本編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
観音坂さんと初めて話しをしてからもう一年経ち、私にも後輩が出来ていた。
観音坂さんとは挨拶をしたり、見かけたら声をかけるようになった。
「おはよう…今日は暇?」
「はい、いきますか?」
こうして通りすがりに飲む約束をすることも度々あった。
「澤田先輩これはどうしましょう?」
入社したての後輩達が一生懸命先輩の話を聞いて仕事を覚えている。その姿が可愛くて、私も優しく教えていた。
去年まではその後輩の立場だったのだ、後輩を見ていると思い出すことが多かった。
なんかここ一年で年とった気分…
そう思っているとラインがくる。
今日行っていい?
彼氏だった。彼氏は相変わらず美味しい料理を作って私を待ってくれる。不満なんてものは無く、今までで一番長続きしている彼だ。
しかし、今日は観音坂さんと飲む約束をしてしまった…
ごめん今日飲みだわ
そう返すと、そっか残念と帰ってくる。ごめんね、今度また来てね。そう心の中で言いつつ彼氏より観音坂さんを優先させてしまうのはきっと残業の多い観音坂さんの唯一の愚痴の吐き場所(だと思うだけだが…)だからだ。
観音坂さんは溜め込むと私を飲みに誘う。過去のミスのカバーといい、他の人のミスのカバーといい、溜め込みに溜め込んでいる彼を断ろうとは思わなかった。
そして今日も観音坂さんの愚痴を聞く。結局は私も愚痴を言っているから聞くだけではないのだが…
「そういや、澤田…こんなおっさんと飲んでて…彼氏なんか言ったりしないの?」
ふと飲む手を止めて観音坂さんは言う。珍しい…こちらのことを聞いてくるなんて。
普段ならお互い愚痴りあうだけで、心配など一切しないのだが…
「気にしなくて大丈夫です。理解ある彼氏なんで。それに観音坂さんはおっさんじゃないです!」
こんな美人なおっさんいてたまるかと言い返し、私はグビッとビールを飲む。
彼氏はというと、ミスをカバーしてくれた人なんだというと納得してくれた。本当に優しい彼氏だと思った。
「…そういうものなのか…」
観音坂さんはボソッと言って、何か聞きたそうにしている。
「ん?なんですか?」
「いや…澤田は彼氏に何されるのが嬉しいのかなって…」
なんか今日はやけに聞いてくるなぁと思いながら答える。
「うちの彼は料理上手なんです!私が帰るのと同じくらいに完成させて待っていてくれるんですよ!」
そう言って自慢すると、観音坂さんはなるほどと言いながらボソッと言った。
「それは…参考にならない…」
その後また愚痴り大会になりどんどんお酒が進む。そろそろやめといた方がいいのではと、制止をかけたが彼は今日よっぽどハゲ課長への恨みが溜まっているようで愚痴と酒が止まらなかった。
やがて突っ伏してしまい、私は途方にくれた。揺さぶってもハゲ課長への恨みをブツブツ言うだけで起きてくれない。
こんなことは初めてでどうしたらいいのか分からなくなり、もうタクシーに適当なホテルへおくってもらおうと携帯を取り出した時だった
「見つけた!独歩くん!」
外から若い女の子が叫ぶ。女の子はそのまま観音坂さんのそばまで来て観音坂さんを揺さぶる。
「ちょっと、起きてよ!」
観音坂さんは顔をあげて彼女を見たとたん彼女に抱きつく。
「ちょっと、やだ、酔っぱらいすぎ!」
「あ、あの…」
私が声をかけると女の子はこちらに気がついたようで姿勢をただした。
「私独歩の彼女です。酔っぱらいがすみません!」
彼女いたんだと驚く。私がまじまじ見ていると深々とお辞儀をしていた彼女は、そっと顔を上げてこちらをみる。
「あの…澤田先輩ですよね?」
聞くと彼女は私や観音坂さんと同じ会社の今年入った新入社員だそうだ。二人が付き合うことになったのは最近だそうで、お互い休み時間などに言い寄っていたらしい。そんなのろけを聞かされる。
あれ…私、彼氏ほっぽってまで来てやる必要無かったんじゃない?
