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夢小説設定
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シングルス1の景吾君の試合の前にあたしの目の前に来たのは仁王君で
「何しに来た」
「まだ試合は終わってねぇだろ」
「夢姫を迎えに来ただけぜよ」
「あん?夢姫は今は氷帝のマネージャーだ。勝手に連れて行こうとするんじゃねぇ」
「じゃが幸村たちは止めもせんかったぜよ」
確かに。仁王君が来るという事はせーちゃんたちが仁王君を止めに入らなかったという事だ
「立海と話す機会は試合が終わってからだと言ってあるだろう」
「それで逃げるかもしれんからのう」
「逃げないよ。仁王君はどうかは別としても」
ピクリとした仁王君に
「夢姫がお前の事を名前で呼ぶ原因だって事をよく考えろ」
「何?」
そんな中来てくれたのはせーちゃんで
「跡部」
「何だ」
「少し早いけど夢姫を借りてもいいかな」
「あ?何言って」
「確かに跡部達にも夢姫にも立海と話す機会をくれとは言った」
「言ってたな」
「だけど、実際夢姫と話す機会が欲しかったのは俺達じゃなくて、仁王なんだ」
はい?
「夢姫次第だろ」
あたし…しだい…
「せやなぁ。夢姫も今の立海にいるよりも氷帝にいる方が楽なんとちゃう?」
「俺達もいるしな」
そんな事はないと思うんだけど…なんて思っていたのはあたしだけだったようで
「仁王、夢姫」
「お兄ちゃん?」
「なんじゃ」
「夢姫としっかり話をして来い」
「!?」
お兄ちゃんにそんな事を言われるなんて思ってもいない中
「別に話すことなんて」
「夢姫の熱が出た原因がお前だと言ってもか」
お兄ちゃんの言葉に驚いているのは真田君だけで
「夢姫が氷帝で倒れたあの日。合宿所で珍しく起きるのが遅かった夢姫に違和感を感じてはいたが氷帝で倒れ込むほどの熱だとは思わなかったが」
「でも俺達も滝に言われるまで気づけなかったので」
「だろうな。夢姫はそうそうそんな姿を見せるわけじゃない。それは宍戸たちもよく知っているだろう」
「はい」
「種ヶ島はその原因は仁王だと言っていたがな」
「せやなぁ」
あたしが亮君のジャージを掴んでいると
「大丈夫や」
「でも…」
「仁王と話す気にはなれんか?」
修ちゃんのその言葉に頷くと
「ま、そうなるわな」
「一体」
「夢姫の奴仁王に壁作っとるな」
「え?」
「俺達と初めて会った4年前と同じような症状やわ」
「いや。こんなにひどくは無かったな」
「そう言えば、ここ最近俺達の前でも仁王の事を名字で呼んでるなぁとは思っていたけど」
「確かに。散々名前で呼んでいたのに物凄く違和感でしかないな」
その言葉を聞いた仁王君はピクリと反応をしていて
「じゃあ夢姫」
「うん?」
「先に蓮二たちと話しておいで」
「へ?」
「その後、仁王と話す時間も取るから」
いやいや
「仁王君は無いんじゃない?あたしと離すことなんて」
「いや、あるな」
あるんだ?
「越知、修二」
「ん?」
「試合が終われば1度夢姫を立海に戻す。話はそれからでもいいだろ」
「せやな。お前らもそれでええやろ」
「はい」
「じゃあ、夢姫また後で迎えに来るよ」
その前に景吾君に帰らせてもらおうかな
「帰らせるわけがねーだろ」
「ちぇっ」
「だが」
そう言って来たお兄ちゃんは
「そろそろ休んでおけ」
「え?」
「そうですなぁ。風邪をぶり返して辛い思いをするのは夢姫ですしなぁ」
「座って景吾君とせーちゃんの試合を観てるよ」
「そうしてろ。行ってくる」
「行ってらっしゃい」
ベンチに座らされたあたしも竜君の隣で見ていてその間にお兄ちゃん達も立海側に戻っていて
「どっちも実力があるからなぁ」
「そうだな」
「ですが…持久戦に長けている彼の方が有利ともいえるでしょうな」
「あぁ」
でもきっとせーちゃんだってそれなりにトレーニングもして、景吾君への対策はしてきているだろう
「お前はどっちが勝ってもいいんだろうけどな」
「そうみたいですなぁ」
景吾君のサーブから始まったこの試合は随分と長い事やっていたようで
気付けば周りに見に来ていた観客も帰って行ってしまっている
「ゲームセットウォンバイ跡部7-6!!」
「随分と長いこと試合をしていたな」
「ですなぁ」
「でも、すっきりした顔をしてるね」
「あぁ」
「満足できた?」
「あぁ、満足だ」
そっか
「「夢姫」」
そんなに離れていないのにすごく久々に聞いたような声が聞こえてきて
「せーちゃん…仁王君…」
「仁王に壁を作っちゃったようだね」
なの…かな…なんて思いながらもお兄ちゃん達の方を見てみるとまだ何かを話しているようで
「ねぇ夢姫」
「うん?」
「今日話そうと思ってたんだけど、もう暗いし立海に戻ってもきっと夢姫は怖がってしまうだろうから、そのまま合宿所に戻るまで氷帝に居ても構わないよ」
「え?」
まさかそんな事を言われるだなんて思わなくて顔を上げると、寂しそうな、何ともいえない顔をしているせーちゃんの姿があって、きっとそれは今のあたしがせーちゃん達にしてしまっている事なんだろう
「確かに立海で夢姫のいない部活は寂しいけどね。でもそれ以上に夢姫のメンタルの方が大事だからさ」
なんて言われた直後に
「取り合えずはお疲れさんだな」
「先輩」
「立海はこの後も練習試合の日程が組まれているようだが、氷帝に関してはこの立海戦だけが練習試合になっているのは知っているな」
「はい」
「明後日月曜日より合宿所へ戻って来るように」
「それは夢姫もってことですか」
「夢姫には明日の日曜日から立海の練習には戻ってもらうつもりではいるが」
「じゃあ学校にも…」
「本人が行けるならそれでも構わないと思っている」
なんてお兄ちゃんに言われたら行くしかないじゃない