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翌朝パーカーにズボン・スニーカーというラフな格好で食堂に降りると
「今日は着替えて来たんだな」
「うん」
「2日目と今日で何があったって言うんだよぃ」
え?
「俺達がいくら言っても部屋着でしか来なかったじゃないか」
「あー…部屋着で来てたのは初日だけ。あとはジャージだよ?今日はこれからあたしオフだから」
「は?」
「オフなんてあるのかよ」
「普通はないで」
「おはよう」
「「誰だ?」」
「アイツは」
「おはようさん夢姫」
皆の後ろにい普通に来ていた修ちゃんに驚きを隠せていない皆
「じゃあ何で」
「夢姫が無理せんとコーチ共で勝手につけた夢姫の休憩日や。昨日、今日とオフやったのに昨日はここで練習見とるしオフにはならんやろ」
「確かに」
「せやから今日は俺が強制的に休ませとる。夢姫が大体言う事聞くんはコーチ共と監督。それと俺と今はおらんけど兄貴位とちゃう」
「そんな事無いもん」
「昨日コーチの言うこと無視して練習見に来てる奴がよーいう」
うぅ…
「じゃあ私服なのは」
「今日強制的にオフに俺がしてるからや」
「マジか」
何時もの運転手さんも食堂に来て
「種ヶ島さん。夢姫さんお車の用意が出来ていますが」
「悪い悪い。ほな行こか」
「うん」
修ちゃんの運転で来た山ではなぜか皆が風船を付けて走って居て
「なんで風船?」
「上、見てみぃ」
上を見ると鷹が空を飛んでいて
「風船を割らせんように逃げ回っとるんやろ」
「なるほど」
監督の所へ行っている最中だった
「ったく足がガタガタだぜ」
なんて聞こえた桃城君の声に
「あのコーチ一体何を考えてるんだか」
それはあたしも同感だと思ってしまったけどね。監督なのにコーチも兼任するとはだれも思わないでしょうし
「確かに、イカれたコーチぜよ。だがただの余興とは思えんがのぉ」
ただの余興ねぇ
「誰かおるんか」
「え?だって昨日と今日は俺達しか来ねぇって」
「よぉ分かったな」
「あん時の」
「それに夢姫さん?」
「でもジャージやないさー」
クスクス笑っていると
「何が」
「コーチに振り回されてるなぁって思っただけ」
「は?」
「せやなぁ。あの最新トレーニングでも鍛えられるけどな。瞬発力、判断力はお前さんらの方が鍛えられるで」
「どういう」
「そのままの意味やろ。それに今日は俺も夢姫もフリーや。別に何かしたりすることもあらへんよ」
「本当か?」
「ほんまや。しかも俺今日はラケットすら持ってきてへんもん」
「「確かに」」
今頃修ちゃんがラケット持ってない事に気づいたんだ?
「夢姫さんの作ってくれる飯の方が上手かったすよ」
「え?」
「そうじゃの。山で自炊もなかなかないがやっぱり何かが違うんじゃろ」
そういうもんかなぁ?
「夢姫の飯2日間くらい食わんとそないになる奴あんま居らんけど、強いて言うなら量を調節しとるからやろ」
「何でそんな事」
「俺はよぉ食ってるからなぁ。夢姫の飯」
それに火が付いたらしい桃城君に仁王君たち
「いいの?あんな火に油を注ぐ言い方をしても」
「構わん。それに、お前らよく見てみぃ」
桃城君と仁王君が上がってきたのであろう道は急な坂道になって居て
「あれ?俺達が昇って来た坂道ってこんな急だったっけ」
「石がゴロゴロしてるのに全然気にならなかったなぁ」
気にならなっかった
「コーチに扱かれただけはあるって所かな」
「え?」
「どういう事じゃ」
「整っている設備や地面だけでは反射神経が鈍っていく。急にこういう地面で試合をしろと言われても出来る人間は少ない。あの合宿所の中でも出来る人間は限られているしね」
「限られている?」
「そう」
「夢姫で知ってる奴も3人だけやろ」
「だね。言っておくけどサブちゃんや大和君ではないからね?」
「え?大和部長じゃない?」
「毛利先輩でもないとなると誰か分からんぜよ」
だろうねぇ。どうせ今頃マカオで試合でもしてるだろうし、帰って来るのはもう少し後だろうし
