機能回復訓練
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「――ぜん……いつ、くん……っ」
小羽ちゃんが、心底驚いた様子で目を大きく見開いて俺を見る。
俺が起きていたのがそんなに予想外だったのか、掠れた声で俺の名を呼んだ。
心音もひどく動揺していて、落ち着きがない。
「……小羽ちゃん。」
「……最初から、起きてた?」
俺が小羽ちゃんの名を呼ぶと、彼女から質問された。
だから俺は答える代わりに小さく頷いた。
小羽ちゃんはそれだけで全て悟ったようだった。
「ああ……だからしのぶさんは……やられた。」
ハァと深いため息をついて、小羽ちゃんが項垂れる。
そしてゆっくりと顔を上げた小羽ちゃんが俺を見る。
ゆらゆらと不安げに揺れる瞳で、なんだかひどく緊張した音をさせて。
「……とりあえず、手を離してくれない?」
「嫌だ。」
絶対に離さない。離したら、小羽ちゃんはまた逃げるつもりでしょ?
俺は離すもんかという想いを込めて、彼女の羽織を掴む手に力を込める。
腕が縮んでしまったせいで、変に力が入らないが、それでも今だけは離したくなかった。
――五日ぶりに、小羽ちゃんの姿を見た。声を聞いた。
あの夜、あんな風に再会を果たしたせいだからか、小羽ちゃんのことが気になって気になって、この五日間ずっと彼女のことで頭がいっぱいだった。
小羽ちゃんのことばかり考えてた。
小羽ちゃんがお見舞いに来てくれるのを今か今かと毎日待っていて、けれど全然会いに来てくれなくて、俺がどんな想いでこの五日間過ごしていたか、君は知らないでしょ?
寂しかったし、悲しかった。
君に会いたくてしょうがなかった。
それがやっと会いに来てくれたのに、やっと捕まえたのに。
手を離したらまた、俺から逃げるんじゃないの?
会ってみて確信した。
小羽ちゃんはやっぱり、俺を避けてたんだってこと。
だって……今彼女からは強い拒絶の音がする。
俺から逃げたいって音がするんだ。
――何で?
何で何で?
俺何かした?
小羽ちゃんが嫌がることしちゃったの?
だったら謝るからさ。
許してくれるまで何度でも謝るから、土下座でもなんでもするから、俺を避けたりしないで。逃げないでよ。
悲しくて寂しくて、じわりと目に涙が浮かぶ。
すると、小羽ちゃんの顔が青ざめる。
だけど今の俺にはその変化に気付いてやれる余裕なんてなくて、いつもみたいにみっともなく泣き叫んで縋りつこうとした。
「小羽……もがっ!!」
口を開こうとしたら、素早い動きで口を塞がれた。
もごもごと口を動かすと、小声で叱られた。
「しー!静かにして!」
俺の口を塞いだまま、慌てた様子でキョロキョロと周囲の様子を気にする小羽ちゃん。
どうやら炭治郎たちを起こしてしまわないかと気にしているようだ。
後になって俺も冷静になり、口を閉ざした。
「――ごめんね、善逸くん。」
「……へ?」
小羽ちゃんが何やら覚悟を決めたようにキリッと真剣な顔をすると、なんと俺を抱え上げたのである。
しかも横抱きで。いわゆる姫抱きと言うやつに、俺は恥ずかしさで思わず悲鳴を上げそうになって……慌てて状況を思い出して口を両手で塞いだ。
俺が静かになったことにホッと一息つくと、小羽ちゃんは俺を横抱きしたまま何処かへと歩き出した。
恥ずかしい恥ずかしい。
女の子に。よりによって好きな子に姫抱きされるなんて……
普通逆でしょ?
何で俺こんな状況になってんの?
しかも小羽ちゃんなんか軽々とやってのけたし、今も余裕そうだし。
いくら身体が縮んで多少体重が軽くなってるとはいえ、力強すぎない?
