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実家から出て修ちゃんと一緒に来たのは
「水族館?」
「せや。戻る前にちーっとばかし遊んで帰ろうや」
「うん」
キャリーケースを荷物置き場にしまって修ちゃんがそのカギを持ってくれている
色々と見てふれあい体験もさせてくれた修ちゃんには感謝でしかない
「現像してたの?」
「当り前やろ。折角の旅行やでそれも久々に夢姫と俺の2人でなんて中々あらへん」
確かに
「せやから、現像しとくんやろ。んでもって1枚はツッキーの分や」
「お兄ちゃん?」
「アイツが誰よりも夢姫のことを心配しとるからな。こういった写真はツッキーの分も取っておくんや」
「そうだったんだ」
初めて知ったかも
おみやげも見て買った後、水族館を出ると既にあたりは真っ暗になって居て
「真っ暗だね」
「せやな。そんじゃ帰るか」
キャリーケースを取ってきた修ちゃんを掴むと
「ツッキーたちの所じゃあらへん。言うたやろ合宿所に戻るんや」
「合宿所?」
「そうや。あんな思いさせてまでいる必要あらへんからな」
「そっか」
バスに乗って戻ってきた合宿所にはコーチも監督もいて
やはりな。といった表情をしているコーチたちと修ちゃんの後ろに隠れてしまったあたしに
「夢姫ちゃん」
首を横に振ったあたしに
「これじゃぁ4年前の時と同じだね」
「種ヶ島。何があった」
「ツッキーの家で、あの家の使用人に私生児やと言われとった。私生児やから夢姫の面倒を見る義務はないと正面から後ろに押されたんよ」
「「!!」」
「きっと同じようなことが4年前もあったんやろ。ツッキーが話そうとしても拒否しとったんは夢姫や」
「そうですか」
「夢姫を連れ出すタイミングで俺も戻ってくれば夢姫が夢姫らしく生活できるやろ。夢姫に選ばせたんは確かに俺とツッキーや。でもそれが間違いだったちゅー事や」
「そうですね。暫くは様子を見ましょう」
暫くってどれくらいなんだろう
「夢姫」
「修ちゃん?」
「行く前日に声かけるまで自由にしとき」
「え?」
「だってそうやろ?ここには今は誰もおらん。夢姫が自由にできる場所で誰よりもここが安全やてしっとる場所やろ」
「知ってるけど」
「せやから、ここでのんびりしとき。ツッキーも分かっとるから俺が連れだしても何も言わんかったやろ」
そう言えばお兄ちゃんも何も言ってこなかった
「次会うんはワールドカップの日本代表のホテルやろうな。飛行機であいつ等とも一緒に行くっちゅー手もあるけど」
「修ちゃんと一緒に行く」
「そういうと思ったわ。せやから行く前日に声かけるまで自由にしとき」
「ありがとう」
翌日には四天宝寺の皆と原君達が合宿所に来ていて
「あれぇ?越知のねーちゃんがおるでぇ」
「ほんまや。立海に」
「今は休息させてんねん」
「「休息ぅ!?」」
「せや」
修ちゃんがそう言ってくれたことに驚いてるのは四天宝寺の皆だけで原君たちは大して驚いていなくて
「先輩たちは驚かないんっすか」
「驚かないもなにもなぁ」
「夢姫の今の状況は4年前と同じやってだけの話やろ」
「そうですねぇ4年前我々がU-17として呼ばれた時と同じ顔をしているようですし」
皆してあたしを見ているけど気にしない、気にしない
「ご実家に越知と一緒に」
「1度は帰りましたよ?」
あたしの言葉に雰囲気が変わった育人君
「最初に会ったころと雰囲気が似とるなぁ」
「似ているでしょう。今の彼女は4年前とほぼ同じ、我々にもまた壁を作りましたか」
