本編
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時刻は23時26分急いだつもりだったが、随分遅くなってしまった。
改札を出ると、すでに観音坂さんが来ていた。一度家に帰ったのだろう、スーツでなくラフな格好をしている。普段と違った格好をしているとどうしてこう、いつもより惹き付けられるのだろう。
「遅くなってすみません!」
そう言って駆け寄ると、観音坂さんはいやいやと少し嬉しそうにこちらを見た。
なんだか夜にこうして合うのは久しぶりだなと、少し緊張する。そして、好きに気がついてからの飲みというか食事も久しぶりだった。
「…行こうか」
そう言って前を歩き出す観音坂さんも同じように緊張しているらしい。
彼女ならここで手をつないだりするのだが、その資格がない私はただ着いていくだけだった。
この時間開いてる店はもう飲み屋しかない…どこに行くのかなと思っていると、歌舞伎町へと入って行った。
「あの、ちょっと待ってて」
そう言って観音坂さんが入って行ったお店は、歌舞伎町をあまり知らない私でも分かる。歌舞伎町ナンバーワンのいるホストクラブだった。
え、こんな所になんで…
戸惑っていると、観音坂さんが誰かを連れて出てきた。
「お待たせしました…あの、こいつのつてで」「今晩は綺麗なお嬢様。ボクの名前は一二三、覚えて行ってくれると嬉しくな。」
突然キラキラしたスーツの人に手をとられその手にキスされる。
なにがなんだか分からなくて観音坂さんを見ると、観音坂さんは慌てたように言う
「ごめん、こいつ俺の幼なじみで…ホストやっててさ…」
その一二三さんのつてでちゃんとしたお店を開けといて貰ったらしい。
それはありがたいがそれよりこのキラキラした人こそ歌舞伎町ナンバーワンのホストであることに驚きを隠せなかった。
確かにこれなら世の女の子がキャーキャー言うのが分かる…と一二三さんを見ていると店内から他のホストが出てくる
「一二三さん指名入りました!」
一二三さんはOKと返し、私に向きなおる。
「独歩くんをよろしくねっ!」
そうして店へと戻っていく。なんだか本当にキラキラした時間を過ごしたみたいで、視界が明るくかんじる。
ぼうっとしてると観音坂さんに大丈夫か?と言われ、我にかえった。
そして、一二三さんが開けとくよう頼んでくれたお店に着く。
飲み屋ではなく落ちついた和食屋だった。流石、ナンバーワンホストが頼むだけあって高級感がある。
そう少し尻込みしていると、先に席に着いた観音坂さんがこっち…と手招きする。
私はおずおずと席に着くと同時に店員さんがメニューを置く。
開いてみるとやはり、想像した通りの数字が並んでいる。出来る限り安いものを選ぼう…
そう悩んでいると
「あれ、独歩くんじゃないか。久々に来たんだね」
そう言って奥から出てきたのは、この店の店主であり料理人の人だった。
「今日は一二三君と一緒じゃないんだね?」
どうやら一二三さんと一緒に来ていたお店らしい。観音坂さんは親しそうにその店主と話す。
「…だから、今日はお酒無しでいいから……あの…」
その会話をじっと聞いている私に気がついたのか観音坂さんはこちらを見て言った。
「自由に注文していいから…」
ここは俺が払うので…とメニューを開く。いいです、悪いです、自分で払いますよと焦るがいやいや先輩だからと何度も返され私は折れた。
観音坂さんが料理を頼んだあと、私も同じで、と頼む。料理人によってメニューが回収されると一気に静かになり、なんだか緊張する。
「…出張お疲れ」
静寂を破ったのは観音坂さんだった。私は簡単にお礼を言う。
「ありがとうございます…連絡くれたのも嬉しかったです。」
すると観音坂さんは少し嬉しそうな笑みを浮かべる。それを見て、頬が緩み緊張がとけた。
こんな二人して微笑み合うなんて図は恋人出もない限りそう無いだろう。嬉しそうな観音坂さんと目が合い、嬉しいけれど恥ずかしくなって目を伏せる。
「その…最近はどうですか…」
