第18章「夏祭り編」
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
七月の猛暑。あまりの夏の暑さに悲鳴を上げる者たちがここにいた。
「あっつ~い!」
「しぬ~!」
「コラコラ君たち。神聖な部室でだらけすぎだぞ。シャキッとしたまえシャキッと!」
部室の机の上でうつ伏せになって暑い暑いと呟きながらだらける巻と鳥居を見て、清継が呆れたように言う。
「だってさ~、この部室クーラーないんだもん!」
「あ~、早く夏休みにならないかな~」
「そんな夏の暑い日にこそ怪談だ!今回は全国の学校に伝わる七不思議を調べようじゃないか!」
「え~!めんどい~!」
「コラッ!そもそも君たちは清十字団としての自覚が……」
まったくやる気のない巻と鳥居に清継はやれやれと肩を竦める。
それから清十字団としての自覚が足りないだのクドクドと説教を始めた清継を無視して、巻と鳥居はお喋りを始めた。
「あ~あ、何か面白いことないかな~」
「あ、それなら巻さんたちも来る?夏祭り。」
「「夏祭り!?」」
「わっ!」
多軌の何気ない一言に食い付く巻と鳥居。
あまりの食いつきっぷりにに、驚いて身を引いてしまう。
「夏祭りがあるんですか多軌先輩!」
「え、ええ。明日私たちの住む町で夏祭りがあるの。」
「やった!ねえねえ、折角だからみんなで行こうよ!」
「いいねぇ。この面子で行こうよ!楽しそう!」
巻と鳥居の思い付きに、カナやリクオたちも反応する。
「清十字団のメンバーで夏祭りかあ……私は特に予定が無いからいいよ。リクオくんもいいよね?」
「え?えーと……別にいいけど……」
「お、及川さんもどうッスか?」
「島さん……リクオ様……いえ、奴良くんが行くなら私も行きます!」
夏の暑さでぐったりとしていた雪女の氷麗は、島に声を掛けられて力強く返事をした。
リクオの行く所、彼女も当然ついていくに決まっている。
「氷麗ちゃん、暑さで参っているけど大丈夫なの?」
「彩乃さん……心配してくださるんですね。ありがとうございます。大丈夫です!」
「ならいいけど……辛くなったら言ってね?」
「はい!それよりも夏祭り楽しみですね!」
「あ、その事なんだけど……私と透ちゃんと田沼くんは先約があって……」
「えっ!夏目先輩たち一緒に行けないんですか!?」
てっきり一緒に行けるのだと思っていた巻たちは、彩乃の予想外の言葉にショックを受けたように声を上げた。
そんな彼女の反応に、彩乃は困ったように苦笑する。
「――実はもう同級生の友達と一緒に行く約束をしちゃってるんだ。ごめんね。」
「そうだったんですか……あっ、だったら先輩の友達も一緒に回ったらいいんじゃないですか?」
「――え……私はいいけど……西村くんたちに訊いてみないと……」
「是非お願いします!それでOKだったらみんなで行きましょう!」
「わかった。今日訊いてみるね。」
「やった!」
彩乃の言葉に巻は嬉しそうに小さくガッツポーズをする
彩乃は西村と北本に今日一緒に帰れないかとメールを打ちながら、みんなと一緒にお祭りを回れたらいいなと思っていた。
*******
「いいよ。」
「俺も。大歓迎!!」
「――え。」
学校の帰り道、北本と西村を誘って田沼と多軌を含めた五人で帰宅していた途中、部活での話をした彩乃。
すると拍子抜けするくらいなんともあっさりと二人から了承を得ることができたのだった。
「え……いいの?」
「ああ、大勢で行くのも楽しそうだし、俺は構わないよ。」
「俺も俺も!女の子が多いのは大歓迎!」
「ありがとう。じゃあみんなには私から伝えとくね。」
「良かったね、彩乃ちゃん。」
「うん。田沼くんも透ちゃんも、人数多くなるけど大丈夫かな?」
「私は平気。」
「俺も。」
「ふふ、当日が楽しみね。」
こうして大勢で夏祭りを回ることになった彩乃たち。
友人と夏祭りに行ったことのあまりない彩乃は、当日が楽しみだと心を踊らせた。
