最終選別~柱合会議まで
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善逸視点
一方その頃、たった一人置き去りにされた善逸は、膝を抱えて拗ねていた。
――俺、嫌われてんのかな。
普通置いてくか?
仲間を道端に。
二人で説得してくれたらさ。
行くからね。俺だって。
それなのに二人でさ。怖い山の中へ、すたこらさっさですか。
置き去りにされた俺の気持ちよ。
「チュン!チュン!」
「ん?」
膝を抱えて泣きたい気持ちになっていると、俺の鎹雀であるチュン太郎が何かを言いたげにしきりに鳴いていた。
いや、わかんねえよ。
俺鳥じゃないからさ。
そんな必死に鳴かれても、何言ってるのかわかんねーよ。
「チュン!チュン!」
何か言いたそうにしきりに鳴いているけど、本当に何言ってるのかわかんない。
けどさぁ、雀っていいよなあ~
鳥なんて辛いことないんだろうなぁ~
その点、人間は辛いよ。本当に辛い。
「いいな。お前は気楽で……何もわかんないよな。人間のことなんて……」
カチン
その時、チュン太郎からイラついたような、怒っているような、何かキレたような音がした。
すると何を考えているのか、チュン太郎の奴が俺の手の甲に止まったかと思えば、俺の皮膚に噛みつくように嘴で皮膚を引っ張り上げたのである。
「イデデデデデ!!!」
あまりの痛みに俺は悲鳴を上げた。
いくら小さな雀の嘴でも、足の爪が皮膚に食い込むは、硬い嘴で柔らかい皮膚をグリグリ引っ張られて、涙が出るほど痛い。これ本当に痛い!!
俺があまりにもギャーギャー騒いだからか、チュン太郎は少ししてやっと嘴を離してくれた。
俺はここぞとばかりに文句を言う。
雀相手に何やってんだと思われても関係ない。
言いたいことはちゃんと言うぞ俺は!!
相手が雀でもな!!
「お前っ……可愛くないよ!!ほんとに!!そういうとこ!!もう!!ほんと全然可愛くない!!」
「チュンチュンチュン!!」
「何言ってんのかわかんないよ!!俺は炭治郎と違って鳥の言葉なんてわかんないんだから!!」
掌にチュン太郎を乗せて説教すれば、チュン太郎は拗ねたようにプイっとそっぽを向く。
もうほんと可愛くない!!
小羽ちゃんと禰豆子ちゃんの可愛さを見習えよ!!
「鬼の禰豆子ちゃんがあんなに可愛いのに、雀のお前が凶暴じゃ……」
そこではたと気付く。
あ"ーーーーーーーーーーーーーっっ!!あいつ!!禰豆子ちゃん持ってったァ!!
そう頭が理解した途端、善逸は山に向かって全速力で駆け出した。
「何で禰豆子ちゃん持ってってんだぁーー!!!禰豆子ちゃんはお義兄さんの未来の大切なお嫁さんなんだぞ!!俺と小羽ちゃんのお義姉になるんだぞ!!危ないとこ連れてくな女の子を!!とんでもねぇ炭治郎だ!!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!!」
「チュンチュンチューン!!」
炭治郎がその場にいたら全否定しそうな言葉を叫びなから、善逸は全速力で山を登って行ったのである。
――小羽視点――
善逸くんが拗ねてしまった。
炭治郎くんと伊之助に置いていかれて、さっきからずっと膝を抱えて座り込んだまま動かなくなってしまったのだ。
「チュン!チュン!(善逸くん!早く二人を追いかけなきゃ!)」
「ん?」
「チュン!チュン!(いじけてても仕方ないよ!早く炭治郎くんたちを助けに行かなくちゃ!)」
善逸くんに必死に訴えかけるが、炭治郎くんのように鳥の言葉が分かる訳では無い善逸くんには、私が何を伝えたいのかまるでわからないようだった。
不思議そうに首を傾げて見つめてくるだけで、何も理解してもらえていない。
嗚呼、もどかしい。
私が他の鴉やお兄ちゃんのように、カタコトでも人の言葉を話せたら良かったのに……
「いいな。お前は気楽で……何もわかんないよな。人間のことなんて……」
カチン
善逸くんの何気ない一言で、私の中で何かがキレた。
気楽?気楽だって?
こっちは必死になって色々悩んでるのに……
今だって言葉すら伝えられなくて落ち込んでいるのに……
こんの……善逸くんのバカーーーー!!