彼女にしがみつく観音坂さんはそれはそれは幸せそう。彼女は彼女で迷惑そうにしながらも嬉しそうなのがわかる。
それを見ていると何故かきゅうっと心が締め付けられた。
いちゃいちゃしやがって…
負の感情が渦まき、私は二人から目を反らす。
「どうしようかと思ってた所よ、早く連れてって」
また私は可愛くない。彼女がごめんなさいと言って観音坂さんを担ぎ上げる。華奢な彼女はふらふらと立ち上がるとお金を置いて出ていった。
なんだったんだと座り直し、いまだ渦巻くこの感情に苛立つ。私にだって彼氏がいるんだからと、彼氏にラインをした。
少し時間を開けて店を出ると丁度そこでそこに彼氏が来ていた。
嬉しいと思うどころか、さっきののろけを思い出してしまう。何故だかやけになってしまい、私は何も言わずに彼氏の腕を掴み家へと帰った。
なんだか今日はムカムカしてしかたない。結局いちゃいちゃ見ただけじゃないか。
「今日はそんな荒んだ話をしたの?」
何も知らない彼氏が聞いてくる。私は愚痴る時みたいに切り出す。
「そうなの!きいて!せっかく私が愚痴を聞いてやってるってのに、先輩ってば酔いつぶれちゃって!」
そう、酔いつぶれたから
「しかも先輩の彼女現れたと思ったらいちゃつきはじめるし!人のいちゃいちゃ見てるのってとっても腹立つ!」
そう、目の前でいちゃいちゃしたから
「先輩だからって優先してやったのにさ!」
そう、先輩だからと彼氏より優先してやってたから
だから腹立つんだ。私は自分に言い聞かせるみたいに腹立つ原因をあげていく。
「そうだね、それならもう断ってもいいんじゃない?」
彼氏に言われて私はだまる。確かにもうさんざん付き合ったんだし行かなくてもいいと思う。しかし
「そ…そうだね…うん、そうする」
そう言葉に出したものの自分のなかではどっち付かずの気持ちになっている。
観音坂さんならそりゃもちろん断ってもそりゃそうだよな…って言って納得するだろうけど…
そして再びムカムカした感情が表れたために、とりあえず考えることを止めた。
観音坂さんとは挨拶をしたり、見かけたら声をかけるようになった。
「おはよう…今日は暇?」
「はい、いきますか?」
こうして通りすがりに飲む約束をすることも度々あった。
「澤田先輩これはどうしましょう?」
入社したての後輩達が一生懸命先輩の話を聞いて仕事を覚えている。その姿が可愛くて、私も優しく教えていた。
去年まではその後輩の立場だったのだ、後輩を見ていると思い出すことが多かった。
なんかここ一年で年とった気分…
そう思っているとラインがくる。
今日行っていい?
彼氏だった。彼氏は相変わらず美味しい料理を作って私を待ってくれる。不満なんてものは無く、今までで一番長続きしている彼だ。
しかし、今日は観音坂さんと飲む約束をしてしまった…
ごめん今日飲みだわ
そう返すと、そっか残念と帰ってくる。ごめんね、今度また来てね。そう心の中で言いつつ彼氏より観音坂さんを優先させてしまうのはきっと残業の多い観音坂さんの唯一の愚痴の吐き場所(だと思うだけだが…)だからだ。
観音坂さんは溜め込むと私を飲みに誘う。過去のミスのカバーといい、他の人のミスのカバーといい、溜め込みに溜め込んでいる彼を断ろうとは思わなかった。
そして今日も観音坂さんの愚痴を聞く。結局は私も愚痴を言っているから聞くだけではないのだが…
「そういや、澤田…こんなおっさんと飲んでて…彼氏なんか言ったりしないの?」
ふと飲む手を止めて観音坂さんは言う。珍しい…こちらのことを聞いてくるなんて。
普段ならお互い愚痴りあうだけで、心配など一切しないのだが…
「気にしなくて大丈夫です。理解ある彼氏なんで。それに観音坂さんはおっさんじゃないです!」
こんな美人なおっさんいてたまるかと言い返し、私はグビッとビールを飲む。
彼氏はというと、ミスをカバーしてくれた人なんだというと納得してくれた。本当に優しい彼氏だと思った。
