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あれから数か月
「え?海原祭?」
「あぁ」
「立海ではこの夏の時期に行われているんだ」
「へぇ」
「越知さん!」
「はい?」
グイッと引っ張られたあたしは
「丸井と仁王から聞いたんだけど!」
ブンちゃん?ブンちゃんとまー君から何を聞いたというの?
「お菓子作りが得意だって聞いたんだけど」
「そうそう。仁王君も越智さんの料理は美味しいって言ってたんだよね」
「まぁ、料理全般得意ではあるけど」
「お願いがあるんだけど」
なんて話しているときだった
「夢姫ー」
「「毛利先輩」」
「サブちゃん?どうかしたの?」
「コーチたちから連絡や」
コーチ達から?
「焦らんで決めればええってゆう話やけどあの合宿所で食事面でのサポートを本格的に資格も取ってやったらどうかって話や」
食事面でのサポートを本格的に?
「まぁ夢姫にとっては悪い話やないと思うけどコーチらは焦っとらんって話やけ」
「そっか。ありがとう少し考えてみるね」
「そうしい。ツキさんもその話は聞いとったみたいやけど、夢姫にまで回っとらんやろ」
「初耳。少しだけ時間が欲しいかな」
「分かった」
ほななって言って戻ってしまったサブちゃん
さっきのクラスの人たちの所に戻ると
「さっきの話の続きなんだけど」
「実はね、海原祭でうちのクラスでするカフェメニューを作ってもらいたいんだよね」
カフェメニューを…作る?
そんな言葉を聞いて氷帝の幼稚舎での出来事を思い出してしまった
“どこの人間か分からねぇ奴と作ったご飯なんか食えるかよ!”
“越知の人間なのに義理の兄妹とか義理の娘とかあり得ねぇだろ”
“お前と作るとかマジであり得ない”
“お前と作った飯なんか拙くて食えたもんじゃねぇ”
「ごめん」
「悪いね。夢姫は知って居いる人間にしか作れないんだよ」
「え?」
「幼い頃のトラウマがあるらしくてな。今でも作れないらしい。決して夢姫に悪気があるわけではない」
そう言ってくれたのはレン君とせーちゃんで
「そうなんだ」
カフェ…かぁ
「夢姫?」
「ううん何でもない」
昔のことなのに息がしづらくなって膝から雪崩れるように床に座り込むと
「夢姫!?」
「誰か毛利先輩を!」
なんて声が聞こえてきて
「どないした?」
直ぐに来てくれたサブちゃんに手を出すと
「過呼吸やな。紙袋かビニール袋持ってる奴は?」
ビニール袋を当ててくれたサブちゃんに落ち着いたころ寄りかかっていると
「で?何があってこんなんなってんのや」
「海原祭の事で」
「カフェをするから作ってくれないかって頼んだら」
「こうなったんやな」
「はい」
「サブちゃん…」
「大丈夫や。せやなぁ夢姫自体幼いころからいろいろありすぎてどこで誰に裏切られるかわからん状況で育ってしもうたからやろうな
俺達にとっては普通で当り前のことやけど夢姫からしたらその当り前は当たり前やないし、普通なことが普通じゃ無かったりするんよ」
「え?」
「お前たちもあの合宿所に来てるから分かるやろ。夢姫の特殊な環境」
「はい」
ぼーっとしながらも訊いていたあたしに
「夢姫が悪いわけじゃあらへんのやけどな」
「え?」
「じゃあ何で」
「周りにおった環境が夢姫にとっては悪すぎたんや。小学校の途中から中学に通えへんくらいになるほどにはな」
そんな。そう言った2人は項垂れていて
「でも、お前らが悪い訳でもあらへん。少しだけ時間を置いといてやり」
「「時間?」」
「せや。夢姫が自分で答えを出してくれるけ」
「分かりました…」
そろそろ授業が始まると言ったタイミングで
「夢姫ー」
「サブちゃん…?」
「俺もそろそろ戻るけ」
「一緒がいい…」
小さく呟いたあたしの言葉を聞き逃さなかったレン君やせーちゃん
そんな中来てしまった先生は
「毛利―そろそろ」
「夢姫が手を離さんのやからしゃーないやん」
それでも無理矢理あたしとサブちゃんを話したのはまー君で
バタバタとし始めたあたしに
「子供みたいだね夢姫」
「子供でもいいもん」
「ほう」
「でももうお昼まで先輩には会えないよ」
うぅ~…
「すまんな夢姫。昼と放課後は会えるけ」
「放課後はお兄ちゃんも修ちゃんもいるからいい」
「あの2人には敵わんか」
サブちゃんが教室から出て担任の授業という事もあり海原祭で出すものを決めることとなり
「夢姫」
プイとそっぽを向いたあたしに
「可愛げのない女じゃき」
「可愛くなくていい」
「それはまた」
「でも俺達といるよりも仁王といる時の方が自然体な気もするんだがな」
「そんなことはない」
「ほう」
「俺や柳はお前さんの料理の腕を知っとる」
「俺も知ってる」
「で?」
だから何だと
「夢姫。俺達と同じ合宿所にいるんだ。試しに俺達にだけ作るという手もあるが」
同じ合宿所にいる。そのキーワードはクラスの人間を驚かせるのには十分だったようで
「え?」
「越知さんって最初から幸村君たちを知って居たのは」
「同じ場所にいたから?」
「でも毛利先輩は男しかいないって言ってたよね」
「確かに同じ合宿所にはいる。朝だってお兄ちゃんたちと一緒にここに来てるくらいだしね」
「だろう?」
「だからこそ」
