第16章「四国編」
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「いやあああ!!首が首がない~!!」
「首!?」
「はあ!?」
ザワザワと辺りが騒ぎ出す。
そんな中彩乃は茫然と立ち尽くしているだけで、何もできなかった。
「うそ……だよね……リクオくん……」
ドクドクとやけに心臓の音が煩い。
首筋に嫌な汗がつたう。
そんな時、犬神の頭に糸が巻き付いた。
「な……なんじゃこりゃあ!?」
「やはり、若を狙っていたな。首だけで戦うのは君だけじゃあ……ないんだよ。」
「なっ、お前……リクオじゃねぇのか!?」
「今だ首無!」
舞台の上にはリクオの制服に身を包んだ首無がいて、首無に扮したリクオが現れた。
「えっ、え?どういうこと!?二人共……入れ代わってた!?」
(じゃあ、さっき襲われたのは首無の方!?)
彩乃は混乱する頭でなんとか状況を理解しようと頭をフル回転する。
すると犬神は今度は切り離した体を獣の姿に変えると、その体はみるみると大きくなっていった。
ゆっくりと舞台に近付く犬神。
犬神は切り離した頭を体にくっつけると、リクオ目掛けて突進していった。
それにいち早く気付いた首無が慌てる。
「まずい……リクオ様を狙ってる。今……リクオ様は人の姿……こんな巨体にやられたら……」
ズドドド、ドガァァア!!
「リクオくん!!」
「り……リクオ様ああああっ!!」
リクオを守ろうと盾になる毛倡妓と河童達をその大きな巨体で振り払い、犬神はリクオ目掛けてその大きな前足でリクオを攻撃した。
犬神の爪がリクオの体に食い込み、そのままリクオはカーテンの奥へとぶっ飛んだ。
今度こそもう駄目だと誰もが思ったとき、犬神の前足から突然血が吹き出したのだ。
それは刀で斬られた跡だった。
「陽は――閉ざされた。この闇は幕引きの合図だ……」
「リクオくんが……夜の姿に……」
(なんで?だってリクオくんは昼間は……)
そこまで考えて彩乃はハッとした。
そういえば前にもこんなことがあった。
あれはツユカミの一件で、彩乃がススギに襲われた時、あの時もリクオは昼間なのに妖怪の姿に変化したのだ。
どうして?何が起きて……
そこまで考えて、彩乃にある考えが過った。
そうだ。闇……
ススギの時も、今も、リクオくんは暗闇の中で変化していた。
「――闇があれば昼間でも変化できるんだ……」
彩乃が冷静にそんな分析をしている間に、リクオは氷麗や首無と協力して犬神を追い詰めていた。
ピキピキピキィィィン!!
「今です若。」
「犬の動きは止めました。」
「ぐ、ぐお……」
「氷麗……この雪。ちょっとやりすぎだぜ。」
「リクオオオオオオ!!!」
ズシャアアアア!!
リクオに斬られた犬神は、大きな音を立てて倒れた。
その大きな巨体がズシンと重い音と共に横たわり、勝敗を決めた。
――リクオが勝ったのだ。
「首!?」
「はあ!?」
ザワザワと辺りが騒ぎ出す。
そんな中彩乃は茫然と立ち尽くしているだけで、何もできなかった。
「うそ……だよね……リクオくん……」
ドクドクとやけに心臓の音が煩い。
首筋に嫌な汗がつたう。
そんな時、犬神の頭に糸が巻き付いた。
「な……なんじゃこりゃあ!?」
「やはり、若を狙っていたな。首だけで戦うのは君だけじゃあ……ないんだよ。」
「なっ、お前……リクオじゃねぇのか!?」
「今だ首無!」
舞台の上にはリクオの制服に身を包んだ首無がいて、首無に扮したリクオが現れた。
「えっ、え?どういうこと!?二人共……入れ代わってた!?」
(じゃあ、さっき襲われたのは首無の方!?)
彩乃は混乱する頭でなんとか状況を理解しようと頭をフル回転する。
すると犬神は今度は切り離した体を獣の姿に変えると、その体はみるみると大きくなっていった。
ゆっくりと舞台に近付く犬神。
犬神は切り離した頭を体にくっつけると、リクオ目掛けて突進していった。
それにいち早く気付いた首無が慌てる。
「まずい……リクオ様を狙ってる。今……リクオ様は人の姿……こんな巨体にやられたら……」
ズドドド、ドガァァア!!
「リクオくん!!」
「り……リクオ様ああああっ!!」
リクオを守ろうと盾になる毛倡妓と河童達をその大きな巨体で振り払い、犬神はリクオ目掛けてその大きな前足でリクオを攻撃した。
犬神の爪がリクオの体に食い込み、そのままリクオはカーテンの奥へとぶっ飛んだ。
今度こそもう駄目だと誰もが思ったとき、犬神の前足から突然血が吹き出したのだ。
それは刀で斬られた跡だった。
「陽は――閉ざされた。この闇は幕引きの合図だ……」
「リクオくんが……夜の姿に……」
(なんで?だってリクオくんは昼間は……)
そこまで考えて彩乃はハッとした。
そういえば前にもこんなことがあった。
あれはツユカミの一件で、彩乃がススギに襲われた時、あの時もリクオは昼間なのに妖怪の姿に変化したのだ。
どうして?何が起きて……
そこまで考えて、彩乃にある考えが過った。
そうだ。闇……
ススギの時も、今も、リクオくんは暗闇の中で変化していた。
「――闇があれば昼間でも変化できるんだ……」
彩乃が冷静にそんな分析をしている間に、リクオは氷麗や首無と協力して犬神を追い詰めていた。
ピキピキピキィィィン!!
「今です若。」
「犬の動きは止めました。」
「ぐ、ぐお……」
「氷麗……この雪。ちょっとやりすぎだぜ。」
「リクオオオオオオ!!!」
ズシャアアアア!!
リクオに斬られた犬神は、大きな音を立てて倒れた。
その大きな巨体がズシンと重い音と共に横たわり、勝敗を決めた。
――リクオが勝ったのだ。