第9章「温泉旅行編」
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「……あの、名取さん。急に友達も誘っちゃってごめんなさい。」
「いや、気にしないで。丁度二人分が余ってたし、構わないよ。」
昨晩電話で友達も誘っていいかと突然お願いをした時は少し渋っていた名取だったが、今は特に気を悪くした様子もなく笑顔だった。
その事に安堵する彩乃。
「ありがとうございます名取さん。」
「それはいいけど……君は本当に変わった友人を持っているね。」
「――え?」
何故かリクオと氷麗を見つめながら苦笑する名取を見て、彩乃は首を傾げる。
「祓い屋の私のところに、よく妖のお友達を連れてきたと思ってね。」
「「!?」」
名取から発せられた言葉に彩乃はサッと青ざめる。
そしてリクオは驚き、氷麗は咄嗟にリクオを庇うように前に出た。
「……い、いつから気付いてたんですか!?」
「あ、やっぱり妖なんだ?あまりにも上手く人間に化けてるから自信がなかったけど、微かに妖気を感じたからね。」
「あ、あの!この二人は私の大切な友達なんです!悪い妖じゃないんですだから…!」
「り、リクオ様には指一本触れさせないわよ!!」
「……そんなに警戒しなくても、別に君達を祓うつもりはないよ。」
「……え?」
警戒するリクオと氷麗に、名取は安心させるように微笑む。
「君達は奴良組の妖だね?僕みたいな力の弱い者が手を出せるような存在ではないし、何より……彩乃の大切な友人なら封じたりしないよ。安心しなさい。」
「あの……」
「名取さん……」
とても祓い屋の言葉とは思えない名取の言葉に、リクオは戸惑い、彩乃はホッと胸を撫で下ろした。
しかし、氷麗だけは名取の言葉が信じられないようで、じっと目を細めて警戒を解こうとはしなかった。
名取もそれに気付いているようで、困ったように苦笑した。
「……まあ、何はともあれ、今から一緒に旅行に行くんだ。楽しく過ごそうじゃないか。」
「……そうですね。」
「……」
リクオはひとまず名取への警戒を解き、彼の言葉に頷いた。
斯くして、初っぱなから妙な空気が漂う一行は宿泊予定の旅館を目指すのだった。
「いや、気にしないで。丁度二人分が余ってたし、構わないよ。」
昨晩電話で友達も誘っていいかと突然お願いをした時は少し渋っていた名取だったが、今は特に気を悪くした様子もなく笑顔だった。
その事に安堵する彩乃。
「ありがとうございます名取さん。」
「それはいいけど……君は本当に変わった友人を持っているね。」
「――え?」
何故かリクオと氷麗を見つめながら苦笑する名取を見て、彩乃は首を傾げる。
「祓い屋の私のところに、よく妖のお友達を連れてきたと思ってね。」
「「!?」」
名取から発せられた言葉に彩乃はサッと青ざめる。
そしてリクオは驚き、氷麗は咄嗟にリクオを庇うように前に出た。
「……い、いつから気付いてたんですか!?」
「あ、やっぱり妖なんだ?あまりにも上手く人間に化けてるから自信がなかったけど、微かに妖気を感じたからね。」
「あ、あの!この二人は私の大切な友達なんです!悪い妖じゃないんですだから…!」
「り、リクオ様には指一本触れさせないわよ!!」
「……そんなに警戒しなくても、別に君達を祓うつもりはないよ。」
「……え?」
警戒するリクオと氷麗に、名取は安心させるように微笑む。
「君達は奴良組の妖だね?僕みたいな力の弱い者が手を出せるような存在ではないし、何より……彩乃の大切な友人なら封じたりしないよ。安心しなさい。」
「あの……」
「名取さん……」
とても祓い屋の言葉とは思えない名取の言葉に、リクオは戸惑い、彩乃はホッと胸を撫で下ろした。
しかし、氷麗だけは名取の言葉が信じられないようで、じっと目を細めて警戒を解こうとはしなかった。
名取もそれに気付いているようで、困ったように苦笑した。
「……まあ、何はともあれ、今から一緒に旅行に行くんだ。楽しく過ごそうじゃないか。」
「……そうですね。」
「……」
リクオはひとまず名取への警戒を解き、彼の言葉に頷いた。
斯くして、初っぱなから妙な空気が漂う一行は宿泊予定の旅館を目指すのだった。