最終選別~柱合会議まで
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「炭治郎。なあ炭治郎。守ってくれるよな?俺を守ってくれるよな?」
屋敷に足を踏み入れてからも、善逸は相変わらず情けないくらいに怯えていて、真っ青な顔で震えながら炭治郎についていく。
しかし、そんな善逸に炭治郎は厳しい現実を告げるのであった。
「…………善逸。ちょっと申し訳ないが、前の戦いで俺は肋と脚が折れている。まだ完治してない。だから……「えええーーーっっ!!何折ってんだよ骨!!折るんじゃないよ骨!!折れてる炭治郎じゃ俺を守りきれないぜ!!ししし死んでしまうぞ!!」
「チュン!(善逸くんちょっと落ち着いて……)」
「ヒャッ!!どうするんだどうするんだ!!死ぬよこれ!!死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!ヒィーーっ!!骨折してるなんて酷い!!あんまりだぞ!!死んだよ俺!!九分九厘死んだ!!」
「善逸静かにするんだ。お前は大丈夫だ。」
「気休めはよせよぉーーっ!!」
「違うんだ。俺には分かる。善逸は……」
パニクって騒ぎまくる善逸をなんとか落ち着かせようと、必死に言葉を掛けようとする炭治郎であったが、その途中で不意に話すのをやめて、善逸の後ろの方へと目を向けた。
するとどこか焦ったように突然叫んだのである。
「駄目だ!!」
「ギャーーーーッ!!」
「入ってきたら駄目だ!!」
なんと、外に残るように言い聞かせておいた二人の子供たちが屋敷の中へと入ってきてしまったのである。
「お、お兄ちゃん!あの箱カリカリ音がして……それに鴉が喋って……!」
「カー!戻レ!戻レ!」
「だっ……!!だからって、置いてこられたら切ないぞ。あれは俺の命より大切なものなのに……」
その時だった。屋敷中からミシミシと軋む音が聞こえてきたのだ。
それはまるでこの家が生きているかのようで、とても不気味であった。
あまりの恐怖に思わず耐えきれなくなった善逸が悲鳴を上げた。
「キャアアアーー!!」
ドンッ!!
そして頭を抱えて腰を曲げた拍子に、善逸の尻が後ろにいた炭治郎と女の子を部屋の中へと押し入れてしまったのである。
「あっ、ごめん……尻が……」
ポンッ!
善逸が謝ろうとしていた途中で、屋敷からまた鼓の音が響いた。
その瞬間、炭治郎たちの入った部屋の戸が勢いよく閉められたのである。
「た……炭治郎!?」
ガラッ!!
「なっ……なんだよこれ……部屋が……変わってる……」
善逸が慌てて戸を開いた時、その部屋に炭治郎たちはいなかった。
それどころか、二人が居た部屋とは違う部屋に変わってしまっていたのである。
(これは……どう考えても普通の屋敷じゃない。もしかして、鼓の音に合わせて部屋が変わるの?)
そして小羽のその予想は当たっていたのである。
小羽たちが炭治郎と離れてしまったその頃、炭治郎は鬼と対峙していた。
この屋敷の主であり、もっとも強い鬼と戦っていたのである。
*******
「ア"ーーーーーッ!!来ないでェ!!来ないでくれェ!!やめてーーーーッ!!」
そして現在。善逸たちは鬼に追い掛けられていた。
「おおおお美味しくない!!きっと美味しくないよ俺!!真面目な話!!この子は痩せこけてますしカスカスで不味いから!!」
「ぐひぐひ、喰ってみたいとわかんねぇだろォ?」
「ギャーーーーッ!!」
鬼はそう言うと、長い舌をまるで鞭のように操って善逸たちを攻撃してきた。
絶叫しながらも善逸は咄嗟に正一を抱えて横に飛んだ。
すると舌は善逸たちのすぐ横にあった大きな水瓶を真っ二つに切り裂いたのである。
あまりの威力に善逸は只でさえ青かった顔色が更に青くなり、土色になった。
「何それ舌速ァ!!水瓶パカッて……ありえないんですけどぉ!!」
ドタァ!!
