4
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
越前君の後ろに立つと
「お久しぶりですね越前リョーマ君」
「あんた誰?そこの女の人は良く来てるから顔位は覚えたけど」
「忘れちゃいました?この方を恐らくこちらにいる大石君や河村君たちはよくご存じだと思っていますが。青春学園男子テニス部の部長だった大和祐大さんですよ」
「へ?だってあん時は眼鏡もしてたし」
「眼鏡姿だったら思い出しますか?」
「やだ。あの変な眼鏡姿」
「変というものではありませんよ」
「本当の事だもの」
「そうそう今日手塚君と試合をします。見に来ませんか?」
「カンケーないっす。今は俺ここで特訓中だし」
「手塚君の日本での最後の試合になるかもしれませんよ」
なんて話していると
「あ、そうだ」
「?」
「そろそろ本格的に力を付けたいと思っているのなら走っているだけでは筋力は尽きませんよ」
「え?」
「流石は祐大君。よく見ているね」
「それはまぁそうですが。自分の所の後輩という事もあるのでね。
筋力は確かに足腰も大事ですが、確りと腕にも筋力はつけた方がいい」
「はぁ」
「まだ、走るのでしょう?」
「一応は」
「祐大君はここまで」
「そうですね。そうするとしましょう。僕もこれからシャッフルマッチに行かなくてはいけないので」
「シャッフルマッチ?」
「えぇ。合宿所では日々シャッフルマッチが行われているので。今日はチームシャッフルマッチ。3番と5番コートのね」
「ふーん」
「じゃあ、越前君にはこれを持っていつもの山頂まで来てもらおうかな」
そう渡したのはお握りやおかずの入って居る重箱
「おもっ」
「頑張ってね?それも筋力トレーニングの一環だと思って」
「マジかよ」
山頂に越前君よりも早く着いてしまったあたしは切ってきた野菜をお鍋に入れ
「これから朝飯か」
「そうですよ?あ、お水を運んできてくださると助かるのですが」
「自分で」
「あら。越前君は朝ごはんの重箱を持って今トレーニングをしていますけど?」
「何?」
「それも皆さんが食べる筈の朝ごはんです」
一斉に立ち上がった中学生や高校生たち
「何だ。一斉にやる気を出したのか」
「ふふ。では1つ合宿所にいる祐大君からの伝言です」
「祐大君?」
「大石君達はこの名前をご存じなのでは?『大和祐大』」
祐大君の名前に反応したのはやはり青学にいた大石君や河村君
「大和部長もあの合宿所に居るのかい?」
「えぇ勿論。昨年の青学の決勝もしっかりと見ていますよ。そしてその祐大君からの伝言はこうです。筋力をつけるのならば走ってばかりいても付かない。腕にもつけた方がいい。とのことですよ」
「腕か」
「そうです。なので越前君は今朝ごはんを運びながら筋力トレーニングを。そして皆さんには朝ごはんのお味噌汁を作るためのお水を組んできていただきたいのですが」
その言葉に背中を向けたのは亮君とがっ君で
「夢姫」
「ん?」
「それなりに必要か?」
「そうだね。ここに居る人たちの分くらいは必要だから」
「運んできてやるよ」
「ありがとう」
皆が水を汲みに動いたところで
「いい刺激になったようだ」
「その様ですね監督」
「今はコーチだ」
「そうでした」
なんて話していると越前君が朝ごはんを持ってきてくれて
「疲れた…一体何が入ってるって言うんすか」
「すぐに分かる」
亮君やがっ君たちが水を運んできてくれたおかげでお味噌汁も完成させて、重箱を開けると
「おぉー」
「すっげぇ」
「どうぞ?早朝のトレーニングをしたからお腹もすいているでしょう」
なんて言ったすきにいっただきーという声が聞こえてきて
「凄い食いつきだな」
「でもこれぐらい食べてくれると作り甲斐がありますよ」
「そうか。どうせ向こうも同じもんだろ」
「合宿所は修ちゃんのリクエストのおこわです」
「お前は相変わらず種ヶ島のリクエストには答えるのか」
「もちろん。なので今日だけ合宿所のご飯は全員おこわですよ」
「珍しいな」
「でしょうね。でも今日だけと言ってありますから」
おこわに反応したのは中学生や高校生たちで
「え?まって?おこわを」
「知ってはいるが実際に食べたことがない」
って言ってくる人がほとんどで
あーそういう事かぁ。なんて思ってしまったけど
「だって今日が栗のご飯なんだから同じようなものって飽きるんじゃないの?」
「作って貰っておいてそれは無い」
「寧ろ俺達が感謝するべきぜよ」
「そうだな。俺達が自分たちで作るものだとばかり思っていたからな」
はぁ、とため息をついた監督…もといコーチとクスクスと笑いだしてしまったあたし
「だが、ジャッカルや真田、仁王が言っていることも間違いではない。そして越知が作らなかった2日間で物凄く下手な料理を自分たちで作って食べていた。昨日の夕飯は何故かすでに作られていたがな」
「ごめんなさい。そういう意味で笑っていたわけじゃないわ。まず作ったものを食べてくれるこちらとしては物凄くありがたいわ。確りと食べてくれる。あたしはそれで満足」
「お前まさか」
「合宿所の人たちには宣言をしているけどね」
「マジかよ」
