自分の思うがままに
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「今日は貸し切りにしてくれたそうだけど、普段は画廊兼美術教室として運営しているらしいよ」
へぇ
色々とあって目移りしていると
「その傘立ても、ここのスタッフが見本で作った陶芸作品らしいな」
「お洒落な花瓶みたいにも見えたんで、普通に傘置いてええもんか迷ったっす」
「雲行き怪しいしから一応傘は持ってきたんだけど」
「着くまでに降らなくて良かったっすね」
「確かに」
それでも遠くの地域では雷雨になっていると言うから驚きだ
「帰りはどうなるか分からへんわ」
「やあ、いらっしゃい!落とし物を拾ってくれたのは」
「俺です。この度はお招きいただき、ありがとうございます」
「いやいや、こちらこそ本当にありがとう。思い入れのある絵筆だったから君が見つけてくれて助かったよ。せっかく来てくれたんだし、今日は思い切り美術体験を楽しんでくれ」
体験できるものを教えてくれた画家の人は、再び奥に行ってしまって
「沢山あるんだね」
「夢姫は何にするか決めたのかい?」
「まだ決めてなくて」
でも、たまには家族の似顔絵を描くのもありなのかな
「そうなんだ」
「幸村は得意な水彩画に決めたようだな」
「うん。画材も自由に選んでいいらしいし、ちょっとワクワクするよ」
「この単位並んでいるものは全て使っていいとスタッフが言っていたが、随分種類が多いな」
「あ、すごい」
「うん?」
「これ珍しい水彩絵の具だ」
珍しい水彩絵の具?
「普通の者とどう違うのだ」
「確かに気にはなるかも」
「塗った時に色が分離して、独特な発色になるんだよ」
「へぇ」
「こっちの青い絵の具も、深みのある色合いでいいな」
「そっか」
「よく分からんが、いい絵は描けそうか?」
「ああ。いつもと違う画材を使って描くのも面白そうだし、いろいろ試しながらやってみるよ。真田はやっぱり水墨画を書くのかい?」
「勿論だ。この前共に骨董品店で見た作品を覚えているだろう?俺もあの様に力強く、何か熱い思いを人に伝えられるような作品を作りたいと思うぞ」
「なるほどね。真田がどんな作品を仕上げるのか、期待してるよ」
「うむ、真摯に取り組むとしよう」
似顔絵を描こうと思って行くと
「がっ君?」
「夢姫じゃん。お前も似顔絵にすんのかよ」
「そうしようかと思って」
丁度よくスタッフが似顔絵の描き方を教えてくれて
「教えて貰った通りやれば初心者でもうまく描けそうだよな」
「身近な人をモデルにしたら描きやすいらしいっすよ」
「あーん?なら俺様がモデルになってやろうか」
「遠慮するっす」
「あたしも」
「おっとフラれてしもてるやん。跡部」
「跡部さんが如何って訳じゃないっすけど、手塚部長にモデルになって貰おうと思うんで」
「あたしはお兄ちゃんを書こうと思ってるし」
「は?」
「おいおい」
スマホを取り出すとお兄ちゃんの写真を取り出して
「しかし、なぜ俺を」
「手塚部長なら似顔絵描いている間、静かに止まっててくれそうじゃないっすか。表情もコロコロ変わらなそうだし」
「なるほど。確かにそういう意味では描きやすい相手かもしれんなぁ」
がっ君は忍足君を跡部君を含め数名は手塚君を、あたしはお兄ちゃんを含めた家族を書くことに
暫くして描き終わると
「へぇ、夢姫ちゃん上手いね」
「そうかな…」
お兄ちゃんに渡したらどんな反応してくれるかな
「じゃ、あたしは修ちゃんの所にでも行ってこよ」
席を立って修ちゃんの所に行くと
「次はこっち側に傾けて模様を作るか」
「ふーん、さっきコップの中で混ぜてた絵の具がこんな風になんのかよ」
「せやで。ラウンドアートっていうんもなかなかオモロイなぁ」
「お、夢姫も来たな」
「来ちゃった」
「夢姫は何を描いたんだよ」
「家族の似顔絵」
「珍しいな」
「でしょ?」
「それにしてもええ感じになったわ」
修ちゃんの持っている絵の具を見ると
「色が混ざり合って模様がきれいに出来てんな」
「綺麗だね」
「おーきに。竜二に夢姫にも褒められてしもたな。竜二が選んだんはテクスチャーアートやっけ?えらい緻密な感じでよう出来とるやん」
「そうか?」
「竜君のは難しそう」
「このペインティングナイフってので模様を作るんだが、なかなか難しいし。つーか余所見してっとお前の作品、絵の具が適当な方向に広がっちまうぞ」
「おっと、危ない危ない」
「ぬおおおお!!」
!?
「水墨画用の墨を摺っているのか?随分張り切っているようだな、弦一郎」
「声が大きくて驚いたぜよ」
「何かと思った」
「お前さんも来たんか」
「うん。描き終わったしね」
「ほう」
「情けない話だが、上手く描けずに失敗してばかりでな。何度も描きなおすせいで墨がすぐになくなってしまうのだ。線の描き方も龍の表情も何度描こうが出来に納得がいかん」
「練習するとは聞いたけど、こんなにも時間をかけてるとは思わなかったな」
「水墨画に関しては今日習ったばかりでしょう?完璧なものを作るのは誰であっても難しいと思いますが」
「よかった。似顔絵にしておいて」
「ほう」
「夢姫は似顔絵にしたのか」
「うん」
「どうにか納得のいくものを作りたいのだ」
納得のいくものかあ
「今の状態で清書をしたとしても、中途半端な出来にしかならんだろうからな」
「なるほど。そうやって妥協しない姿勢は真田らしいね」
「うむ。時間の許す限り努力したいと思う」
「じゃあ俺はトリックアート作りに励むかの。完成した絵でみんなを思い切り騙してやるぜよ」
「絵で騙されるだけなら今日は平和な1日になりそうですね。さて、私は静物画の制作を始めて行きますよ」
でも比呂君の持っている本は
「お前の持っている本は動物図鑑のようだがそれが静物画用の飼料なのか?」
「なっ…さては仁王君、資料をすり替えましたね」
「ついおまんをからかいたくなってのう。これが元々の資料じゃ」
「まったく、では動物図鑑は元あった場所に戻してきてくださいよ?」
「プリ」
「トリックアートが描かれる前に騙されてしまいましたね」
なんて言っている比呂君もまんざらでもなさそうで
