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手塚君とせーちゃんの試合は激闘の末、7-5と負けてしまったけど
「せーちゃん」
「夢姫」
「お疲れ様。カッコ良かったよ」
「ありがとう。でも」
「負けてなんてないよ。だってせーちゃんはこの試合で国を背負って戦って来たんだから」
プロじゃないとはいえ、ほぼアマチュアの様な手塚君とこれだけの激闘をしていたのは事実だ
「あの…ごめん幸村。お、俺つい手塚の応援を」
「いいんだ」
「せーちゃん?」
「それともキミの仲間との絆はそんな程度かい?夢姫だって同じだろう?中学は氷帝、だけど今は立海だ。キミもそうだろう?中学は青学だったかもしれないけど今は違う。そんな程度の絆だったのかい?」
「ナイスゲーム!!」
「せーちゃん」
「ドイツVS日本。次の第4試合D1は30分後に開始いたします!」
そんな案内があった直後
「リョーマ君大変だ!」
なんて焦った声が聞こえてきて
「誰?」
「さぁ?」
「えっとアメリカの係員オリバーだっけ?」
「ラインハート主将が…
「!?」
驚いているのは越前君だけじゃなくて
「越前リョーガがスペイン代表に!?」
大人組の雰囲気も一瞬にして変わっていて
「お頭」
「ようやく自分の居場所を見つけたか」
「どういうこと」
「アイツはもともと日本代表にはしていない」
そうなんだ
ベンチから立ち上がったほー君は
「アイツのテニスは危険すぎる」
「危険?」
「俺の打球は対戦相手を破壊するが…越前リョーガの打球は
「…どういう事だよ」
フンと普段通りのほー君に
「いいの?こっちの試合じゃなくても」
「好きにしろ」
「え?」
「自分の目で確かめてきていいって」
「だけど」
「日本代表のトップが言うんだから平気だよ。行ってらっしゃい」
その言葉に走り出した越前君を見送った後
「越前リョーガ。弟の越前君が合宿退去させられた事件をきっかけに日本代表合宿から姿を消し、理由は分からないけど越前君を連れ彼らのもう1つの国籍のあるアメリカへ渡った」
「今年の春先までりょま基地の方はアメリカに住んどったんやろ?」
「そうだね。あの合宿所に招致した時、アメリカに送っているから、それは間違いはないよ」
「でもよぉ越前リョーガが何故移籍したアメリカを捨てスペイン代表になっちまったのか見当もつかねぇ」
「彼は生まれが違うようですね。…おそらく他重国籍かと」
「少なくともアメリカ代表への恩義はないんですかね」
「色々あんだろ…アイツにも」
「夢姫は全く懐かんかったけどな」
「だって何考えてるか分かんないんだから仕方ないじゃない」
「世界を獲るためにとあえて危険な男を連れて帰って来たが、お前は俺らに再三注意を呼び掛けていたよな」
「ああ。自分のテニスを失いたく無ければ
確かにそんな事を言ってたけど
「でも自分のテニスを失う事なんてありえるの?」
「あぁ。アイツはお前を日本に帰国させた後にマカオで、あの時のNo4だった霧谷の能力を食らいやがった」
「!!」
「それも俺達の目の前でだ」
ほー君たちの目の前で…
「合宿所で夢姫も見ただろう」
「え?」
「アイツはおrネオ能力を喰らいに来た。あれを打ち返していたら俺は二度と
そんな…
「俺はあの時越前リョーガを日本に連れ帰ったことを後悔し、それと同時に未知なる可能性に歓喜していた。だが奴は相手の能力を自然に奪ってしまい、奪われた相手は能力を失ってしまう。そんな男がチームにいたらどうなると思う」
「きっと、皆のテニス見られなくなるね」
「あぁ。越前リョーガはチームを破壊する
そろそろ30分が経つと言う時に戻ってきた越前君は
「なんか彼怒ってない?」
「そう見えるかい?」
「うん。そう見えてる」
立海の皆と一緒にいるときだった
「夢姫」
「ちょっと行って来る」
「あぁ」
ほー君に呼ばれてベンチまで行くと
「スペインが決勝を決めたそうだ」