「しゃーないやろうな。ツッキーの目の前で正面から夢姫は押されたしなぁ使用人に。きっとツッキーが連れてきた時も同じような事があったんやろ。ただ今回はツッキーの事も一瞬拒絶しよったからな」
「そういう事ですか」
「どういう事です?」
四天宝寺の皆は知らないか
「夢姫が立海に通う前…昨年まで氷帝学園に通っていたんですよ」
「え?」
「氷帝ゆーたら侑士たちと同じ学校やないかい」
「えぇそうです。ですが7年前。まだ幼稚舎にいた頃夢姫は幼稚舎に置いてあったテニスボールやラケットで制服からでは見えないような場所に暴力を振るわれた」
「…っ」
「当然学校には行けなくなり、越知と一緒に中等部の校舎に通う事になって居ます。ですがそこでも問題が起こりまして」
「「問題?」」
「夢姫は越知が中1から部長をしていましてそれを妬んだ先輩にラケットで頭を殴られ意識のない夢姫をそのまま部室に閉じ込めているのです」
「「な!?」」
「夢姫は未だに暗い場所に1人でいることを嫌がります。寧ろそれが普通でしょう。ここに部屋があるのも個室にはしていますが夜は大抵、越知や我々と一緒にいることが多いですが」
「昨日は俺と寝とる」
「そうですか」
「そして夢姫が他人に…特に我々以外の男性に壁を作り近づかないのはそのころからのトラウマが恐らくあるのでしょう」
「ほんまかいな」
四天宝寺の忍足君が近づいてくるのが分かった時に修ちゃんの後ろに隠れてしまったあたし
「ほんまや」
「夢姫に悪気がある訳やない。問題は家の中にあっただけの話や」
「そうですね。身内ではなく使用人という他人にされていたというのは初耳ですが」
「俺も初耳やしそないなるとは誰も思わへんやろ」
「夢姫」
「い…育人…くん」
「ぎこちないですね。ここにいる我々選手たちが夢姫にそんな事をするはずがないと4年前、出会った頃に言ったでしょう」
「いった…」
けど、怖いものは怖いんだから仕方がない。なんて思っていると
「それはあの頃と何にも変わることは無いですよ。そして今のU-17にいる学生でも同じことです」
「え…?」
「立海に通い始めていい傾向になってきているという事は寿三郎を含め越知も種ヶ島も言っていますよ」
お兄ちゃん達が…そんな事を言っていたんだ…
「それなのにまたあの時と同じ状況をご自分で作るつもりですか?夢姫」
「だ…だって…」
「そないな環境でよぉ先輩方は」
「最初来た当時はずっと部屋に閉じこもって居ましたよ。越知の部屋に」
「え?」
「おもろいで。出てくんのは此処におる人間が少なくて、ツッキーの試合の時だけなんやから。ツッキーが見える位置やないと氷帝から出されている課題もせぇへんような子やったんよ」
「そんな風には見えへんけどなぁ」
「そうやろうな。徳川や毛利が来た頃にはすでに俺らと一緒におったし、アイツらが入ってきたころの夢姫は俺らの誰かがいないと出て来んかった」
「そうですね。今は種ヶ島も私もいますが、平等院もいるのでしょう」
「おるやろ。アイツはここに残されとるからなぁ」
「しゅーちゃ…」
「どないした」
「部屋に戻りたい」
あたしの言葉は育人君にも届いていたようで
「そうですね。少し休ませましょうか。ただし」
ただし?
そう思って修ちゃんの後ろから顔を出すと
「我々のどちらかの部屋です」
「おにーちゃんの部屋がいい」
「駄目です」
「せやなぁ。今日は俺かサンサンのどっちかがええやろうな」
「じゃあ、修ちゃんと一緒がいい」
「やはり種ヶ島ですか」
修ちゃんの部屋に入ると
「少し寝とき」
「うん」
修ちゃんの言葉に安堵をして目を閉じて寝てしまったあたし
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