男前すぎるでしょ。
あれ?俺なんかドキドキしてきた。
ヤバイ。ヤバイって。
流石にそれは男として情けなさ過ぎるから駄目だ。
俺は真っ赤な顔を隠すように両手で覆いながら、大人しく小羽ちゃんに運ばれていった。
小羽ちゃんが、心底驚いた様子で目を大きく見開いて俺を見る。
俺が起きていたのがそんなに予想外だったのか、掠れた声で俺の名を呼んだ。
心音もひどく動揺していて、落ち着きがない。
「……小羽ちゃん。」
「……最初から、起きてた?」
俺が小羽ちゃんの名を呼ぶと、彼女から質問された。
だから俺は答える代わりに小さく頷いた。
小羽ちゃんはそれだけで全て悟ったようだった。
「ああ……だからしのぶさんは……やられた。」
ハァと深いため息をついて、小羽ちゃんが項垂れる。
そしてゆっくりと顔を上げた小羽ちゃんが俺を見る。
ゆらゆらと不安げに揺れる瞳で、なんだかひどく緊張した音をさせて。
「……とりあえず、手を離してくれない?」
「嫌だ。」
絶対に離さない。離したら、小羽ちゃんはまた逃げるつもりでしょ?
俺は離すもんかという想いを込めて、彼女の羽織を掴む手に力を込める。
腕が縮んでしまったせいで、変に力が入らないが、それでも今だけは離したくなかった。
――五日ぶりに、小羽ちゃんの姿を見た。声を聞いた。
あの夜、あんな風に再会を果たしたせいだからか、小羽ちゃんのことが気になって気になって、この五日間ずっと彼女のことで頭がいっぱいだった。
小羽ちゃんのことばかり考えてた。
小羽ちゃんがお見舞いに来てくれるのを今か今かと毎日待っていて、けれど全然会いに来てくれなくて、俺がどんな想いでこの五日間過ごしていたか、君は知らないでしょ?
寂しかったし、悲しかった。
君に会いたくてしょうがなかった。
それがやっと会いに来てくれたのに、やっと捕まえたのに。
手を離したらまた、俺から逃げるんじゃないの?
会ってみて確信した。
小羽ちゃんはやっぱり、俺を避けてたんだってこと。
だって……今彼女からは強い拒絶の音がする。
俺から逃げたいって音がするんだ。
――何で?
何で何で?
俺何かした?
小羽ちゃんが嫌がることしちゃったの?
だったら謝るからさ。
許してくれるまで何度でも謝るから、土下座でもなんでもするから、俺を避けたりしないで。逃げないでよ。
悲しくて寂しくて、じわりと目に涙が浮かぶ。
すると、小羽ちゃんの顔が青ざめる。
だけど今の俺にはその変化に気付いてやれる余裕なんてなくて、いつもみたいにみっともなく泣き叫んで縋りつこうとした。
「小羽……もがっ!!」
口を開こうとしたら、素早い動きで口を塞がれた。
もごもごと口を動かすと、小声で叱られた。
「しー!静かにして!」
俺の口を塞いだまま、慌てた様子でキョロキョロと周囲の様子を気にする小羽ちゃん。
どうやら炭治郎たちを起こしてしまわないかと気にしているようだ。
後になって俺も冷静になり、口を閉ざした。
「――ごめんね、善逸くん。」
「……へ?」
小羽ちゃんが何やら覚悟を決めたようにキリッと真剣な顔をすると、なんと俺を抱え上げたのである。
しかも横抱きで。いわゆる姫抱きと言うやつに、俺は恥ずかしさで思わず悲鳴を上げそうになって……慌てて状況を思い出して口を両手で塞いだ。
俺が静かになったことにホッと一息つくと、小羽ちゃんは俺を横抱きしたまま何処かへと歩き出した。
恥ずかしい恥ずかしい。
女の子に。よりによって好きな子に姫抱きされるなんて……
普通逆でしょ?
何で俺こんな状況になってんの?
しかも小羽ちゃんなんか軽々とやってのけたし、今も余裕そうだし。
いくら身体が縮んで多少体重が軽くなってるとはいえ、力強すぎない?
男前すぎるでしょ。
あれ?俺なんかドキドキしてきた。
ヤバイ。ヤバイって。
流石にそれは男として情けなさ過ぎるから駄目だ。
俺は真っ赤な顔を隠すように両手で覆いながら、大人しく小羽ちゃんに運ばれていった。