春の果樹園
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この広い果樹園で最初に任されたのは
「この広い梨畑で草むしりかやー」
「梨畑じゃないさぁ。隣のリンゴ畑や、ブドウ畑もやるってよー」
「はぁ…まだりんごもブドウも実ってないやんに」
はは…残念
「夢姫ちゃん」
「はーい」
「実はね」
「いいんですか?あたしが行っても」
「勿論。くろべぇが夢姫ちゃんは果物が好きだからそっちの方が喜ぶだろうってさ」
わーい
「そろそろ遠征組も戻って来るし、皆と行っておいで」
「そうします。早く戻れたらまたこっちに合流しますね」
「助かるよ」
お兄ちゃん達が丁度よく戻って来て
「夢姫、迎えに来たぞ」
「はぁい」
「え?夢姫ってばどこに行くの?」
「あたしの本命の果樹園」
「えー俺も」
「だーめ!」
お兄ちゃんと一緒にフルーツ狩りなんて早々に出来るわけじゃない
「ちぇ…」
「合宿所に戻ったらたくさん用意しておくから」
「マジマジ!?やったー!」
「うるさいですよ。なにをそんなにはしゃ…」
お兄ちゃんが此処に居ることに驚いたのだろう
「お前は何処に行くつもりだ」
「コーチに行ってもいいってお達しが出たから本命の果樹園。フルーツ狩りをしてくるの」
「おいおい」
「ずりぃだろぃ」
「ジロ君と同じような事を…」
「時間が無くなるぞ」
「やばっじゃあまた後でね」
お兄ちゃんと一緒にバスに乗り込むと
「全く」
「へへ」
「でもまぁ夢姫も何も言わず頑張ってっから俺達も何も言わねーし」
「そうやな」
「こんな我儘でしたらまだまだ可愛いものですしなぁ、お頭」
「そうだな」
着いた先の果樹園では
「わー。まだいろいろやってるー!」
「嬉しそうじゃねぇか」
「それはそうでしょう。このフルーツ狩りの為に行きたくない遠征やら、中高生達のマネージャーを頑張っていたのですから」
「まぁ、それが行ってもいいという条件だったみたいだしな」
温室だからだろうか中に入っている果物も沢山出来ていて
「お前の事だ。最初に小さいものを選びに行くのだろう」
「うん!」
小さなブルベリーやさくらんぼから始まり、たくさん食べて、お持ち帰り用にいっぱい取っておくと
「あらあら、随分と果物が沢山ね」
「妹が好きな物で。此れだけあってもきっと明日には無くなってしまうでしょうが」
「それは嬉しい限りだわ」
まだ始めていないけど夏のフルーツ狩りの場所にまで入れさせて貰えて、色々と食べていると
「本当に好きなのね。沢山持って行って頂戴」
「ありがとうございます」
旬のフルーツに、夏のフルーツをいっぱい貰ってバスに乗り込むころにはすでにある程度の時間が経って居て
「あれ?みんな牧場の方にいたんだ」
「夢姫か」
「帰って来たのか」
「うん」
「「帰って来た?」」
「どこかに行っていたのか」
「本命の果樹園だそうだ」
「何!」
「うるさ…」
「お前はまた!」
「今日の夢姫は特別だからしゃーないやろ」
「え?」
「お前たちは今日のトレーニングだけがいないと思っているな?」
「はい」
「夢姫はこの時期のフルーツ狩りに行きたがるがゆえにコーチに直談判していたからな。本命の果樹園に行くことは俺達の遠征について行くこと。お前たちのトレーニングやらのマネージャーもずっとしていただろう」
「そう言えばしていたな」
「あの条件を満たしたからこそ、今日のフルーツ狩りに行ってもいいと言われて行って来ただけだ。お前たちの練習もハードだが、夢姫はもっとハードだっただろう」
「む…」
「でも楽しかったよ?」
「それは良かった。では夢姫。俺達は先に合宿所に戻っている」
お兄ちゃんを見送った後