「どういう事ですか?宍戸さん」
「俺も岳人も慈郎も実際の事を見てねぇから何も言えねぇが、先輩で夢姫の兄貴から聞いた話だ
俺達が幼稚舎の頃調理実習の時に同じ班で同じものを作った。ただそれだけなのに夢姫が一緒に作った。たったそれだけの理由で作った食いもんを夢姫の目の前で捨てたっていう話だ
夢姫はそこから自分で作ったもんを他人に食わせることはしなくなった。ただし」
「「ただし?」」
「先輩と俺と宍戸、そして慈郎以外はな」
それこそ驚いている顔をしている人たちだらけだけど
「今はそこに合宿所の人たちが加わって居る。ただそれだけの事。ジロ君には昨日この栗を見てケーキをリクエストされたから作ったけどね」
「マジか」
「ここには持ってこれないからジロ君には言わないって約束だったけど」
「だろうな」
「それと夢姫は」
「コーチ。今はまだ秘密です」
「そうか。まだあいつ等が帰って来ないのか」
「当分先ですよ。帰省の連絡は入って居ません。後修ちゃんがまた時間を見つけて見に来てくれるそうですよ?」
「アイツは暇なのか」
「暇って言うよりも練習相手がカズ君しか今はいないのもあるでしょうね。だけどあの合宿所では誰よりも見てくれていますよ。だから時間を見つけて来てくれるんじゃないですか」
「だろうな」
「一体」
「今話している修ちゃんは皆よりも年上。そして遠征に行っていないだけで1番コートの人間ですよ」
「「1番…」」
「コート…」
「そうです。今の皆じゃ手が出せない相手でもあります」
「越知も1軍1番コートじゃろうが」
「そうですよ?例にもれずあの10人の中にずっといるじゃないですか。合宿所では全員がダブルスが出来る。だけどお兄ちゃん程シングルス向きな選手もいないでしょう?」
「そうだな」
朝ごはんを食べ終わらせると皆神妙な面持ちで立っていて
「何もそんな気を負わなくても修ちゃんは気にしてなんかいないですけどね」
「いや。あの人確かに1ポイントも入れさせてはくれなかったさー」
「せやな。あの人の後ろを狙うなんて無理やろ」
無理ねぇ
「そうかも知れないですね。修ちゃんはここに上がってきた時実力の半分すら出ていない。そして昨年の全国大会。この間も言いましたけどあれでも半分も出していない。比嘉にいた方ならお判りでしょう?」
「あ…あぁ」
「修ちゃんの実力はあんなものじゃない。比嘉の選手だけじゃない。ここに居る誰も修ちゃんには勝てないしあの時も実力を出していないですからね」
「あれよりも上…ってことやさ?」
「そう。あの比嘉戦よりもさらに上を行くスピードもあります」
見てみたい。そう言っているここに居る選手たち
「見てみたいと思うのならまずは」
コーチが持ってきたラケットは普段皆が使っている者よりもはるかに重たいだろう
「これは?」
「筋力強化ラケットだ」
「筋力強化ラケット?」
コーチがラケットを1つ軽々と持つと
「このラケットを各自1本ずつ持て」
そう投げ渡された桃城君は後ろに倒れ込んで
「夢姫」
「分かりました。でもお昼は用意できていないので夕飯までに1度戻りますよ?」
「構わん」
筋力をつけるためのメニューへ変更しなくてはいけない。ジュウ君や他の選手たちよりも筋力はついて来ているはずなのに後ろに倒れ込むという事はそれだけの筋力がまだ付いていないという事だ
プラスチックのお皿とかにしたのはここにはきれいな川もあってそこで洗う事が出来ると考えたからだ
「じゃあコーチあたしはあたしの仕事に戻りますね」
「あぁ」
早くみんなが戻って来てくれないかな…
あ、でもその前に
「コーチ。お話が」
「なんだ」
「実は…越前君にはお伝えしましたけど」
「お前はそいつと関係が分かる奴を知って居るのだろう」
「勿論」
頭をぼりぼりとかいているコーチに
「好きにしろ」そう言われたのは見て来てもいいというサインだ
「青学の皆さんと大石君」
あたしに呼ばれて振り返った選手は何事だと思っているのだろう
「合宿所でのチームシャッフル戦、見に行きますか?」
「何かあるって言うのかい?」
「祐大君分かりますよね?青学の生徒で同じ男子テニス部だったのなら」
「大和部長が如何か」
「祐大君と手塚君の試合が今日行われます。下手したらすでに始まっていますが」
「「え!?」」
青学の人間や大石君には衝撃的だったのだろう
「コーチからは行ってもいいとのお達しが出ています。そして今日が手塚君の日本での最後の試合になると思われていますが」
「どういう」
「手塚君は、この秋にはドイツからプロのスカウトが来ています。それを蹴ってまでここに参加をする理由もない」
「でも俺達が行っても」
「大丈夫です。祐大君からのお誘いでもありますから。1名は」
「へ?」
「まぁ後はあたしも行くので大丈夫ですよ。見に来ても」
練習を早くに切り上げて合宿所の敷地内だが、フェンス越しに見せる事の出来た手塚君と祐大君の試合
「こんな所で部長同士の対戦が見られるとは」
「思わなかった?」
「あぁ」
「知ってるよ?だって祐大君去年の関東大会の時に自分たちの後輩が決勝に行ける程強くなっていたなんて思わなかった。そう言っていたもの」
「え?」