屋でゆっくり休もうぜ」
「夢姫もそろそろ戻るぜよ」
「「え?」」
「よく気付いたね?雅君」
「いや、俺達は普通に気づくじゃろ」
「気づいてないと思ってた」
「何を言っているんじゃ」
「へ?」
「特に俺は気づく」
「ん?あそこで話してるのって」
「リョーガ君?」
「よう、トレーニングお疲れ。今から休むところか?」
「はい」
「知念から面白い話を聞いてたんだよ」
面白い話?
「いったーは気づかなかったんばー?」
「なにに?」
「さっき、誰もいないはずの通路で人の声が聞こえたんどー」
「風の音とか、海の音ってわけでもなかったらしくてよ」
「だーるなー。くぐもってたけど、ありは確かに人の声だったねぇ」
人の声?この船の中で…?
「つーことで、声の招待をみんなで確かめに行かねーか?」
「なんすか、それ。まさか幽霊がいるとでも言うんじゃ…」
「くくく…どうした、海堂。震えとるぜよ。夢姫も固まっとるしのう」
「べ、別に震えてないっす!バカバカしいんで、俺は部屋に戻ります」
「だ…だって!」
海堂君は逃げるように行ってしまったけど、あたしは何故か雅君に腕を掴まれていて
「あ、あの…雅君…」
「なんじゃ」
「手を放してくれると、嬉しいかな」
「無理じゃ。お前さんも聞いてしまったしのう」
「俺達はどうする?この手の話、お前は気になるんじゃねーか」
「俺はもちろん行きますよ。フフフ、幽霊か。いや、宇宙人の可能性も捨てきれない。目撃者は多い方がいいですし、宍戸さんも来てください」
「まぁ、そうなると思ってたぜ」
「俺はどっちでも構わんぜよ。特に用もないしのう」
「よし、決まりだな!俺達で正体を暴いてやろうぜ」
「あたし、パスしたい…」
「駄目じゃ」
==
夜
「この船、夜になるとかなり雰囲気が変わりますね」
「おう。幽霊が出るって話も分かる気がするぜ。まあ、普通に考えたらヤバイんだが」
「カッカッカッ。本当にヤバいかどうかをこれから確かめるんだろ」
「怖いなら、部屋に戻ってもいいぜよ」
「じゃあ、あたし戻りたい…」
「お前は其ればっかりだな」
「本当の事だもん」
「全員楽しそうにしやがって」
「あたしは楽しくない」
なのに
「くぬ辺りから声が聞こえたんさぁ」
「ふむ、廊下におかしなものはなさそうですね。というより、むしろこの匂いは」
「うぅ…うぅう…」
なんて声が聞こえて来ていて
「ね、ねぇ…」
「おい、今の聞こえたか?」
「はい、聞こえました。声の出どころはこの先のようですね」
行ってしまった亮君達
「さて、何が出るのかなっと」
「楽しみじゃのう」
「楽しみじゃないぃ…」
声の主の方にいたのは遠山君で
「腹が減ってたんばー?」
「まさかそれであくと飯を食っちまったのか」
「外まで食べ物の匂いがしていましたし、匂いにつられてもおかしくは無いでしょう」
「釣られてやってきたはいいものの、周りが暗くて、あくと飯だと気づけなかった。と言った所かな、彼は」
「ふんぎぃ」
「どうやら当たりの様じゃな」
「遠山、俺の背中に捕まれよ。部屋まで連れて行ってやる」
「宍戸の兄ちゃん、おおきに…」
「これぞ幽霊の正体みたり…ってか」
幽霊じゃなくてほっとしてるけどね
==
翌朝
「んー…」
起きてジャージに着替えた後、下に降りると
「おはよう…」
「あぁ」
「まだ寝ぼけているようだが大丈夫か?」
「なんとなく…港についたのは覚えてるんだけど」
「そこからの記憶がねーってか?」
「うん…」
「お前港でそうそうに越知にくっついてたじゃねーか」
へ?
「兄貴も兄貴だよな。夢姫がそのまま寝たもんだから抱きかかえてんだしよ」
そうだったんだ。あとでお礼言っておこ
「でも夢姫もそれだけ疲れたって事だよ」
「そうだな、お疲れさん」
「うん」
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