「しかし果樹園側も、今日は一切フルーツを目にしていないからな」
「だよねー。フルーツもりもりだと思ってたのにさ」
「どちらも似たようなものか」
「え?」
「畜舎も放牧されていて、畜舎はからだからな」
「せやからずっと牧場におるわりに、1度も動物を見てへんで」
「そうなんだ」
「金ちゃんも頑張っとったい。美味かフルーツば実らせるってな」
「トレーニングついでに社会科見学にもなっとるようや」
そんな中、篤君から連絡が来ていて
『青森からリンゴが届いた』なんて来ていて
「随分と嬉しそうだな」
「青森からリンゴが届いたんですって」
「マジマジ?」
「本当」
林檎で何か作ろうかな。アップルパイは篤君が好きだから必ず作るとして
「跡部~。俺もスッゲー頑張ってるよ!作業中は全然眠くならないCー!」
「そうか。いいぞ、その調子だ」
「いや、それは最低限と言うか、当り前なのでは?」
「じゃ、あたしはお昼ご飯でも作りにかかろうかな」
「昼飯?」
「じゃないと食べるもの無いよ?あたしはフルーツ食べて来てるからいいけど」
「ずりー」
「残念」
昼食を食べ終わった後
「いい眺めだなぁ。風も気持ちいいし」
「うん!ここで昼寝したら、いい夢見れそうだよね」
「ジローは寝る事ばっかだな」
「しかし夢姫の作った昼食で腹が満たされた上に、この環境では、無理もない」
「おお、夢姫見て見んしゃい」
「んー?」
持っていたスマホを膝に置いてみてみると
「向こうで四天宝寺の2年生が走り回っとる」
「元気だねぇ」
「まるで遠足にでも来たようですね」
「でもさぁ、なんで果樹園にこんな菜の花畑があるんだろ?」
「観光用じゃね?写真映えするし」
「それもあるかもしれませんが、おそらくは肥料用ではないですかね」
「肥料用?」
菜の花を肥料にするのは初めて聞いたかも
「ああ。植物をそのまま肥料として使う、緑肥だろうな」
「ええ、その通り」
「あ、コーチ」
「戻って来ていましたか」
「はい。思っていた以上に楽しんできましたよ?フルーツ狩り」
「それは結構。皆、昼食後の休憩は十分に取れたようですね。では、これからこの菜の花を刈れるだけ刈ってもらいます」
「え、こんなにきれいなのに?」
「ジロ君聞いてなかったでしょう?さっき観月君とレン君が話をしていたでしょう?」
「この菜の花はもともと肥料にするための者です。牧場側にも同様の菜の花畑がありますが、そちらの一部は動物の飼料になるそうですよ」
「ふふ」
「なんだか社会科見学の気分になってきたぜよ」
「ああ、さっき牧場側のメンバーとも、そんな話をしていた所だ」
「夢姫さんにもお願いをしても?」
「勿論。美味しく果物を頂けるのですから、それ位のお手伝いはさせていただきますよ」
「ですが菜の花を刈れるだけ刈ると言っても、相当な広さですが」
「全部とは言いませんが、勿論刈りつくしてもらっても結構。では、始め!」
「よっしゃ行くぜ!誰よりもいっぱい刈ってやるもんね!」
と元気よく行ったジロ君と
「あ、くそ!負けねーからな!」
と追いかけて行ったがっ君を見たあたしが笑って居ると
「貴方も最近は良く笑うようになったようですね」
「そうでしょうか」
「ええ。いい傾向だと思っていますよ」
いい傾向か…
「お兄ちゃんも少しは安心できているでしょうか」
「ええ。合宿所で待ってくれているほどには安心してくれているのでしょう」
「「夢姫」」
「レン君に雅君?」
「氷帝の2人が真っ先に行ったぜよ。元気じゃのう」
「他人事じゃないでしょう。私達も行きますよ」
「しかしこれは…。除草や枝集めとは比較にならない程、厳しい戦いになりそうだ」
「大丈夫?」
「ああ。大丈夫だ」