切り出しに困り大雑把に聞く。こんな和食屋で世間話なんてとも思うが、話すことなんて正直あまり無かった。
会いたかっただけ
なんて嘘でも言えない。観音坂さんの側に少しでもいるためにはこの気持ちはどうしたって隠すしか無いのだから…
そんな切ない思いを知らず、観音坂さんは私にやさしい言葉をかける。
「澤田と話したかった…」
彼が言っているのは私が避けたことに対してなのだろうが、言い方からしてなんだか私が特別のように思えてしまう。
そんな勝手な思いで過去ショックを受けたことがあるというのに…こればかりは私の直せない癖だった。
私は熱のこもり始めた頬を冷ますように、冷えた手を肌に当てる。
「そんな…なんか照れくさいじゃないですか」
茶化すように言うと、観音坂さんも口の端で笑う。
「そういう澤田こそ…最近どうなの?」
最近…イライラしていたことが多かったような気がする。今だからこそ、嫉妬だと分かる。その嫉妬のせいもあって本当に今週は辛かった…なんて観音坂さんに言える訳もなく、私は無難にお仕事疲れたと応えた。
実際仕事が忙しく、あのハゲ課長すら動きに動いていたのだ。
大きなプロジェクトが動いたーみたいなことは聞いていたがこんなしたっぱまで忙しくなるとは…
観音坂さんとはぁと溜め息をつく。この感じ、とても久しぶりな気がした。
そうこうしているうちに、頼んでいた料理が来る。
天ぷらに刺身に酢の物、ご飯、味噌汁。日本のバランスがぎゅっと詰まった御膳が私のまえに置かれる。
二人で手を合わせいただきますをして食べる。天ぷらのサクサク音が気持ちよく、かじったときの香りが広がる。高級店流石だ…。
「とても美味しいです…!」
そう言うと観音坂さんはまた口の端で笑う。
「一二三が勧める店だからな…」
今日分かったことだが、観音坂さんは相当一二三さんが大好きなのだろう。そしてその一二三さんも、観音坂さんが大好き。
なんて羨ましい幼なじみなのだろうか…
お互いを信頼しあってるのがよく分かった。
「いいなぁ…」
「…何が」
気がついたら声に出していた。
「いや、その信頼しあえる友達って良いじゃないですか!」
本当は観音坂さんに信頼してもらえる一二三さんがとても羨ましいのだが…
「そうか?…人を困らすことしかしない奴だぞ…?俺の面倒事一番だぞ…?」
観音坂さんはそう言ってまたあのモードに入りそうになったので、私はすぐにそれでも良いじゃないですかと言う。
実際、観音坂さんはああ言うが仲良しであることは見ててわかったのだ。本当に素敵だと思う。そう伝えると観音坂さんは、まぁ…とポツリと呟くように言う。
「いいものかもな…」
今日は出張だったものの良い日だったなと、帰り道でにやける。
観音坂さんがあんなに話したがってくれるとは…考えるほどににやにやが増す。
そうして、日を跨ぎ家に到着した。部屋の電気が点いている。
もしかして…
部屋に上がると思ったとおり、彼氏が来ていた。彼氏は帰って来た私をみて微笑む。
「おかえり」
なにやら上機嫌なようで、鼻歌を歌って食器を洗ってくれていた。
「なに?良いことあったの?」
聞くと、彼氏は洗い物終わったら話すからお風呂先入って来たらと促す。気になるままに、お風呂へと向かう。
お風呂にはいつもは使わない入浴剤が使われている。
相当ご機嫌…
気になりすぎて、私は早めにあがった。
彼氏と向かいあい、目の前に置かれた紅茶を一口飲む。
「それで…なにがあったの?」
彼氏は嬉しそうに応えた。
「内定貰えました!」
と、ピースサインを掲げた彼氏に私はとても驚いた。
「あの超有名パン屋に内定もらえたんだ!もう嬉しくてはやく言いたくて、今日ずっとゆうかのこと待ってたんだ!」
彼氏の嬉しそうな顔をみているとなんだか私も嬉しくなって、おめでとう!と言う。
ずっと決まらないと嘆いていた彼がようやく決まったのだ、そりゃ私も泣きそうになるくらい嬉しいことだった。
「あと…これが本題なんだけど…」
ふと、彼氏がおもむろに小さな箱を取り出す。そして真剣な目付きで私を見た。
