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夢小説設定
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キッチンに入ると人数分のドリンクを用意して、果物を切っていると
「のう」
!?
「そんなに驚くんか」
「びっくりした…」
「幸村や立海の奴等はお前さんの背中にある傷を見たと言うとったが」
「そう…だね。見せてはいるよ。まー君が練習が終わって早々に帰った日に」
「さよか」
「その内俺にも見せんしゃい」
え?
「立海で何かあった時もすぐに助けられるじゃろ」
「!!」
ドリンクのボトルと果物の入った容器を軽々と持ってくれたまー君に驚いていると
「これでも力はあるけぇの」
「ありがとう」
「構わん」
「それでも」
手伝ってくれるなんて、想像もしてなかったし
そのままコートに行くとアップを始めている皆と観ている修ちゃんがそこにはいて
「随分と…」
「仁王が一緒だったのか」
「どうりで見当たらねぇわけだろぃ」
なんて聞こえて来たけど
「ありがとう。助かったよ」
「構わんって言うたじゃろ」
ラケットを持ったまー君は皆の所に行ってアップをしながら練習を始めていて
「ほな、夢姫はいつも通り頼むな」
「分かった」
「「いつも通り?」」
「先輩、それは一体…」
「取り合えずダブルスでペア組みや」
修ちゃんの言っていることがよく分かって居ないままにダブルスを組んでくれたけど7人しかいない立海ではどうしても1人余ってしまう
組んだ結果、レン君が残っていて
「柳」
「はい」
「ちょいと夢姫の隣に居てくれへん?」
「どういう」
「あたしたちよりもレン君の方が皆の事をよく見ているでしょう?」
「そうだろうな」
「そう。だからみんなの苦手な位置とかを見ててほしい」
「ん?」
「これからのU-17はきっと今まで以上に強い選手たちが揃ってくる。でもその前に今できる最善策として、皆の苦手な場所を少しでも克服して行かなくちゃいけなくなる」
W杯で白石君が修ちゃんに言われていたように自分より強い選手が出てきたらきっと試合すらできなくなってしまう可能性が高い
だからこそ修ちゃんは最初からダブルスを組ませてレン君に今の立海のメンバーの弱点を観て貰おうって考えたのかもしれないけど
「修ちゃんはきっと最初から分かってたんだろうけど」
「どういう」
「修ちゃんは動体視力だけじゃなくて、弱点を見抜く天性の勘や視野の広さがあるんだよね」
「だがそれだってそれなりのスピードも」
「セグウェイを乗りこなしてるんだよ?修ちゃん」
「「は?」」
「だから日頃から速いスピードに眼を慣れさせてるよ」
「そういう事か。だから先輩ではなく自分たちで気づかせるために、ダブルスを組ませたって言うのか」
「そういう事」
練習を始めた皆を観ていると、修ちゃんも真剣に見ていて
「あんま弱点なさそうやけど、強いて言うなら丸井」
「!!」
「仁王、柳生か」
「ん?」
「仁王と柳生もですか」
「そうやな。言わずとも丸井は分かっとりそうな気もするけどな仁王も柳生ももうちょい体力付けなあかんな」
あ、そっち?
「特に丸井はシングルスになった途端に弱点だらけや」
その言葉に火が付いたような顔をしたブンちゃん
「どういう意味だよ」
「そのままでしょう?」
「何?」
「丸井」
ヤレヤレと言った顔の修ちゃんは
「夢姫」
「んー?」
ホイッとあたしに投げ渡して来たジャージを受け取ると
「あの先輩、中のジャージで練習なんてするのかよ?」
「滅多にあのジャージで練習なんてしないよ」
「おや」
「じゃあ一体どうして」
「丸井は恐らくシングルスになった途端に弱点だらけだと言われたことに図星を突かれてムキになっているだろう」
「そうだな」
「修ちゃんはね、今からブンちゃんに弱点だらけだという事を実践で教えてくれるんだよ」
「ほう」
「舞子坂にいた時だって後輩の面倒を見る。育成をしなくちゃいけないからって部長でもいい実力なのにカナ君に譲った実力者なんだから」
「は!?」
「だから修ちゃんに育てられている後輩たちは皆、今以上に実力をつけるのも事実だよ。それが舞子坂じゃ無くて立海でも四天宝寺でも」
「じゃあ夢姫が最初に種ヶ島先輩が立海のコーチで幸せ者だと言っていたのは」
「こういう事。きっと修ちゃんは京都に近い四天宝寺に帰るっていう手段もあったと思うよ。そりゃ自分が育ててる白石君が四天宝寺にいるんだし」
「確かにな」
「じゃがなんでそれが立海になるんじゃ」
「夢姫がいるからですよ」
「夢姫がいるから?」
「えぇ。貴方方がここに来て夢姫が誰の傍に1番いるか知っているでしょう?」
「そういや、先輩の傍にずっといたような」
そんなに修ちゃんに引っ付いてたかなぁ?
「そうです。種ヶ島の傍にずっといたでしょう?ですから種ヶ島は四天宝寺ではなく立海のコーチを買って出た。私が四天宝寺に行き、大曲が氷帝に行ったように」
「成程」
「きっと立海にもいたのでしょう」
「え?」
「彼が育てたい選手が」
「!!」
きっとそれはブンちゃんじゃない弦君だ。あの時、未完成だったダブルクラッチを早く完成させろと言ったのも修ちゃんだ
「今は違う選手を育てているようですが。種ヶ島を見てみるといいですよ」
皆が修ちゃんとブンちゃんを見ていると
「丸井があんなに走らされて汗をかいているのに、先輩そんなに汗かいてない」
「それどころか息一つ乱してない」
「それに丸井の苦手コースばかり狙っているような気もするが」
「狙ってんだよ修二は」
「どういう」
「アイツはああやって育てる選手の苦手コースをついて取らせていくスタイルだ。だからこそ苦手コースが減って相手に弱点を悟らせないようにしていく。アイツほど敵にいるとこえ―もんはねーけど味方にいると頼もしいものはねぇぞ」
「!!」
味方にいると頼もしいか…
「そう言えば夢姫から前に聞いたんですが」
「なんでしょう?」
「夢姫が宝物にしているモノって」
「「!!」」
それを聞いて驚いたのは育人君と竜君で
「まだアレを持っているんですか」
「勿論。あたしの宝物だもん」
はぁ…とため息をついた育人君は
「夢姫が持っている宝物というのは我々がU-17に入ったころのジーニアス10の最初の順位表ですよ」
「え?」
「何でそんなものを」
「あの時修ちゃんがくれるものは何でも宝物だったもん。今でもそうだけど、まぁその順位表は今でも大事にしてあるけどね」