「スペイン?アメリカじゃないんだ?」
「あぁ」
「アメリカ、残念だったねリョーマ君」
その言葉に驚いた顔をしたリョーマ君
「お頭。アンタに1つお願いがあるんすけど」
「夢姫」
「聞かないでおくよ。今のあたしは目の前の修ちゃんの試合をしっかり見てたいから」
「そうしてろ」
「只今より準決勝ドイツVS日本の第4試合を始めます。ドイツ代表D1、ミハエル・ビスマルク&エルマー・ジークフリートペア。対する日本代表D1は」
「やる気十分って感じだね赤也君」
「戻って来たのか夢姫」
「うん。だってほら」
「種ヶ島修二&切原赤也ペア!!」
「そうなるだろうな。お前の場合は」
「どういう事ですか?先輩」
「夢姫はな種ヶ島の試合は全て見逃さないんだ。日本での遠征に行くときも必ず付いて行くのは種ヶ島の遠征でアイツ自体海外の遠征はこういった試合でしか来ないからな」
「立海の皆がダブルスが出来るように、修ちゃんも同じ様に誰とでもダブルスが組めるんだよ。しかも去年までの中学も高校も修ちゃん舞子坂の男子テニス部の副部長をしてたんだから」
「「え?」」
「部長ではないのか」
「うん。部長になるといろいろな柵があって面倒だって。その点副部長なら後輩の育成にも力を入れられるって」
「へぇ」
「なら部長って」
「カナ君だよ」
コートの中では赤也君とジークフリート選手が一触即発な雰囲気で
「ほうら赤福、そこまでにしとき」
「お前もだよジーク」
なんて声も聞こえて来ていて
「赤也め」
「お互い保護者がいてくれてよかったね」
流石修ちゃん
「ザベストオブ3セットマッチプレイ!!」
ドイツのサーブから始まった試合は
「アイツら2人で全球打ち合ってやがる」
「へぇあのドイツの選手も『天衣無縫』になれるんだ」
「その様だ」
「ア、アウト!」
「精市が『天衣無縫』になれずとも彼等と互角に戦えると証明したことで赤也は壁を打ち破ることが出来た様だ」
「野郎…格好の獲物を見つけた様だぜ」
赤也君が修ちゃんに何かを話していて
「あの野郎を!!シングルスで倒してぇ!!」
「シングルスで戦う?」
「どー言う事や?ダブルスの試合はしよるけど」
その話は監督にまで進んでいて
「好きにせぇ。夢姫が後で泣くかも知れんがな」
なんて言うけど向こうの監督もこのセットだけという条件の元
「変則シングルス対決だ!」
「幸村部長ーー!」
「赤也君?」
「コイツ倒して『天衣無縫』の奴等に吠え面かかせてやりますよ!!」
「「「!!」」」
赤也君の言葉に闘争心むき出しになったのが約2人
「赤也君」
「うん?」
「合宿所に来た時と顔つきが変わったね。いい意味で」
「あぁ」
チームの為でもなく誰かの為でもない。自分の為だけに戦える男
「切原赤也の強さはそこだ」
「そうみたいだね」
変則シングルスが始まった試合
「夢姫」
「お兄ちゃん」
「座って見ていても構わない」
「うん」
ベンチに置いてあるジャージが2枚。1枚は確実に赤也君のだ。そしてもう1枚は
「修ちゃん、持ってきてくれてたんだ」
「ん?」
「そのジャージ…」
「先輩達がいない時に着ていたジャージだよね」
「うん」
「お前が安心して見ていられる理由はそれか?」
「うん。修ちゃんのジャージがあるのが1番安心してるのと、合宿所でも見せてたあれがある限り安心して見ていられるって分かってるから」
「そうか」
「それじゃ、仁王もウカウカしていられないね」
「あぁ」
相手のサーブで始まった試合は
「『天衣無縫』と互角に打ってんじゃん」
「昨夜はお前の『天衣無縫』の前でまともにラリーすらさせて貰えなかったのにな」
「赤也は精市と違って五感を奪う事や捨てることは出来ない。赤也の怖さは集中力。アイツは確実にそれを認識し始め今や『集中
そんな中
「赤也君!?」
急に失速した赤也君に
「ただし1ラリー持っても10秒がいいとこだろう」
10秒…あまりにもそれじゃあ短すぎる
「ゲームドイツ1-0!!」