その箱を開けて言ったのだった。
「ゆうか、俺と結婚してくれる?」
開かれた箱にあったのは指輪だった。
改札を出ると、すでに観音坂さんが来ていた。一度家に帰ったのだろう、スーツでなくラフな格好をしている。普段と違った格好をしているとどうしてこう、いつもより惹き付けられるのだろう。
「遅くなってすみません!」
そう言って駆け寄ると、観音坂さんはいやいやと少し嬉しそうにこちらを見た。
なんだか夜にこうして合うのは久しぶりだなと、少し緊張する。そして、好きに気がついてからの飲みというか食事も久しぶりだった。
「…行こうか」
そう言って前を歩き出す観音坂さんも同じように緊張しているらしい。
彼女ならここで手をつないだりするのだが、その資格がない私はただ着いていくだけだった。
この時間開いてる店はもう飲み屋しかない…どこに行くのかなと思っていると、歌舞伎町へと入って行った。
「あの、ちょっと待ってて」
そう言って観音坂さんが入って行ったお店は、歌舞伎町をあまり知らない私でも分かる。歌舞伎町ナンバーワンのいるホストクラブだった。
え、こんな所になんで…
戸惑っていると、観音坂さんが誰かを連れて出てきた。
「お待たせしました…あの、こいつのつてで」「今晩は綺麗なお嬢様。ボクの名前は一二三、覚えて行ってくれると嬉しくな。」
突然キラキラしたスーツの人に手をとられその手にキスされる。
なにがなんだか分からなくて観音坂さんを見ると、観音坂さんは慌てたように言う
「ごめん、こいつ俺の幼なじみで…ホストやっててさ…」
その一二三さんのつてでちゃんとしたお店を開けといて貰ったらしい。
それはありがたいがそれよりこのキラキラした人こそ歌舞伎町ナンバーワンのホストであることに驚きを隠せなかった。
確かにこれなら世の女の子がキャーキャー言うのが分かる…と一二三さんを見ていると店内から他のホストが出てくる
「一二三さん指名入りました!」
一二三さんはOKと返し、私に向きなおる。
「独歩くんをよろしくねっ!」
そうして店へと戻っていく。なんだか本当にキラキラした時間を過ごしたみたいで、視界が明るくかんじる。
ぼうっとしてると観音坂さんに大丈夫か?と言われ、我にかえった。
そして、一二三さんが開けとくよう頼んでくれたお店に着く。
飲み屋ではなく落ちついた和食屋だった。流石、ナンバーワンホストが頼むだけあって高級感がある。
そう少し尻込みしていると、先に席に着いた観音坂さんがこっち…と手招きする。
私はおずおずと席に着くと同時に店員さんがメニューを置く。
開いてみるとやはり、想像した通りの数字が並んでいる。出来る限り安いものを選ぼう…
そう悩んでいると
「あれ、独歩くんじゃないか。久々に来たんだね」
そう言って奥から出てきたのは、この店の店主であり料理人の人だった。
「今日は一二三君と一緒じゃないんだね?」
どうやら一二三さんと一緒に来ていたお店らしい。観音坂さんは親しそうにその店主と話す。
「…だから、今日はお酒無しでいいから……あの…」
その会話をじっと聞いている私に気がついたのか観音坂さんはこちらを見て言った。
「自由に注文していいから…」
ここは俺が払うので…とメニューを開く。いいです、悪いです、自分で払いますよと焦るがいやいや先輩だからと何度も返され私は折れた。
観音坂さんが料理を頼んだあと、私も同じで、と頼む。料理人によってメニューが回収されると一気に静かになり、なんだか緊張する。
「…出張お疲れ」
静寂を破ったのは観音坂さんだった。私は簡単にお礼を言う。
「ありがとうございます…連絡くれたのも嬉しかったです。」
すると観音坂さんは少し嬉しそうな笑みを浮かべる。それを見て、頬が緩み緊張がとけた。
こんな二人して微笑み合うなんて図は恋人出もない限りそう無いだろう。嬉しそうな観音坂さんと目が合い、嬉しいけれど恥ずかしくなって目を伏せる。
「その…最近はどうですか…」
切り出しに困り大雑把に聞く。こんな和食屋で世間話なんてとも思うが、話すことなんて正直あまり無かった。