善逸は怯えながらも正一を守ろうと彼の手を引いて必死に走った。
そして手頃な部屋を見つけると、倒れ込むように戸を倒して逃げ込んだのである。
しかし、恐怖が限界に来ていた善逸は腰が抜けて立つことが出来なくなってしまったのであった。
「チュンチュン!(善逸くん!)」
「善逸さん立って!!」
「はあああっ!!膝にきてる。恐怖が八割膝に!!おおおお、俺のことは置いていけ。逃げるんだ!!」
「そんなことはできない!!」
そんなやり取りをしている間にも、鬼はこちらに近づいて来ていた。
いよいよ本気でヤバイことになってきたこの状況に、小羽は非常に焦っていた。
今、この状況で鬼と戦うことが出来るのは小羽だけである。
小羽の実力であれば、おそらくはあの鬼を倒すことは出来るだろう。
けれど小羽はそんな状況であるのに、雀の姿のままでいた。
今の小羽は善逸の鎹雀としてこの場にいる。
だから戦闘には参加できないのだ。
それはお館様や長から固く禁じられていたからでもあるが、何よりも鎹雀としての役割をきちんと果たすためであった。
鎹鴉の役割は伝達と情報収集だ。
鬼殺隊一人一人に必ずつく彼等は、隊士へ任務を伝える役割があると同時に、担当する隊士の安否の情報を組織に伝える必要があるのだ。
そして何よりも大切な役割が、敵の情報を持ち帰ることである。
隊士が鬼と戦って敗れた時、その情報を組織に持って帰るのだ。
その情報が強い鬼であればある程、それこそ十二鬼月であれば、貴重な情報となる。
その情報があるか無いかで鬼殺隊の戦いの流れが大きく変わるからだ。
だから鎹鴉はどんなことがあっても生きて帰らねばならないのだ。
それが例え、相棒を見捨てることになろうとも……
救える筈の命を見殺しにすることになろうともである。
けれど小羽は迷っていた。
本当にそれでいいのかと……
自分は鎹雀であると同時に鬼殺隊でもあるのだ。
目の前でまさに鬼に人が殺されそうになっているのに、本当にこのまま見捨ててしまっていいのか?
自分には戦う力も、彼等を救う力もあるのに……
「んごぉ!!」
(――え?)
小羽が迷って動けずにいると、恐怖の限界が来てしまったらしい善逸が突然気を失って倒れたのである。
(――あっ!)
善逸は眠ると別人のように強くなる。
それは彼が起きている間は怯えてしまって普段の力を発揮できないせいであり、善逸は眠ることで意識を切り離し、落ち着いて本来の実力を発揮させることが出来るようになるのである。
最終選別でその実力を知っている小羽は、善逸が眠ったことでひどく安心した。
(――良かった。これでもう大丈夫……)
小羽がホッと胸を撫で下ろした頃には、もう善逸によって鬼の頸は刎ねられていた。
ゴロリと鬼の頸が善逸の足元に転がると、彼も目を覚ましたようだった。
「ギャーーーーッ!!死んでるーーー!!」
眠っていた善逸は自分が鬼を倒したことに気付いていない。
そして何故か善逸の中で鬼を倒したのは正一ということになり、善逸は正一にしつこく頼りまくるようになったのであった。
屋敷に足を踏み入れてからも、善逸は相変わらず情けないくらいに怯えていて、真っ青な顔で震えながら炭治郎についていく。
しかし、そんな善逸に炭治郎は厳しい現実を告げるのであった。
「…………善逸。ちょっと申し訳ないが、前の戦いで俺は肋と脚が折れている。まだ完治してない。だから……「えええーーーっっ!!何折ってんだよ骨!!折るんじゃないよ骨!!折れてる炭治郎じゃ俺を守りきれないぜ!!ししし死んでしまうぞ!!」
「チュン!(善逸くんちょっと落ち着いて……)」
「ヒャッ!!どうするんだどうするんだ!!死ぬよこれ!!死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!ヒィーーっ!!骨折してるなんて酷い!!あんまりだぞ!!死んだよ俺!!九分九厘死んだ!!」
「善逸静かにするんだ。お前は大丈夫だ。」
「気休めはよせよぉーーっ!!」
「違うんだ。俺には分かる。善逸は……」
パニクって騒ぎまくる善逸をなんとか落ち着かせようと、必死に言葉を掛けようとする炭治郎であったが、その途中で不意に話すのをやめて、善逸の後ろの方へと目を向けた。
するとどこか焦ったように突然叫んだのである。
「駄目だ!!」
「ギャーーーーッ!!」
「入ってきたら駄目だ!!」
なんと、外に残るように言い聞かせておいた二人の子供たちが屋敷の中へと入ってきてしまったのである。
「お、お兄ちゃん!あの箱カリカリ音がして……それに鴉が喋って……!」
「カー!戻レ!戻レ!」
「だっ……!!だからって、置いてこられたら切ないぞ。あれは俺の命より大切なものなのに……」
その時だった。屋敷中からミシミシと軋む音が聞こえてきたのだ。
それはまるでこの家が生きているかのようで、とても不気味であった。
あまりの恐怖に思わず耐えきれなくなった善逸が悲鳴を上げた。
「キャアアアーー!!」
ドンッ!!
そして頭を抱えて腰を曲げた拍子に、善逸の尻が後ろにいた炭治郎と女の子を部屋の中へと押し入れてしまったのである。
「あっ、ごめん……尻が……」
ポンッ!
善逸が謝ろうとしていた途中で、屋敷からまた鼓の音が響いた。
その瞬間、炭治郎たちの入った部屋の戸が勢いよく閉められたのである。
「た……炭治郎!?」
ガラッ!!