「…そういうものなのか…」
観音坂さんはボソッと言って、何か聞きたそうにしている。
「ん?なんですか?」
「いや…澤田は彼氏に何されるのが嬉しいのかなって…」
なんか今日はやけに聞いてくるなぁと思いながら答える。
「うちの彼は料理上手なんです!私が帰るのと同じくらいに完成させて待っていてくれるんですよ!」
そう言って自慢すると、観音坂さんはなるほどと言いながらボソッと言った。
「それは…参考にならない…」
その後また愚痴り大会になりどんどんお酒が進む。そろそろやめといた方がいいのではと、制止をかけたが彼は今日よっぽどハゲ課長への恨みが溜まっているようで愚痴と酒が止まらなかった。
やがて突っ伏してしまい、私は途方にくれた。揺さぶってもハゲ課長への恨みをブツブツ言うだけで起きてくれない。
こんなことは初めてでどうしたらいいのか分からなくなり、もうタクシーに適当なホテルへおくってもらおうと携帯を取り出した時だった
「見つけた!独歩くん!」
外から若い女の子が叫ぶ。女の子はそのまま観音坂さんのそばまで来て観音坂さんを揺さぶる。
「ちょっと、起きてよ!」
観音坂さんは顔をあげて彼女を見たとたん彼女に抱きつく。
「ちょっと、やだ、酔っぱらいすぎ!」
「あ、あの…」
私が声をかけると女の子はこちらに気がついたようで姿勢をただした。
「私独歩の彼女です。酔っぱらいがすみません!」
彼女いたんだと驚く。私がまじまじ見ていると深々とお辞儀をしていた彼女は、そっと顔を上げてこちらをみる。
「あの…澤田先輩ですよね?」
聞くと彼女は私や観音坂さんと同じ会社の今年入った新入社員だそうだ。二人が付き合うことになったのは最近だそうで、お互い休み時間などに言い寄っていたらしい。そんなのろけを聞かされる。
あれ…私、彼氏ほっぽってまで来てやる必要無かったんじゃない?
彼女にしがみつく観音坂さんはそれはそれは幸せそう。彼女は彼女で迷惑そうにしながらも嬉しそうなのがわかる。
それを見ていると何故かきゅうっと心が締め付けられた。
いちゃいちゃしやがって…
負の感情が渦まき、私は二人から目を反らす。
「どうしようかと思ってた所よ、早く連れてって」
また私は可愛くない。彼女がごめんなさいと言って観音坂さんを担ぎ上げる。華奢な彼女はふらふらと立ち上がるとお金を置いて出ていった。
なんだったんだと座り直し、いまだ渦巻くこの感情に苛立つ。私にだって彼氏がいるんだからと、彼氏にラインをした。
少し時間を開けて店を出ると丁度そこでそこに彼氏が来ていた。
嬉しいと思うどころか、さっきののろけを思い出してしまう。何故だかやけになってしまい、私は何も言わずに彼氏の腕を掴み家へと帰った。
なんだか今日はムカムカしてしかたない。結局いちゃいちゃ見ただけじゃないか。
「今日はそんな荒んだ話をしたの?」
何も知らない彼氏が聞いてくる。私は愚痴る時みたいに切り出す。
「そうなの!きいて!せっかく私が愚痴を聞いてやってるってのに、先輩ってば酔いつぶれちゃって!」
そう、酔いつぶれたから
「しかも先輩の彼女現れたと思ったらいちゃつきはじめるし!人のいちゃいちゃ見てるのってとっても腹立つ!」
そう、目の前でいちゃいちゃしたから
「先輩だからって優先してやったのにさ!」
そう、先輩だからと彼氏より優先してやってたから
だから腹立つんだ。私は自分に言い聞かせるみたいに腹立つ原因をあげていく。
「そうだね、それならもう断ってもいいんじゃない?」
彼氏に言われて私はだまる。確かにもうさんざん付き合ったんだし行かなくてもいいと思う。しかし
「そ…そうだね…うん、そうする」
そう言葉に出したものの自分のなかではどっち付かずの気持ちになっている。
観音坂さんならそりゃもちろん断ってもそりゃそうだよな…って言って納得するだろうけど…
そして再びムカムカした感情が表れたために、とりあえず考えることを止めた。
