秋の茶会
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「んーっ」
久々に図書室で本を読んでいるときだった
「野点か…。外で抹茶を味わうのもいいだろうね」
抹茶?
「しかし、合宿所では難しいかもしれませんが」
「だが蓮二、お前は茶道が得意だろう?夢姫は早々に諦めた様だけどね」
「ほう、夢姫もやっていたんですか」
「あぁ。本格的にとはいかなくても、ピクニックめいた野点を楽しむことは可能じゃないかな」
「茶道の知識が無い者でも楽しめるような、そんな野点を開催できたらいいかもしれませんね」
「赤く色づいた木々を眺めながら歓談が出来る。心安らぐ一時を過ごせるに違いない。野点を開催しましょう」
げぇ
「ああ。では俺からコーチには話を通しておこう。まぁ夢姫には話さなくとも、ここで本を読んでいるからね」
「「え?」」
「いるんだろう?夢姫」
「いるけど」
「話は聞いていたね」
「なんとなく。茶道なんてもう4年もやってないじゃん、あたし」
「そうだな」
「お茶をたてるの嫌だよ?あたし」
「そんな堅苦しくするつもりは無いんだ」
へぇ
「だが、そうだな蓮二たちは夢姫の和服姿を見たことがなかったな」
「「え?」」
「着なくちゃ駄目?」
「この合宿所の紅一点だからね夢姫は」
「別にジャージだって」
「種ヶ島と一緒に居られるチャンスでもあるけどな」
その言葉に固まったあたしに
「そうだった…」
「どういう」
「修ちゃんはお母さんが舞子さんだから、和服の着付けが上手なの。あたしも新年とか、着物を着なくちゃいけない時には修ちゃんに頼んでるんだけど」
「ほう、種ヶ島先輩が許可を出せば、お前は着物を着るという事だな」
そういう事になるのかぁ…
修ちゃん、断ってくれなさそうだしなぁ
==
翌朝
「朝から呼び出すなんてなぁに?」
「一通り合宿所内を見て回ったんだが、開催場所の候補は見つかったか?蓮二」
「ああ。やはり、紅葉と山茶花をみられるあの一角がいいだろう」
紅葉と山茶花かぁ
「お前ならそう言うと思っていたよ」
「秋の風景を楽しめるような場所を選ばなくてはな」
「早速だが準備に取り掛かろう」
「ねぇ、野点って言う事は秋のお茶会よね?」
「あぁ」
乾君とレン君で顔を見合わせていて
「夢姫に頼みがあるんだが」
「いやな予感しかしないのはあたしだけ?」
「お前にとって嫌な予感ではないだろう」
「ん?」
「お茶会に出すお茶菓子を用意して欲しい」
やっぱり
「いやだと言っても作らせる気なのでしょう?用意して欲しいという事は」
「当たりだ」
お茶会、お茶…和の心…
「あまり得意じゃないんだけどなぁ、和菓子」
「ほう」
「和菓子も出来るのか」
「多少ね。でもあまり期待しないでよ?」
「お前の料理に外れがない事は知っている。丸井や芥川からも夢姫のお菓子については高評価を得ている」
「和菓子とお菓子って少し違くない?」
「大して変わらないよ」
そういうものなんだ
==
レストランにて
「んー…」
「また随分と悩んでいるな夢姫」
「お兄ちゃん」
「今度は一体何を考えている」
「レン君達が秋のお茶会をするって言うから、お茶に会う和菓子を考えていてね。暑くもないし寒くも無いから何を作ればいいのか分からなくて」
「お前でもそう考えるんだな」
「まぁね」
「そういうのは修二のが得意だろし」
「やっぱりそうだよね…」
「「??」」
「何を悩む必要があるんだよ?」
「あたしは強制参加らしいんだけど」
「ほう」
「何故か和服着用だって言うもんだから作るだけ作ってどう逃げようかも考え中」
「それはお前」
「無理やろな」
「諦めて着付けて貰え」
皆揃って、意地悪だ
「まぁそれは別として」
なんて話を進めていると
「どないしたん?」
「いい所に来たんじゃねーか?」
「ん?」
事の顛末を話すと
「成程なぁ。確かにお茶会って言えば和菓子やな。前に夢姫が教えて貰ってたお茶菓子は主菓子言うてな」
「主菓子?」
「せや。濃いお茶に合わせるお茶菓子やねん。でもそういう方がよく目にはするやろ」
「え?」
「いくつか種類があるねんけど、いっちゃん有名なんが練り切りや」
「練り切り?」
「せや。季節ごとにモチーフが変わるんや。この時期やと紅葉やろうな」
へぇ
「後は、コスモスなんかも有名やけど、夢姫にはええ事教えたるわ」
「なぁに?」
「食紅を変えたらもっといろんな種類があるんやで」
そうなんだ
「工夫次第で他にもできるんよ。今度京都に連れて行ったら教えたるわ」
「やった!」
「お前なら作り方も知ってるんだろ?」
「当り前やろ。夢姫作り方教えたるから、作ってみ」
「頑張ってみる」
そう言って作り始めて数時間
「出来たやん」
「疲れた…」
「お疲れさん。当日は俺も手伝ったるから頑張り」
「ホント!?」
「嘘は言わん」
これで着物を着なくて済むかな
「せやけど、夢姫も着物着るんやろ?」
「着付けできないもん」
「俺がやったる」
あ、此れは確定なパターンだ
「ありがと」
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