もうやけくそというか、半場怒りに任せて善逸くんの手の甲を力いっぱい嘴で捻ってやれば、彼は余程痛かったのか、痛い痛いと泣き叫んだ。
「お前っ……可愛くないよ!!ほんとに!!そういうとこ!!もう!!ほんと全然可愛くない!!」
「チュンチュンチュン!!(善逸くんのバカ!!バカバカマヌケ!!)」
「何言ってんのかわかんないよ!!俺は炭治郎と違って鳥の言葉なんてわかんないんだから!!」
ふーんだ!言葉がわかんなくてもなんとなく察してよ!
自慢の耳で私の心でも読めばいいでしょうが!
どうせ私は可愛くないですよ!
善逸くんにとって私はただの雀ですから?
善逸くんの馬鹿!馬鹿馬鹿!根性無し!!
本当はとっても強いのに、全然自分に自信を持とうとしないし、すぐに泣くし。
いや、泣くのはこの際いいけど、もっと自分に自信を持って欲しいのに!
私が、炭治郎くんやみんながいくら善逸くんは強いって言っても、ちっとも信じてくれないし!
「鬼の禰豆子ちゃんがあんなに可愛いのに、雀のお前が凶暴じゃ……あ"ーーーーーーっ!!!」
「チュン!?(えっ、何!?)」
そんなことを考えていたら、突然善逸くんが叫び声を上げて、びっくりして私は飛び上がった。
すると善逸くんはいきなり方向転換して、あんなに怖がって足を踏み入れるのを躊躇っていた山に向かって、全速力で駆け出した。
そんな善逸くんに一瞬ほうけてしまったが、すぐにハッと我に返ると、私は慌てて善逸くんを追い掛けた。
(きゅっ、急にどうしたの!?)
訳が分からずに追い掛ける。
すると善逸くんは有難いことに全部口に出して叫び出した。
「何で禰豆子ちゃん持ってってんだぁーー!!!禰豆子ちゃんはお義兄さんの未来の大切なお嫁さんなんだぞ!!俺と小羽ちゃんのお義姉になるんだぞ!!危ないとこ連れてくな女の子を!!とんでもねぇ炭治郎だ!!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!!」
「チュンチュンチューン!!(ちょっと善逸くん何言ってんのーー!?)」
善逸くんの頭の中では一体どんな将来設計になっているんだ。
一度頭の中を覗いてみたいような、そうじゃないような、そんな気持ちになってくる。
まあ兎に角、理由はなんであれ、善逸くんが山の中に入ってくれて一先ずは安心した。
このまま炭治郎くんたちと合流して、鬼退治頑張ってもらおう。
一方その頃、たった一人置き去りにされた善逸は、膝を抱えて拗ねていた。
――俺、嫌われてんのかな。
普通置いてくか?
仲間を道端に。
二人で説得してくれたらさ。
行くからね。俺だって。
それなのに二人でさ。怖い山の中へ、すたこらさっさですか。
置き去りにされた俺の気持ちよ。
「チュン!チュン!」
「ん?」
膝を抱えて泣きたい気持ちになっていると、俺の鎹雀であるチュン太郎が何かを言いたげにしきりに鳴いていた。
いや、わかんねえよ。
俺鳥じゃないからさ。
そんな必死に鳴かれても、何言ってるのかわかんねーよ。
「チュン!チュン!」
何か言いたそうにしきりに鳴いているけど、本当に何言ってるのかわかんない。
けどさぁ、雀っていいよなあ~
鳥なんて辛いことないんだろうなぁ~
その点、人間は辛いよ。本当に辛い。
「いいな。お前は気楽で……何もわかんないよな。人間のことなんて……」
カチン
その時、チュン太郎からイラついたような、怒っているような、何かキレたような音がした。
すると何を考えているのか、チュン太郎の奴が俺の手の甲に止まったかと思えば、俺の皮膚に噛みつくように嘴で皮膚を引っ張り上げたのである。
「イデデデデデ!!!」
あまりの痛みに俺は悲鳴を上げた。
いくら小さな雀の嘴でも、足の爪が皮膚に食い込むは、硬い嘴で柔らかい皮膚をグリグリ引っ張られて、涙が出るほど痛い。これ本当に痛い!!
俺があまりにもギャーギャー騒いだからか、チュン太郎は少ししてやっと嘴を離してくれた。
俺はここぞとばかりに文句を言う。
雀相手に何やってんだと思われても関係ない。
言いたいことはちゃんと言うぞ俺は!!
相手が雀でもな!!
「お前っ……可愛くないよ!!ほんとに!!そういうとこ!!もう!!ほんと全然可愛くない!!」
「チュンチュンチュン!!」
「何言ってんのかわかんないよ!!俺は炭治郎と違って鳥の言葉なんてわかんないんだから!!」
掌にチュン太郎を乗せて説教すれば、チュン太郎は拗ねたようにプイっとそっぽを向く。
もうほんと可愛くない!!