「そのうち分かるよ。何で中学生までもが招集されたのかもね」
「は?」
「U-17は高校生だけで招集される強化選抜。中学生でも今までいくら強くても召集はかかってない。修ちゃんだって中学の時は全戦全勝だったんだよ?しかも1ポイントも1ゲームも取らせないでね」
「マジか」
「ジュウが俺と試合したがらないようになぁ」
「へ?鬼先輩って」
「そう修ちゃんと試合したがらないの。絶対に負けるって分かってるから」
「嘘じゃろ」
「本当」
「じゃ、あたしと修ちゃんは山頂で待ってるね」
修ちゃんと一緒に山頂に行くと、相変わらずお酒を飲んでいるコーチ兼監督
「入道監督」
「今日は休みだと言っておいただろう」
「えぇ。ですから私服ですよ。あたしも修ちゃんも」
「お前まで来たのか。種ヶ島」
「ちゃーい☆」
「お前らは本当にいつでもセットでいるな。越知が帰ってきたらどうするつもりだ」
「特段変わらないやろ。夢姫も変わる必要もないけどな。それにツッキーは俺と夢姫が一緒に居る光景なんていくらでも見とるしなぁ」
「そうか。でお前たちは今日は何をしに来た」
「あいつ等の練習を見にな。俺も今日は休んどるし別に問題あらへん。あいつ等の練習に付きおうてもな」
「そうか。だが夢姫は暇になるだろうよ」
「させへんよ?というよりも夢姫の場合ここでの練習風景は好きなんとちゃいます?竜次達の時のように」
「あいつ等か」
確かに竜君もカズ君も、ほー君も入道監督に鍛えられて1軍メンバーにまで押し上げてきた人たちだ
「それに夢姫の飯を上手いと思ってくれてる奴もおるみたいやし」
「ほう」
お鍋の方を見るとまだ何も作っていない様子で
「監督。内緒にしてくださればあたしが夕飯を作っても構いませんけど」
「いや。すぐに気づくやろ」
「そうかなぁ」
大鍋ですぐに終わってしまうだろうけどカレーを作っていると
「種ヶ島」
「んー?」
「すぐに降りるわけでもないだろう」
「そら夢姫と一緒やからなぁ」
「あいつ等の練習を見て行け」
「俺でええんか」
「構わん。お前の実力を知らなけりゃ上には行けねぇ。それにどうせお前が大曲に渡していたラケットはまだここにある」
「へぇ」
「修ちゃんの昔のラケットここにあるの?」
「あるんやろ。監督が言うくらいやし」
カレーを煮込みながら修ちゃんは山小屋からラケットを取りに行くと
「変わらんなぁ」
「それは変わらないだろう」
作り終わったころ、1つだけあるテニスコートが騒がしくなってきていて
「なんや?」
「なんだろ」
修ちゃんと顔を見合わせると、越前君と遠山君がシングルスをしようとしていて
「これが自分のコートに落ちたら負けってことでどう?」
「ええなぁ。面白そうやんけ」
なんて会話をしているけど
「あれって栗?」
「栗やな。ここで拾って帰るか?」
「それあり。栗を使ったご飯にしようかな」
「ええなぁ」
「ん?」
「越知に確か全国大会の時に一緒に来ていた」
「種ヶ島修二や。しっかしおもろいことしてんなぁ」
真田君の視線は修ちゃんのテニスラケットにあって
「そのラケットには触れるなとコーチから」
「確かに言っておったのぉ。何でそんなものを先輩が触れるんじゃ」
「だってこのラケットは元々修ちゃんのラケット。修ちゃんが持っていても可笑しくは無いでしょう」
「は?」
「せやなぁ。俺の相棒がここで使ってたラケットやからなぁ」
「マジか」
「しかし、今日は越知も休ませると…」
「休みやで?せやからジャージやないやろ」
「「確かに」」
「と言うか何がどうなって試合になってるの?」
「先輩の風船にあの栗を当てたのをお互いに譲らなくてな」
くだらな…
「修ちゃん、あたしこの試合絶対に飽きる自信がある」
「は?」
「夢姫らしいなぁ」
なんて話していると1個から2個。2個から3個の栗をラケットで返している
「!!」
「夢姫?」
「あれをできる中学生が居るなんて思わなかった」
「せやな。徳川以来やな」
「だね」
なんて話している中鷹に捕まれてしまった遠山君
「あらら」
「でもそろそろやな」
「だね」
途中から見に来ていたらしい乾君と柳君も合流している