会いたかっただけ
なんて嘘でも言えない。観音坂さんの側に少しでもいるためにはこの気持ちはどうしたって隠すしか無いのだから…
そんな切ない思いを知らず、観音坂さんは私にやさしい言葉をかける。
「澤田と話したかった…」
彼が言っているのは私が避けたことに対してなのだろうが、言い方からしてなんだか私が特別のように思えてしまう。
そんな勝手な思いで過去ショックを受けたことがあるというのに…こればかりは私の直せない癖だった。
私は熱のこもり始めた頬を冷ますように、冷えた手を肌に当てる。
「そんな…なんか照れくさいじゃないですか」
茶化すように言うと、観音坂さんも口の端で笑う。
「そういう澤田こそ…最近どうなの?」
最近…イライラしていたことが多かったような気がする。今だからこそ、嫉妬だと分かる。その嫉妬のせいもあって本当に今週は辛かった…なんて観音坂さんに言える訳もなく、私は無難にお仕事疲れたと応えた。
実際仕事が忙しく、あのハゲ課長すら動きに動いていたのだ。
大きなプロジェクトが動いたーみたいなことは聞いていたがこんなしたっぱまで忙しくなるとは…
観音坂さんとはぁと溜め息をつく。この感じ、とても久しぶりな気がした。
そうこうしているうちに、頼んでいた料理が来る。
天ぷらに刺身に酢の物、ご飯、味噌汁。日本のバランスがぎゅっと詰まった御膳が私のまえに置かれる。
二人で手を合わせいただきますをして食べる。天ぷらのサクサク音が気持ちよく、かじったときの香りが広がる。高級店流石だ…。
「とても美味しいです…!」
そう言うと観音坂さんはまた口の端で笑う。
「一二三が勧める店だからな…」
今日分かったことだが、観音坂さんは相当一二三さんが大好きなのだろう。そしてその一二三さんも、観音坂さんが大好き。
なんて羨ましい幼なじみなのだろうか…
お互いを信頼しあってるのがよく分かった。
「いいなぁ…」
「…何が」
気がついたら声に出していた。
「いや、その信頼しあえる友達って良いじゃないですか!」
本当は観音坂さんに信頼してもらえる一二三さんがとても羨ましいのだが…
「そうか?…人を困らすことしかしない奴だぞ…?俺の面倒事一番だぞ…?」
観音坂さんはそう言ってまたあのモードに入りそうになったので、私はすぐにそれでも良いじゃないですかと言う。
実際、観音坂さんはああ言うが仲良しであることは見ててわかったのだ。本当に素敵だと思う。そう伝えると観音坂さんは、まぁ…とポツリと呟くように言う。
「いいものかもな…」
今日は出張だったものの良い日だったなと、帰り道でにやける。
観音坂さんがあんなに話したがってくれるとは…考えるほどににやにやが増す。
そうして、日を跨ぎ家に到着した。部屋の電気が点いている。
もしかして…
部屋に上がると思ったとおり、彼氏が来ていた。彼氏は帰って来た私をみて微笑む。
「おかえり」
なにやら上機嫌なようで、鼻歌を歌って食器を洗ってくれていた。
「なに?良いことあったの?」
聞くと、彼氏は洗い物終わったら話すからお風呂先入って来たらと促す。気になるままに、お風呂へと向かう。
お風呂にはいつもは使わない入浴剤が使われている。
相当ご機嫌…
気になりすぎて、私は早めにあがった。
彼氏と向かいあい、目の前に置かれた紅茶を一口飲む。
「それで…なにがあったの?」
彼氏は嬉しそうに応えた。
「内定貰えました!」
と、ピースサインを掲げた彼氏に私はとても驚いた。
「あの超有名パン屋に内定もらえたんだ!もう嬉しくてはやく言いたくて、今日ずっとゆうかのこと待ってたんだ!」
彼氏の嬉しそうな顔をみているとなんだか私も嬉しくなって、おめでとう!と言う。
ずっと決まらないと嘆いていた彼がようやく決まったのだ、そりゃ私も泣きそうになるくらい嬉しいことだった。
「あと…これが本題なんだけど…」
ふと、彼氏がおもむろに小さな箱を取り出す。そして真剣な目付きで私を見た。
その箱を開けて言ったのだった。
「ゆうか、俺と結婚してくれる?」
開かれた箱にあったのは指輪だった。
