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「俺らのデータを取ってたんじゃねーっつーことか…」
「どんな状態だろうとアイツに取れないデータはないよ。それがデータマン柳蓮二」
「さすがはあくと君譲りだね」
「お前さん気づいてたんじゃろ」
「あたしよりも早く気付いている人もいるけどね」
「ゲームジャパン7-5。ゲームカウント1ゲームオール」
「うっしゃぁ追いついたぜ」
「夢姫」
「ん?」
「宿泊所に戻ったら毛利と3人と話し合いの場を設けてやれるな」
「分かった」
3セット目一気に5-0とフランスに取られてしまった試合
「駄目か。一方的になって来やがったな」
「やはりここに来て実力の差が出て来たね」
「夢姫も何か分かったみたいやな」
「え?」
「何か分かった?」
「きっとレン君はとっくに気づいてるよ。相手の弱点」
弱点。そう言ったあたしの言葉に振り返ってきたまー君やブンちゃんに他の中高生
「どういう」
「相手のあの選手は人格が変わっていただけで本質的な能力は変わらないでしょ」
「そうだな」
「レン君はそこに気が付いているんだよ」
「流石じゃのぉ。立海の参謀は敵に回したくないぜよ」
「同感」
「どんな人格になろうと本質的な能力は変わらない。球種・回転など統計を取ったデータを人格ごとのスタイルに当てはめて行けば返球位置ははじき出される」
「アイツもこの5ゲームでしかも2人分のデータを完全なものにしたというのか?」
だけど相手の選手だって曲者だ
「人格が変わってからもアイツはお前のデータを取り続けてたんだぜ!」
「必要なのは寝ぼけヤローのデータじゃなく」
「「相棒をコントロールする卵頭のデータなんだよ…」」
「とお前は言う」
「こりゃ、相手の言う事まで予測してるとはね」
「15-40」
「この柳蓮二。対戦相手にそう易々とデータを取らせると思ったか」
「日本の王者立海の参謀を甘く見て貰っちゃ困る」
全く…去年U-17の試合じゃなくて立海の関東大会も県大会も全部立海の試合を見に行ってたんだね?サブちゃんは
「だがあえて5ゲームを取らせるなど蓮二にしては思い切った作戦だな」
「きっとレン君にはサブちゃんがちゃんと的確なアドバイスをくれるよ」
「え?」
「柳。お前まだビッグ3とかゆーて立海の3番手として偉そうにしてん?」
「ん?」
「どうせなら1番てっぺん狙いんせーね」
フランスといい試合をしているサブちゃんとレン君
「この試合、たとえ負けてもアイツらが得たものは計り知れないほど大きい」
「ゲームアンドマッチジャパン7-5。ゲームセットウォンバイジャパン」
コートに寝転んでしまったサブちゃんと座り込んだレン君
「お疲れ様だね」
「あぁ」
「柳さんたちが勝った!」
「フランスから1勝奪ったろぃ」
2人一緒にベンチコートに戻ってきたサブちゃん達
「ナイスゲームです。『大きな小人』先輩」
「な、何の話や」
「「俺は知らんね」」
「と貴方は言う」
お兄ちゃんの隣で笑っていると
「夢姫まで笑うなや」
「だって本当のことでしょう?ある程度の話はしているけどサブちゃんの名前は出してないよ?」
「話したんかいな」
「じゃなきゃ、みんなとずっとギクシャクしたまま立海でもあの合宿所でも生活をしなくちゃいけないんだよ?」
あたしが言えたことでもないだろうけど
「でも、立海の皆は間近にこんな凄い先輩が居るって言うことは誇りに思ってもいいんじゃない?」
「せやな。このワールドカップが終わればまた立海に通うけど」
「夢姫」
「お兄ちゃん?」
「この試合が終わったらお前たちにも俺から話してやろう。この事は既に決定事項で夢姫だけが知って居る」
「マジ?」
「毛利先輩でも知らされていない事もあるんですか」
「昔はよぉあったで」
「でもまぁ取り合えず今日の試合が終わったらサブちゃんはまずレン君たちと沢山話した方がいいよ」
「む」
「其れは一体」
「皆も、サブちゃんと話した方がいい。きっと今のサブちゃんは皆が答えて欲しい事も答えてくれると思うから。それでも駄目だと思うなら、斎藤コーチか修ちゃん連れて行っても構わないと思うけど」
「なぜ種ヶ島先輩なんだい?」
「修ちゃんはね心理学が得意なんだよ」
「へぇ」
「せやなぁ。夢姫の言う通り毛利も話した方がええのは事実や。ま、宿泊所に帰ったら今までの毛利の試合記録とかいろいろと訊く事もありなんとちゃう」
「そうですね」
「夢姫。毛利の宿泊所に帰ってからの練習メニューは」
「無くしとく」
「あぁ」
1勝1敗で始まったS3
「どうじゃったクソガキ」
「どういうことですか?監督」
「アップの相手じゃ。向こうの対戦相手じゃ」
「「は?」」
それこそ驚きだ。アップをするのにまさか対戦相手を使ってアップをするなんて誰も想像もしないだろう
「この試合で決着つけんかい!」
「世界を獲る。その為にこの一戦死んでも勝て。覚悟はいいな?」
「もち。テニスで負けるつもり無いんで!」
そうほー君の方を向いた越前君はいい表情をしている中
会場からは、ル・プランスとコールが入って居る
「何すか。これ」
「ル・プランス。王子様コールだ」
「王子様?」
「奴は今回が初参加。年は貴様と同じだ」
という事はまだ中学生ってことだ。
「いい選手になるな」
「アイツも毛利と同じで日本選手を担う選手になる。平等院や徳川に似ているな」
「越前君は周りに恵まれたんだね」
「だろうな」
「フランス、プランス・ルドヴィック・シャルダール」
「覚えにくいなぁ」
「正真正銘の貴族だな」
「そうなの?」
「あぁ」
お兄ちゃんが知って居るくらいだ。相当なんだろう
「日本、越前リョーマ」
「夢姫の場合フランスの選手皆興味ないんやろ?」
「全くない」
そんな中、コートに入った例のフランスの王子はこっちを見ていて
「やっぱり嫌い。修ちゃんがいい」
「ホント、夢姫は人の好き嫌いがはっきりしていますねぇ」
「当然でしょう?」
未だにあたしは木手君が苦手だ。寧ろ嫌いに近い
「所でお前」
「ん?」
「この前アメリカ代表ジャージを着ていたようだが」
ん?この前?