「どういう事だ」
「見てれば分かる」
鷹がそのまま遠山君を落としたのだ。奥の方にいた鷹も越前君の方に集まって来ていて
あの栗を当てていたのだ
「竜君とカズ君以来かな。栗を鷹に当ててるのをみるのは」
「さよか」
「いがぐり同時に5つ打ったでぇ!」
「ほぉ。お前らちっとはマシな動きになってきたようだな。1つ忠告してやろう。同時に10球は打てんと鬼や徳川には勝てんぞ。特に」
「「特に?」」
特にを強調しているコーチの目線はあたし達の方を向いていて
「特にこいつ、種ヶ島にはなおさらだ」
「え?」
「嘘。この人そんなすごいんか」
「そりゃあ凄いよね?」
合宿所の中で今の中高生たちを騙してるくらいだ。修ちゃんが本来いるべき場所に戻る時にきっとみんな走ることになるんだろうけど
「どういう事やー」
「言ってもいいのかなあ」
「駄目な奴やろ。ま、アイツらが帰って来るまでの肩書は2軍1番コートやしな」
「お前はまた」
「ええやろ。その方が夢姫との時間も自由に取れる」
「そして、修ちゃんからは1ポイントもここにいる人は取れないよ。あの栗を5球同時に打ったとしても」
「何?」
「どういう意味じゃ」
「そのままの意味だよ。特に比嘉の選手は分かって居るでしょう?」
「夢姫」
「コーチにはお話をしたでしょう?昨年の全国大会の話を」
「あぁ、だがそれと比嘉の奴等と」
「夢姫はなぁその比嘉の奴等に狙われたんやからな」
「そうだったか。それで試合をしたと言ったわけか」
「そういうこと。だからきっと皆修ちゃんからは1ポイントも取れないよ」
1ポイントも取れない。その言葉に火が付いている皆
「おー。こわ」
「俺達ともしてくださいよ」
「どうする?修ちゃん」
「俺今日ひっさびさの休みなはずなんやけどなぁ」
「何言ってんの。あたしを休ませるために自分も休んだだけじゃん」
「まぁそうなんやけど」
「種ヶ島」
「しゃーないか。夢姫」
「これ持っとき」
ばさりと自分の着ていた上着をあたしに投げ渡して来た修ちゃんの上着の匂いを嗅いでいると
「ええよ。そのいがぐりで何球まで同時に打てるか見てやるわ」
「いいのか?止めなくても」
「止める必要が無いもの。乾君やここにいる青学や比嘉の人たちは知って居るでしょ」
「確かに昨年の全国大会初戦の時六角と比嘉の試合だ。六角の監督の顔面にテニスボールを当てた比嘉の選手や竜崎先生や君にボールを当てようとしたこともラケットを振りかざしていたことも覚えている」
「そう。その時にお兄ちゃんと修ちゃんが見せていたでしょう?」
「確かに。1ポイントも通さなかったのを覚えてはいるが」
「あれで実力の半分も出してないのに1ポイントも後ろに入れる事も無かった」
コートにいる越前君から始まるらしい試合は同時に5球打っているものの
「見てた方がいいよ。貴方達が目指す先の上にいる人のテニスの仕方を」
そう言って居る中直ぐに返されている5個の栗は越前君のコートに落ちていて
「嘘」
「あの越前が拾えていない」
「分かったか。鬼や徳川よりもコイツの方が強いぞ」
まぁそろそろタイムリミットだろうけど
「コーチ。そろそろあたしは修ちゃんとのデートに行きますね」
「相変わらずか」
「だって、修ちゃんに会うためだけに早く帰国しているんですから。それにお兄ちゃんたちが帰ってきたらまたあの合宿所が賑やかになるでしょう?」
「そうだな」
修ちゃんがコートから出てくると
「ほなお前たちが合宿所に戻ってくんの楽しみにしてんで。せやなぁ夢姫の兄貴たちが帰って来るまではお前たちの食事面は夢姫に任せたるわ」
「いいのか」
「構わん。どうせ夢姫のことや。ここで夕飯作っても合宿所に戻ったらお前たちの次の食事の仕込みはしとるからな」
「それは言っちゃ駄目じゃん修ちゃん」
「本当のことやろ」
「確かに、昨日今日とあまり美味しいとは思えない食事だったが」
「それはすぐに分かるよ。じゃあコーチ。また明日は朝から来ますね」
「おう」
「そうかよ。種ヶ島、下に降りるならそのラケットは置いて行けよ」
「へいへい」