「でも、それでも確かにあの中では捨てるなんて考えのない人が沢山いて信用出来る人には作ってる。監督の下で練習をしていた時に作っていたのはコーチと監督からの指示もあったから」
「な!?」
「放課後お兄ちゃんたちに聞いてみたらわかるよ。目の前で作ったものを捨てられる辛さはね」
「目の前で」
「作ったものを」
「捨てられる?」
それに反応したクラスの女子たち
「そう捨てられたの。あたしと一緒に作ったというだけで」
「嘘でしょ?」
「本当。それだったら最初から作らなければいい。そう思うのも納得でしょ?」
先生も何が何だか分かって居ない状況で終わってしまったクラスの出し物。午後も担任の授業を使って話をしようとして決めるという話となったが
お昼休みサブちゃんが裏庭に行くという連絡をくれたので裏庭に向かうと
「毛利先輩」
「お前らも付いてきたんか」
「それはまぁ」
「大分クラスの出し物で躓いてるみたいやな。夢姫が自分から話すなんて事滅多にない」
「え?」
「先輩はどうやって夢姫の作ったもん」
「言うたやろ?少し時間を置いといてやり」
「ですが」
「海原祭に迄は間に合わん?」
「と考えています」
「ほなら」
「ん?」
「お前たちはあの合宿所で誰が夢姫の手料理を最初に食べたか分かるか?ツキさんを抜いてや」
「お兄さんを抜いて最初に食べた人?」
「あの中におるんか」
「おるよ」
皆して顔を見合わせていると
「放課後までに分かるやろ」
「何で放課後?」
「氷帝が今日は練習休みななんやと。んで来てくれるらしいで今日は立海の練習に」
「そうなんだ?」
「放課後までに考えておき。1人くらいは当てて貰わんと夢姫もきっと作りもせん」
「は!?」
「俺はほらツキさんとダブルス組んどるけ。一緒に作ってるうちにそれが普通になっただけや」
「マジか」
「夢姫もそれで構わんよな」
コクリと頷いたあたしに
「先輩の言う事は聞けるのかよぃ」
「きっとこの中だったら誰よりも聞くんだろうね」
「だろうな」
放課後、男子テニスコートに行くと本当に竜君たちも来てくれていて
「おや」
「なんや随分と夢姫がへそ曲がりみたいな顔してんなぁ」
一緒に来ていたせーちゃんたちには分からない表情も修ちゃん達には分かってしまっていたようで
「え?」
「夢姫ー」
「修ちゃん…」
「何があった」
「実は」
海原祭のクラスの出し物でと話してくれたせーちゃんたち
「成程」
「そういう事でしたか」
「勘弁しろし」
「どういう事ですか」
「毛利の言ってる奴1人は竜次なんよ」
「は!?」
「そう言えばそんな事前にも確かに言っていたような」
「せやろ?」
「まぁ夢姫の作りたくない気持ちも分からなくはねぇが」
「毎日じゃねぇんだ」
「そうだけど…」
下を向いたあたしに
「ツッキー。俺が話して来るさかい」
「お前が行くなら問題ないだろう」
「ほな、柳とガムと仁王が来ぃ」
「「え?」」
「なんで俺まで」
「せやな。あの合宿所で唯一夢姫の作ったデザートを食ったんはガムやろ。崖の上で夢姫の作ったもんを食ってるお前たちなら聞いても問題ないやろ」
部室を借りてという話になり、レン君たちとも一緒に行くことになったあたしに
「せやなぁ。学校行事に俺達が夢姫に作れとは無理強い出来へんしなぁ」
「嘘だろぃ」
「ほんまや。けどお前たちは作って欲しいんやろ」
「出来る事なら」
「夢姫?」
修ちゃんにしがみ付いて首を横に振ったあたしに
「せやな。資格とる前の勉強やと思って作ったらええんとちゃう」
「「資格?」」
「せや。コーチたちから夢姫に資格を取るように勧められてん。それもどっちも国家資格や」
「そんな話が上がっているとは」
「資格を取るための勉強になるかな」
「なるやろ。お前の食事面でのサポートが崖の上にいた柳達になら分かるやろ」
「なんとなくは」
「そうじゃの。家に帰った途端飯の味が濃く感じたぜよ」
そうなんだ?
「因みになんの資格を」
「気になるか?」
「それはまぁ」
「夢姫はな既に1つ持ってるんよそれに必要な管理栄養士の資格を。夢姫が将来なりたいもんに使える資格として公認スポーツ栄養士。アスリート栄養食インストラクターの資格を取れっちゅー話やねん」
「そんな資格があるとは」
「しかしまだ高校生で管理栄養士の資格を持っているとは驚きじゃがの」
「俺達は驚きもせんかったけどな。夢姫が中学に上がってそんなに経ってない頃にツッキーとコーチには相談して決めてたみたいやし。
なんやかんや物事決める時には必ずツッキーがおんねん。まぁ学校のイベントで夢姫が作るなら資格の勉強も含めてしたらええよ」
「そっか」
「夢姫の将来なりたいもんって」
「俺達専属の栄養士や。せやからあの合宿所で作っとるやろ」
「確かに」
「ガムと赤福は夢姫に1度言われたやろ。栄養面での事」
「あぁ」
「それなりに夢姫は夢姫で勉強もしとるんよ」
「皆はさ」
「「ん?」」
「皆はさ作ったものを捨てたりしない?」
「食事に関して捨てることはまずないぜよ」
「そうだな」
「捨てるくらいなら俺達が食うっての」
そっか
「ほな、後はあいつ等に聞いてみぃ」
「え?」
「こいつ等はお前の作ったもんを食った奴らやからいえるけど」
「夢姫」
「レン君?」
「怖いというのなら俺から精市たちに聞くという手もあるが」