最終選別~柱合会議まで
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
最終選別何日目かの夜、小羽たちは鬼に囲まれていた。
五人ほどの鬼たちに行く手を阻まれ、逃げることもできない。
戦う以外の選択肢は完全に絶たれていた。
「――星の呼吸、陸ノ型、渦巻き星!」
渦を巻くように体を回転させながら斬り込んでいく。
この技は複数相手に有効なので、一気に四人の鬼の頸を刎ねることができた。
けれど一人斬り損ねた鬼が、ガラ空きになった小羽の視覚に飛び込んで襲いかかって来る。
しかし、鬼の爪が小羽に届くことは無かった。
「――雷の呼吸、壱ノ型、霹靂一閃!」
小羽に襲いかかって来た鬼の爪が彼女に触れる前に、素早い善逸の一閃が鬼の頸を斬り落とす。
善逸が目で追えぬ速さの居合を放つと、キンっと軽やかな金属独特の音を立てて刀を鞘に収めた。
鮮やかな動きに思わず感心しながら、小羽は辺りにもう鬼の気配がないことを確認してから、善逸に近づいた。
するとそれに気付いた善逸が小羽に声をかけてくる。
「小羽ちゃん、怪我はない?」
「うん、善逸くんが助けてくれたから大丈夫。ありがとう。」
「ううん、君が無事ならいいんだ。」
善逸の言葉に小羽は苦笑する。
目を閉じたまま安心したように笑う善逸。彼は実はまだ寝ているのだ。
小羽は器用なものだとある意味で感心してしまう。
だって、寝たままの状態で戦うことができる上にこうして普通に会話も出来るのである。
まず普通にありえない。と言うかできないだろう。
しかも本人は寝ているので、起きた時には何も覚えていないのだ。
(おまけになんだか起きている時よりも落ち着いているし、まるで別人みたいになるんだよね。)
善逸くんは本当に見ていて飽きないな。
付き合っていくにつれて彼の異常さには本当に驚かされてばかりだ。
普段は臆病で泣き虫で、何かにつけて死ぬ死ぬと連呼する情けない姿ばかり見てきたが、こうして眠っている間だけは別人のように落ち着いて戦えるし、普段は怯えて発揮できない実力も出せるみたいだ。
「……善逸くんはやっぱり強いね。」
「そうかな?」
「うん。」
多分だけど、私や炭治郎くんよりも強いのではないだろうか。
少なくとも、その足の素早さでは断トツだと思う。
残念ながら眠らないと本領は発揮できないようだが、もしも善逸くんがいつか起きたままでも戦えるようになったら、どれだけ成長するのだろう。
(ちょっと見てみたいかも。)
もしも私の担当する隊士が彼だったら、面白そうだ。
けれどそれはそれで苦労もしそうである。
「善逸くんは面白いね。」
「?」
小羽がにっこりと微笑みながら言うと、善逸は不思議そうに首を傾げた。
最終選別終了まで、あと四日。
この数日で人数もかなり減ったようだった。
前に善逸くんが人が死んだ音がすると悲しげに、酷く怯えた様子で言っていた。
一体、今年はどれだけの人数が生き残れるのだろう。
(炭治郎くんは無事かな……)
あれから山を移動しているけれど、一度も会っていない。
どうか無事でいてほしいと、小羽は心から願った。
五人ほどの鬼たちに行く手を阻まれ、逃げることもできない。
戦う以外の選択肢は完全に絶たれていた。
「――星の呼吸、陸ノ型、渦巻き星!」
渦を巻くように体を回転させながら斬り込んでいく。
この技は複数相手に有効なので、一気に四人の鬼の頸を刎ねることができた。
けれど一人斬り損ねた鬼が、ガラ空きになった小羽の視覚に飛び込んで襲いかかって来る。
しかし、鬼の爪が小羽に届くことは無かった。
「――雷の呼吸、壱ノ型、霹靂一閃!」
小羽に襲いかかって来た鬼の爪が彼女に触れる前に、素早い善逸の一閃が鬼の頸を斬り落とす。
善逸が目で追えぬ速さの居合を放つと、キンっと軽やかな金属独特の音を立てて刀を鞘に収めた。
鮮やかな動きに思わず感心しながら、小羽は辺りにもう鬼の気配がないことを確認してから、善逸に近づいた。
するとそれに気付いた善逸が小羽に声をかけてくる。
「小羽ちゃん、怪我はない?」
「うん、善逸くんが助けてくれたから大丈夫。ありがとう。」
「ううん、君が無事ならいいんだ。」
善逸の言葉に小羽は苦笑する。
目を閉じたまま安心したように笑う善逸。彼は実はまだ寝ているのだ。
小羽は器用なものだとある意味で感心してしまう。
だって、寝たままの状態で戦うことができる上にこうして普通に会話も出来るのである。
まず普通にありえない。と言うかできないだろう。
しかも本人は寝ているので、起きた時には何も覚えていないのだ。
(おまけになんだか起きている時よりも落ち着いているし、まるで別人みたいになるんだよね。)
善逸くんは本当に見ていて飽きないな。
付き合っていくにつれて彼の異常さには本当に驚かされてばかりだ。
普段は臆病で泣き虫で、何かにつけて死ぬ死ぬと連呼する情けない姿ばかり見てきたが、こうして眠っている間だけは別人のように落ち着いて戦えるし、普段は怯えて発揮できない実力も出せるみたいだ。
「……善逸くんはやっぱり強いね。」
「そうかな?」
「うん。」
多分だけど、私や炭治郎くんよりも強いのではないだろうか。
少なくとも、その足の素早さでは断トツだと思う。
残念ながら眠らないと本領は発揮できないようだが、もしも善逸くんがいつか起きたままでも戦えるようになったら、どれだけ成長するのだろう。
(ちょっと見てみたいかも。)
もしも私の担当する隊士が彼だったら、面白そうだ。
けれどそれはそれで苦労もしそうである。
「善逸くんは面白いね。」
「?」
小羽がにっこりと微笑みながら言うと、善逸は不思議そうに首を傾げた。
最終選別終了まで、あと四日。
この数日で人数もかなり減ったようだった。
前に善逸くんが人が死んだ音がすると悲しげに、酷く怯えた様子で言っていた。
一体、今年はどれだけの人数が生き残れるのだろう。
(炭治郎くんは無事かな……)
あれから山を移動しているけれど、一度も会っていない。
どうか無事でいてほしいと、小羽は心から願った。