「越前君がアメリカでの試合に出ているのは知って居るけど、あの人と試合したのってあったっけ?」
「いや。ない」
「だよね」
「どうでもいいじゃん」
そう返した越前君はきっとそう言うのを気にしたことはないんだろう
「どうでもいい。お前は敗北する」
「悪いけど、馬上テニスのようには…」
なんて言っているときに訊いていないフランスの王子
「ナルシストばっかで嫌いだ」
「全く」
「というよりもフランス戦飽きちゃった」
「マジかよ」
「海外遠征で試合を見ている時にも言わないことを言わせるくらいだ。本当に飽きているのだろう」
宿泊所に帰りたい
「夢姫」
「んー?」
「アイツの試合見たのはないな」
「去年の全国大会だけだねぇ。代表に選ばれてからの試合は見ていない」
「そうか」
「でも、合宿所にいれば見られるでしょ」
「そうだな」
フランスの王子がこっちを見て驚いた顔をしているけど気にしないでおこう
「なぁ彼女の好きな」
「知らない」
そう答えた越前君に
「好きな色は」
「え…」
そりゃ答えられるはずがない。だってあたしのことは何1つ教えていないのだから
「なんや珍しいでぇ」
「知り合いですかね?」
「ふふ越前がペース乱されてる」
「いいデータが取れそうだ」
「平等院、少し夢姫を休ませてくる」
「あぁ」
「何で休ませる必要が」
「夢姫が飽きたと言っていただろう。初戦からあんなナルシストばかりの男を見ているのも夢姫には負担なんだ」
「普段は日本国内の遠征でも海外遠征でも言わない。去年の全国大会の視察でも言わない。それは夢姫がそう言う前に試合がすべて終わっていたという事もあるかもしれないが
夢姫が俺にそう言うという事は試合に興味を示していないんじゃない。ましてや越前の試合を夢姫はここに来てから見ていないのもあるからな」
「夢姫が最初に言ってたやろ。D2のフランスの選手を見てナルシストだと。あぁ言うタイプは夢姫は全く受け付けんからな。辛くなったんやろ」
「ほう」
「越知。そのまま夢姫と居てやれ」
「あぁ」
あたしを抱え上げたお兄ちゃんを見ていたまー君は悔しそうだ
「仁王」
「なんじゃ」
「お前も来るか」
「!?」
「平気なのかい?」
「夢姫がこっちに来た初日に仁王の膝に座らされたらしいが暴れなかったと言っていた当たり平気なんだろう」
「仁王。行ってこい」
「そうするぜよ」
奥の更衣室にあるソファーに座らされたまー君の膝にあたしを乗せたお兄ちゃん
「!?」
「な?」
「徳川が言っていたのは本当のようだな」
「どういう」
「夢姫が本当に嫌ならお前からすぐに降りるという事だ。そして夢姫を見ている限りお前にも安心感を覚えているようだ」
「安心感?」
「夢姫を見てみるといい」
あたしの顔を見て来たまー君に恥ずかしくなって顔を隠すようにしていると
「お、おい」
「それだけ夢姫が仁王に安心できてきている証拠だ」
お兄ちゃんがどこに行くわけでもなくここに居てくれているという安心感もあったのかもしれない
「夢姫?」
「寝たな」
「は?」
「こうなると俺か種ヶ島でしか動かせないからな。少しだけ我慢していろ」
「このままでも大丈夫じゃ」
「疲れたら言え」
==
「ん…」
「起きんさったな」
「まー君?」
「随分と寝ておった様じゃが」
ね…!?
慌てて降りようとしたあたしを抱えてくれていたまー君に
「どうせもうすぐ試合も終わる。大人しくしておけ夢姫」
「でも…」
「夢姫が乗ってるくらい平気じゃ。寧ろ軽すぎるくらいじゃ」
そんな事無いと思っていたのにそう言われるなんて思いもしなかった
なんて思っていると皆がこっちに帰って来ていて
「珍しいな。夢姫が本当に暴れない人材が今の高校生に居るなんて」
「徳川が言っていた通りだな」
「なんなら今ちょっと前まで寝ておったぜよ」
「「ほう」」
「夢姫は猫みたいだね」
「猫!?」
「そう。中々懐いてくれないけど、安心できる人材は自分でちゃんとわかっているようだしね」
皆が戻ってきた後に来てくれた修ちゃんに
「なんや眠そうな顔をしとるやないか夢姫」
「今しがたまで寝ていたからだろう」
「さよか」
ひょいっとあたしを抱えてくれた修ちゃんにいつも通りの安心感が出たあたしは
「また寝たな」
「マジ!?」
「一体どんだけ…」
「静かにしてやり」
「3勝1敗で日本の勝ち。次はドイツだ」
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