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夢小説設定
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「にしてはまだ何か言われてそうな感じだけどね」
「そうだな」
「あたしの…」
「うん?」
「あたしの本当のお母さんが今はオーストラリアにいるって言われた」
「そんな話を…」
「でもここのコーチ達がそんな事をするとは思えない。一体そんな事をしたのは」
「氷帝の…」
「「氷帝?」」
後ろにいたのは跡部君達で
「俺様は何もしてねーぜ」
「うん。跡部君じゃない。でも跡部君達も知っている人」
「俺達も知っとる人?ヤツやないのか」
「うん。だって榊先生だもの」
「な!?」
「確かに、榊先生なら其れだけのことは出来そうだけどよ」
「7年前、お兄ちゃんが氷帝の中等部に入ったころにあたしも中等部の門をくぐってるから。その時にあたしが中等部で生活する条件としてお兄ちゃんが話してくれていたみたいできっとずっと探してくれていたんだと思う。氷帝を辞めて立海に行くと決めた時も何も言わなかった先生だもの。それに」
「「それに?」」
「まだ何か」
「あたしが資格を取ると決めた時にその資格の資料や学校のパンフレットをくれたのは榊先生だもの」
「そういや、たまに高等部の方に行ってたり、遅れて来てた時が会ったよな」
「きっとその時にお兄ちゃんに会ってたんだと思う」
「まぁ、お母さんと会うかどうかは夢姫が決めるとしても」
「うん?」
「最初の話は流石に俺だけ知っているわけにもいかない話になって来たな」
「…」
「仁王にはまだ知られたくないって顔だね」
「うん。でもきっといつかは知られちゃう話だしね」
「なんの話してんのや」
「種ヶ島先輩」
「修ちゃん…」
「夢姫?」
「実は」
せーちゃんが事の顛末を話してくれて
「さよか。ま、まだ寝る時間もあるし少し話してきたらええやん」
「え゛」
「立海の奴等に話すええ機会やろ」
「そうなんだけど」
あたしの中ではすでに決めていることで
「夢姫」
「せーちゃん?」
「俺も一緒にいてあげるから話すといいよ。きっと今の夢姫に柳がいいアドバイスをくれるだろうし」
「え?」
「それに出られない選手たちが下の階に泊まっていることも知っているだろう?」
「知ってるけど」
「なら今のうちに話しちゃおうか」
「ほな行ってきぃ」
「行って来る…」
せーちゃんと一緒に降りると、スマホで何かをしていて、着いた部屋は
「なんでせーちゃん達の部屋」
「跡部がね話が終わったら連絡しろって言うからさ」
そうなんだ?
「で?俺達まで呼びよせてする大事な話って何だよ」
「確かに。今は試合の事が最優先事項なのでは」
「いや、試合よりもある意味最優先事項だよ」
「え?」
「夢姫の事だ」
「なぜ夢姫の事だと言うのだ」
「せーちゃんには少し前に話してたの」
「何?」
「なにを話してたって」
「この大会が終わった後の話になるかな。お兄ちゃんが本格的にアマチュアの試合や大会に出ることになるの」
「ふむ」
「まぁ大人組は大抵そうなんだろうけど」
「だがそれとお前さんじゃ」
「あたしも、この大会の後からお兄ちゃんの食事面やマネージャーとして一緒に行こうって考えてる」
「「な!?」」
「でもそうなったら!」
「うん。下手をしたら立海に通ってる余裕なんてなくなる。中退っていう事にもなるかもしれない」
「なるほど」
「此れは確かに」
「試合よりも大事な話かもしれないですね」
「だがなぜ幸村だけには」
「この事を知ってたのは修ちゃんを含めても本当にごく一部の人たちだけ」
「じゃあ何で今話すんだよぃ」
「ついさっき呼ばれたときにお兄ちゃんにプロでのスカウトがあると氷帝の榊先生から話をされたの」
「つまりは、精市に言っていたことが現実味を帯びて来た。という事か」
「そういう事」
「この事、お前の兄貴はどう思ってんだよ」
「分かんない…」
「ん?」
「分かんない。のではない恐らく止められると分かって居るから夢姫は先輩にすら話をしていないのだろう。コーチや監督は夢姫が決めたことになら反対はしなさそうだしな」
「だが俺達に話すという事は」
「うん。もう隠し通せない場所まで来ているという事になったんだ。特に仁王にはなにも言うつもりは無かったらしいからね夢姫は」
「さよか」
「だが、確かに先輩達のマネージャーと考えるのならばしっかりと高校は出ておいた方が良いと思うがな」
「え?」
「あの先輩だけではない。此処に居る大人組は毛利先輩も含め中退をさせるという判断はしないだろう」
「!?」
「あの心配性な人たちだ。アマチュアやプロの試合があると言っても誰かがいる環境や、合宿所にいられる環境は整えておくんじゃないか」
「ううん。お兄ちゃんがあの合宿所を出る時にあたしも出るって決めてるの。それも4年前あの合宿所に入った時から」
「な!?」
「ねぇ夢姫」
「うん?」
「もし、もしもだよ」
もしも?
「俺達が貰った合宿所への案内に誰かしらが夢姫の名前を記入したら」
「そしたらコーチ達からあたしに話が来るかもしれないけど」
「やっぱりまだ俺達だけじゃ怖いかい?」
「うん」
「なら君様に相談するのもありじゃね?」
「なんで育人君?」
「的確な答えをくれるだろうよ」
「そうじゃな。今のお前さんに必要な答えをあの先輩らは全部持ってるじゃろ」
「で?まだ深刻そうな顔をしているが」
「夢姫の実母の所在が分かったらしい」
「は?」
「だってコイツを捨てた母親だろぃ?」
「あぁ。だけどこのオーストラリアにいることも分かって居るんだ」
「マジかよぃ」
「会ってくればええじゃろ」
「仁王!?」
「そうだな。それがいい答えだと思う。だが夢姫のされたことを考えれば複雑だろうな。会いたい気持ちと会いたくない気持ちと」
「お兄ちゃんに言えば一緒にいてくれると思う。でももし向こうがそれを拒絶したら?」
「お前1人では絶対に無理だろうな」
「その時は蔭からでも俺達が一緒にいてやるよ」
「え?」
「いや、堂々と一緒に居た方が夢姫にはいいんじゃないか」
「そうか?」
「あぁ」
「だけどよ」
だけどよ?
「夢姫が怖いって言ってんのに俺達でも大丈夫なのかよ?」
「それもそうですね。確かに我々は立海という同じ学校にいるわけですが、それでもまだわずか半年ですしね」
「夢姫」
「レン君?」
「とりあえずは先輩達や兄に相談したらどうだ」
お兄ちゃんに?
「そうだな」
「兄である先輩なら俺達よりもいい答えをくれるんじゃないか?」
「え?」
「だってそうじゃないか。ここにいる誰よりも夢姫の事を理解し得くれているんだから」
あ、確かにそうかもしれない
「ありがとう」
「「ん?」」
「お兄ちゃんや皆にも相談してみる」
「そうして来い」
「でも」
「「でも?」」
「1つだけ訂正」
「ん?」
「立海の皆が怖い訳でも此処に居る皆が怖い訳でもない事は分かってる」
「「!!」」
「それだけは伝えておきたかったの」
「そうか」
ただあたしが次の1歩を踏み出すのが怖いだけだから