まさか、この夏祭りで彩乃の心をひどくざわつかせる出来事が起こるとも知らずに……
「あっつ~い!」
「しぬ~!」
「コラコラ君たち。神聖な部室でだらけすぎだぞ。シャキッとしたまえシャキッと!」
部室の机の上でうつ伏せになって暑い暑いと呟きながらだらける巻と鳥居を見て、清継が呆れたように言う。
「だってさ~、この部室クーラーないんだもん!」
「あ~、早く夏休みにならないかな~」
「そんな夏の暑い日にこそ怪談だ!今回は全国の学校に伝わる七不思議を調べようじゃないか!」
「え~!めんどい~!」
「コラッ!そもそも君たちは清十字団としての自覚が……」
まったくやる気のない巻と鳥居に清継はやれやれと肩を竦める。
それから清十字団としての自覚が足りないだのクドクドと説教を始めた清継を無視して、巻と鳥居はお喋りを始めた。
「あ~あ、何か面白いことないかな~」
「あ、それなら巻さんたちも来る?夏祭り。」
「「夏祭り!?」」
「わっ!」
多軌の何気ない一言に食い付く巻と鳥居。
あまりの食いつきっぷりにに、驚いて身を引いてしまう。
「夏祭りがあるんですか多軌先輩!」
「え、ええ。明日私たちの住む町で夏祭りがあるの。」
「やった!ねえねえ、折角だからみんなで行こうよ!」
「いいねぇ。この面子で行こうよ!楽しそう!」
巻と鳥居の思い付きに、カナやリクオたちも反応する。
「清十字団のメンバーで夏祭りかあ……私は特に予定が無いからいいよ。リクオくんもいいよね?」
「え?えーと……別にいいけど……」
「お、及川さんもどうッスか?」
「島さん……リクオ様……いえ、奴良くんが行くなら私も行きます!」
夏の暑さでぐったりとしていた雪女の氷麗は、島に声を掛けられて力強く返事をした。
リクオの行く所、彼女も当然ついていくに決まっている。
「氷麗ちゃん、暑さで参っているけど大丈夫なの?」
「彩乃さん……心配してくださるんですね。ありがとうございます。大丈夫です!」
「ならいいけど……辛くなったら言ってね?」
「はい!それよりも夏祭り楽しみですね!」
「あ、その事なんだけど……私と透ちゃんと田沼くんは先約があって……」
「えっ!夏目先輩たち一緒に行けないんですか!?」
てっきり一緒に行けるのだと思っていた巻たちは、彩乃の予想外の言葉にショックを受けたように声を上げた。
そんな彼女の反応に、彩乃は困ったように苦笑する。
「――実はもう同級生の友達と一緒に行く約束をしちゃってるんだ。ごめんね。」
「そうだったんですか……あっ、だったら先輩の友達も一緒に回ったらいいんじゃないですか?」
「――え……私はいいけど……西村くんたちに訊いてみないと……」
「是非お願いします!それでOKだったらみんなで行きましょう!」
「わかった。今日訊いてみるね。」
「やった!」
彩乃の言葉に巻は嬉しそうに小さくガッツポーズをする
彩乃は西村と北本に今日一緒に帰れないかとメールを打ちながら、みんなと一緒にお祭りを回れたらいいなと思っていた。
*******
「いいよ。」
「俺も。大歓迎!!」
「――え。」
学校の帰り道、北本と西村を誘って田沼と多軌を含めた五人で帰宅していた途中、部活での話をした彩乃。
すると拍子抜けするくらいなんともあっさりと二人から了承を得ることができたのだった。
「え……いいの?」
「ああ、大勢で行くのも楽しそうだし、俺は構わないよ。」
「俺も俺も!女の子が多いのは大歓迎!」
「ありがとう。じゃあみんなには私から伝えとくね。」
「良かったね、彩乃ちゃん。」
「うん。田沼くんも透ちゃんも、人数多くなるけど大丈夫かな?」
「私は平気。」
「俺も。」
「ふふ、当日が楽しみね。」
こうして大勢で夏祭りを回ることになった彩乃たち。
友人と夏祭りに行ったことのあまりない彩乃は、当日が楽しみだと心を踊らせた。
まさか、この夏祭りで彩乃の心をひどくざわつかせる出来事が起こるとも知らずに……