「なっ……なんだよこれ……部屋が……変わってる……」
善逸が慌てて戸を開いた時、その部屋に炭治郎たちはいなかった。
それどころか、二人が居た部屋とは違う部屋に変わってしまっていたのである。
(これは……どう考えても普通の屋敷じゃない。もしかして、鼓の音に合わせて部屋が変わるの?)
そして小羽のその予想は当たっていたのである。
小羽たちが炭治郎と離れてしまったその頃、炭治郎は鬼と対峙していた。
この屋敷の主であり、もっとも強い鬼と戦っていたのである。
*******
「ア"ーーーーーッ!!来ないでェ!!来ないでくれェ!!やめてーーーーッ!!」
そして現在。善逸たちは鬼に追い掛けられていた。
「おおおお美味しくない!!きっと美味しくないよ俺!!真面目な話!!この子は痩せこけてますしカスカスで不味いから!!」
「ぐひぐひ、喰ってみたいとわかんねぇだろォ?」
「ギャーーーーッ!!」
鬼はそう言うと、長い舌をまるで鞭のように操って善逸たちを攻撃してきた。
絶叫しながらも善逸は咄嗟に正一を抱えて横に飛んだ。
すると舌は善逸たちのすぐ横にあった大きな水瓶を真っ二つに切り裂いたのである。
あまりの威力に善逸は只でさえ青かった顔色が更に青くなり、土色になった。
「何それ舌速ァ!!水瓶パカッて……ありえないんですけどぉ!!」
ドタァ!!
善逸は怯えながらも正一を守ろうと彼の手を引いて必死に走った。
そして手頃な部屋を見つけると、倒れ込むように戸を倒して逃げ込んだのである。
しかし、恐怖が限界に来ていた善逸は腰が抜けて立つことが出来なくなってしまったのであった。
「チュンチュン!(善逸くん!)」
「善逸さん立って!!」
「はあああっ!!膝にきてる。恐怖が八割膝に!!おおおお、俺のことは置いていけ。逃げるんだ!!」
「そんなことはできない!!」
そんなやり取りをしている間にも、鬼はこちらに近づいて来ていた。
いよいよ本気でヤバイことになってきたこの状況に、小羽は非常に焦っていた。
今、この状況で鬼と戦うことが出来るのは小羽だけである。
小羽の実力であれば、おそらくはあの鬼を倒すことは出来るだろう。
けれど小羽はそんな状況であるのに、雀の姿のままでいた。
今の小羽は善逸の鎹雀としてこの場にいる。
だから戦闘には参加できないのだ。
それはお館様や長から固く禁じられていたからでもあるが、何よりも鎹雀としての役割をきちんと果たすためであった。
鎹鴉の役割は伝達と情報収集だ。
鬼殺隊一人一人に必ずつく彼等は、隊士へ任務を伝える役割があると同時に、担当する隊士の安否の情報を組織に伝える必要があるのだ。
そして何よりも大切な役割が、敵の情報を持ち帰ることである。
隊士が鬼と戦って敗れた時、その情報を組織に持って帰るのだ。
その情報が強い鬼であればある程、それこそ十二鬼月であれば、貴重な情報となる。
その情報があるか無いかで鬼殺隊の戦いの流れが大きく変わるからだ。
だから鎹鴉はどんなことがあっても生きて帰らねばならないのだ。
それが例え、相棒を見捨てることになろうとも……
救える筈の命を見殺しにすることになろうともである。
けれど小羽は迷っていた。
本当にそれでいいのかと……
自分は鎹雀であると同時に鬼殺隊でもあるのだ。
目の前でまさに鬼に人が殺されそうになっているのに、本当にこのまま見捨ててしまっていいのか?
自分には戦う力も、彼等を救う力もあるのに……
「んごぉ!!」
(――え?)
小羽が迷って動けずにいると、恐怖の限界が来てしまったらしい善逸が突然気を失って倒れたのである。
(――あっ!)
善逸は眠ると別人のように強くなる。
それは彼が起きている間は怯えてしまって普段の力を発揮できないせいであり、善逸は眠ることで意識を切り離し、落ち着いて本来の実力を発揮させることが出来るようになるのである。
最終選別でその実力を知っている小羽は、善逸が眠ったことでひどく安心した。
(――良かった。これでもう大丈夫……)
小羽がホッと胸を撫で下ろした頃には、もう善逸によって鬼の頸は刎ねられていた。
ゴロリと鬼の頸が善逸の足元に転がると、彼も目を覚ましたようだった。
「ギャーーーーッ!!死んでるーーー!!」
眠っていた善逸は自分が鬼を倒したことに気付いていない。
そして何故か善逸の中で鬼を倒したのは正一ということになり、善逸は正一にしつこく頼りまくるようになったのであった。