秋の茶会
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お茶会当日
和菓子を作って、修ちゃんに着物を着つけて貰ってから外に出ると
「うむ。風情が出せるよう、考えながら作業も楽しめたしなぁ」
っていう声が聞こえてきて
「おや、思ったよりもはやか…」
「どうした、さだは…」
あたしを見て固まった乾君とレン君
「2人揃って固まるって酷くない?」
「いや」
「想像以上に似合ってて驚いただけだ」
「似合ってるのかなぁ?着物にあまり慣れてないから動きにくいけど」
「ほう」
「そうだ。これ作って来たヨ」
そう渡したのは昨日完成させた練りきりと羊羹
「随分と」
「修ちゃんに練り切りは教えて貰いながら作ったけどね。羊羹ならあたしでも簡単に作れるからさ」
「そうか」
支度をしていると
「お茶の道具とか、いろいろあるもんなんですねー」
「喉も乾いた事だろう。さっそく、飲み物を」
なんて言いだした途端に慌てだした桃城君は河村君を引っ張って行ってしまった
「行ってしまったな。もしや、何か別の『飲み物』を警戒したか?」
「桃に悪気はないだろうが、その可能性は高い」
「お茶以外にも飲み物を用意して張るんか」
「いや、あいにく今日はお茶だけだよ。夢姫の作ってきた和菓子とね」
「あの…すみません…自分も跡部さんから着信…呼び出し、です」
「そうか。野点はこれから始める所だから時間が出来たらまた立ち寄ってくれ」
「それと夢姫の和服姿の事も宣伝してきてくれると助かる」
「ウス。失礼します」
「別にあたしの和服なんてどうでもいいんじゃない?」
「いや。だが少し寂しい開始となるが、お茶を点てるとしようか」
「野点の開催については皆に伝わっている。じきに人も集まって来るだろう」
あ、そうなんだ
「茶道とは、なんとも心が落ち着くものやな」
「こうしてゆったりと過ごしていると時間を忘れてしまう」
「ゆったりする時間があってもいいのかもしれないね」
「そうだな。お茶を味わう時間は、慌ただしい日々の中で心のゆとりを持てる時間ともいえよう」
「ほな、もう一服頂いてもええか」
「あぁ」
「やっぱり、和服って窮屈で嫌い」
「そういうな」
「夢姫」
「あくと君?」
「コートの方に行ってみようか」
「ジャージに着替えたい」
「お茶会の間だけ我慢してくれるね」
うぅ…
「このお茶会が終わったら修二と京都に旅行に行くんだろう?」
「旅行っちゃ旅行なんだけど、修ちゃんはお父さんの手伝いやらお母さんの手伝いやらで忙しいって言ってたし」
きっと暇になるもん
「いいじゃないか。色々と見て来れるいい機会だろう?夢姫の好きな食材とか、今日のような和菓子とかをね」
「そうなんだけど…」
「それは初耳だがな俺も」
「だって急に決まったことだもん」
「昨日だってあっているではないか」
それはそれ。これはこれだ
「では行ってこようか夢姫」
「はぁい」
コートに行くと
赤也君たちに声をかけていたあくと君
「あれ?隣の人って」
「夢姫だよ」
「「はい!?」」
「わぉ、いつもと違いマース」
「だろうね。実は今野点を開催していてね」
「ノダテ?」
「なんか、真田副部長っぽい響きを感じるっす」
「野点とは、屋外で飲み物を味わう茶会の事だよ」
「そういや、乾先輩が何か言ってたな」
「柳先輩もちらっと話してたような…」
「レン君達が主催だからね?」
「「え」」
「あの2人が出す飲み物って事は」
「美味しい抹茶に、夢姫の作ったお茶菓子もあるはずだ。気になるなら行ってみると言い」
「夢姫先輩の手作りっすか!?」
「え、あ、うん。そうだけど」
「何が出て来るのか正直スゲー気になるし。俺らも行ってみるか」
「正気か?」
「お前だって気になるだろ?行こうぜ!」
そう言った赤也君たちは早々に退散していったけど
「あとは」
「お疲れ様」
「あぁ。だが何で振袖なんだ」
「後輩たちが野点を開催しているんですが良かったら抹茶をいかがでしょう」
「野点ですか。実に風流ですなぁ。私は構いませんが、どうですかな?お頭」
フンと言われてしまったけど来てくれるかはほー君次第かな
「では戻って行ってくれるかな」
「しょうがないなぁ」
野点に戻ると
「あれ…。もしかしてもうお開きかな」
「おかしいな。始まったばかりだと思ってたんだけど」
「見た感じ、準備は整ってるようやで」
「いらっしゃい」
「柳にさそ…」
「俺の予想では野点の宣伝をしに出払ってしまったという所だな」
「もう少し早く来ればよかったですね」
「言うてくれたら宣伝手伝ったんやけどなぁ」
「でもなんで幸村はかたま…」
「不二君?」
「夢姫だよね」
「そうだよ?」
「驚いた。和服…って言うよりも、振袖まで着こなせるんだね」
「これは修ちゃんに着付けて貰ったから」
「あぁ、そういうこと」
出直すと言っていたせーちゃん達も
「良い事を教えてあげよう」
「なんです?」
「夢姫もお茶はたてることは出来るんだよ。本人はあまり得意じゃないから諦めてるけど」
「へぇ」
「茶道教室でも」
「通ってないからね?」
「あ、そうなんだ」
でもお客さんが4人となると
「夢姫2人に入れて貰えるかい?」
「分かった」
お茶を点て始めると
「お茶を点てる音も耳に心地がいいね」
「いい香りだ」
「はい、どうぞ」
「えーっと作法は…」
「気にしなくて大丈夫さ。畏まった茶席では無いからね。構わないよ、楽しむことが一番の目的だから、身構える必要はない」
そう言ってくれたあくと君にほっとして、お茶菓子を用意すると
「へぇ」
「随分と本格的な和菓子だね」
「味の保証は出来ないけど」
「ほな、いただきます」
「堅苦しくないのは助かるな」
「うん。くつろいでお茶を味わえるね」
「ここは景色もきれいだ。それに夢姫の振袖も秋っぽいね」
「蓮二たちがじっくりと吟味して場所選びをしたようだよ」
「直接お礼を伝えたいけど」
「いつ戻って来るんだろうね」
確かに
少し話をしていると、比呂君やブンちゃんも来てくれていて
「なんでみんな揃ってあたしを見て固まるの」
「そりゃ、普段こんなの着てんの見ねーからだろぃ」
「それはそうかもしれないけど」
「ですが、茶菓子もバリエーション豊かですね。練り切りは彩も美しい」
「どれも力作だからな」
「ブンちゃんも練り切り作ったんだ?」
「もってどういう」
「俺と不二、白石は夢姫の作った練り切りを頂いたんだ」
そうせーちゃんが言ったもんだから
「お前まで作れんのかよ」
「修ちゃんに教わりながらだけどね」
あたしの作った練り切りを出すと
「夢姫さんの練り切りも素晴らしいですね」
「羊羹も案じゃねぇか」
「そりゃ、まぁ」
「おや?」
「あ、ほー君達だ」
「茶筅をよこせ」
「どうぞ」
ほー君が座ってお茶を点てていると
「見事なお点前ですね」
「ほら」
そうあたしに渡されたお茶はほー君が入れてくれたもので
「ありがとう」
「構わん。いつも頑張っているからだ」