小羽ちゃんと禰豆子ちゃんの可愛さを見習えよ!!
「鬼の禰豆子ちゃんがあんなに可愛いのに、雀のお前が凶暴じゃ……」
そこではたと気付く。
あ"ーーーーーーーーーーーーーっっ!!あいつ!!禰豆子ちゃん持ってったァ!!
そう頭が理解した途端、善逸は山に向かって全速力で駆け出した。
「何で禰豆子ちゃん持ってってんだぁーー!!!禰豆子ちゃんはお義兄さんの未来の大切なお嫁さんなんだぞ!!俺と小羽ちゃんのお義姉になるんだぞ!!危ないとこ連れてくな女の子を!!とんでもねぇ炭治郎だ!!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!!」
「チュンチュンチューン!!」
炭治郎がその場にいたら全否定しそうな言葉を叫びなから、善逸は全速力で山を登って行ったのである。
――小羽視点――
善逸くんが拗ねてしまった。
炭治郎くんと伊之助に置いていかれて、さっきからずっと膝を抱えて座り込んだまま動かなくなってしまったのだ。
「チュン!チュン!(善逸くん!早く二人を追いかけなきゃ!)」
「ん?」
「チュン!チュン!(いじけてても仕方ないよ!早く炭治郎くんたちを助けに行かなくちゃ!)」
善逸くんに必死に訴えかけるが、炭治郎くんのように鳥の言葉が分かる訳では無い善逸くんには、私が何を伝えたいのかまるでわからないようだった。
不思議そうに首を傾げて見つめてくるだけで、何も理解してもらえていない。
嗚呼、もどかしい。
私が他の鴉やお兄ちゃんのように、カタコトでも人の言葉を話せたら良かったのに……
「いいな。お前は気楽で……何もわかんないよな。人間のことなんて……」
カチン
善逸くんの何気ない一言で、私の中で何かがキレた。
気楽?気楽だって?
こっちは必死になって色々悩んでるのに……
今だって言葉すら伝えられなくて落ち込んでいるのに……
こんの……善逸くんのバカーーーー!!
もうやけくそというか、半場怒りに任せて善逸くんの手の甲を力いっぱい嘴で捻ってやれば、彼は余程痛かったのか、痛い痛いと泣き叫んだ。
「お前っ……可愛くないよ!!ほんとに!!そういうとこ!!もう!!ほんと全然可愛くない!!」
「チュンチュンチュン!!(善逸くんのバカ!!バカバカマヌケ!!)」
「何言ってんのかわかんないよ!!俺は炭治郎と違って鳥の言葉なんてわかんないんだから!!」
ふーんだ!言葉がわかんなくてもなんとなく察してよ!
自慢の耳で私の心でも読めばいいでしょうが!
どうせ私は可愛くないですよ!
善逸くんにとって私はただの雀ですから?
善逸くんの馬鹿!馬鹿馬鹿!根性無し!!
本当はとっても強いのに、全然自分に自信を持とうとしないし、すぐに泣くし。
いや、泣くのはこの際いいけど、もっと自分に自信を持って欲しいのに!
私が、炭治郎くんやみんながいくら善逸くんは強いって言っても、ちっとも信じてくれないし!
「鬼の禰豆子ちゃんがあんなに可愛いのに、雀のお前が凶暴じゃ……あ"ーーーーーーっ!!!」
「チュン!?(えっ、何!?)」
そんなことを考えていたら、突然善逸くんが叫び声を上げて、びっくりして私は飛び上がった。
すると善逸くんはいきなり方向転換して、あんなに怖がって足を踏み入れるのを躊躇っていた山に向かって、全速力で駆け出した。
そんな善逸くんに一瞬ほうけてしまったが、すぐにハッと我に返ると、私は慌てて善逸くんを追い掛けた。
(きゅっ、急にどうしたの!?)
訳が分からずに追い掛ける。
すると善逸くんは有難いことに全部口に出して叫び出した。
「何で禰豆子ちゃん持ってってんだぁーー!!!禰豆子ちゃんはお義兄さんの未来の大切なお嫁さんなんだぞ!!俺と小羽ちゃんのお義姉になるんだぞ!!危ないとこ連れてくな女の子を!!とんでもねぇ炭治郎だ!!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!!」
「チュンチュンチューン!!(ちょっと善逸くん何言ってんのーー!?)」
善逸くんの頭の中では一体どんな将来設計になっているんだ。
一度頭の中を覗いてみたいような、そうじゃないような、そんな気持ちになってくる。
まあ兎に角、理由はなんであれ、善逸くんが山の中に入ってくれて一先ずは安心した。
このまま炭治郎くんたちと合流して、鬼退治頑張ってもらおう。