第11章「ツユカミ編」
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――翌日、彩乃とリクオはニャンコ先生を連れてツユカミの祠へお詣りにやって来た。
「――氷麗ちゃん来れないで残念だったね。」
「うん。夕飯の用意があるとかで……」
学校帰りに彩乃は、リクオにツユカミの会いに行かないかと誘った。
氷麗は夕飯の用意があるとかで残念ながら帰ってしまったが、彩乃とリクオとニャンコ先生の3人でのんびりとツユカミの祠を目指して歩いていた。
「ツユカミー!蜜柑の差し入れだよー!ツユカミー?」
「夏目。夏目!」
「――あれ?ツユカミ、更にちっちゃくなってない?」
「む?」
祠の前でツユカミを見つけたのは良かったが、何故か前よりも更に小さくなっていた。
彩乃が声を掛けると、突然ツユカミの体が光だした。
「!?、どうしたのツユカミ!何か光だしたよ!?」
「おおお?……そうか。ハナさんが逝ってしまうのか。」
「――え?」
「ハナさんは長いこと患っていてね。最近はここへ来るのもやっとだったんだ。……ハナさんは私を信仰してくれた最後の一人。彼女が逝けば私も消えるのさ。」
「「……っ!?」」
ツユカミの言葉を聞いて、彩乃とリクオは息を飲む。
「……だったら、私が信仰するよ!毎日は無理でも拝みに来るから!!」
「僕だって!」
彩乃達の言葉を聞いて、ツユカミは首を横に振った。
「……駄目だよ夏目。君は私の友人だ。そこの彼も半分は妖怪だろう?同族の信仰は効果が無い。」
「でも、それじゃあ!!」
必死に何とかしようとする彩乃に、ツユカミは首を横に振るう。
「これでいいんだ、夏目。ハナさんと共に逝ける。」
「……っ」
ツユカミはゆっくりと彩乃に手を伸ばすと、彩乃はそれに触れようと同じく手を伸ばした。
人差し指を小さな手で掴みながら、ツユカミは今にも消えそうになっていた。
「長いことずっと見ているばかりだったが、これで人に……彼女に……やっと触れることができる気がするよ。」
「……聞こえていたよ。ハナさんには、ツユカミの声が伝わってた。」
「……そうか。ありがとう……夏目……昔も今も……人とはかわいいものだねぇ……」
『ツユカミ、いつまでも供物は続かないわよ。人はとても現金で薄情よ。力があるうちにもっといい住処を探すのが身のためね。』
『ありがとうレイコ。けれど、一度でも愛されてしまえば、愛してしまえば、もう……忘れることなどできないんだ……』
「ありがとう、夏目、斑。そしてその友人の少年。心優しい私の友人……」
「……バカめ……」
一陣の風と共に、ツユカミは消えてしまった。
頬を撫でる一瞬の風は、どこか切なくて、けれど、優しい気持ちになった。
『――ふふ、斑、お前にもいつかわかるよ。』
その日、二人の大切な人が逝ってしまったことを悲しむように、雨は朝まで降り続いた。
「――氷麗ちゃん来れないで残念だったね。」
「うん。夕飯の用意があるとかで……」
学校帰りに彩乃は、リクオにツユカミの会いに行かないかと誘った。
氷麗は夕飯の用意があるとかで残念ながら帰ってしまったが、彩乃とリクオとニャンコ先生の3人でのんびりとツユカミの祠を目指して歩いていた。
「ツユカミー!蜜柑の差し入れだよー!ツユカミー?」
「夏目。夏目!」
「――あれ?ツユカミ、更にちっちゃくなってない?」
「む?」
祠の前でツユカミを見つけたのは良かったが、何故か前よりも更に小さくなっていた。
彩乃が声を掛けると、突然ツユカミの体が光だした。
「!?、どうしたのツユカミ!何か光だしたよ!?」
「おおお?……そうか。ハナさんが逝ってしまうのか。」
「――え?」
「ハナさんは長いこと患っていてね。最近はここへ来るのもやっとだったんだ。……ハナさんは私を信仰してくれた最後の一人。彼女が逝けば私も消えるのさ。」
「「……っ!?」」
ツユカミの言葉を聞いて、彩乃とリクオは息を飲む。
「……だったら、私が信仰するよ!毎日は無理でも拝みに来るから!!」
「僕だって!」
彩乃達の言葉を聞いて、ツユカミは首を横に振った。
「……駄目だよ夏目。君は私の友人だ。そこの彼も半分は妖怪だろう?同族の信仰は効果が無い。」
「でも、それじゃあ!!」
必死に何とかしようとする彩乃に、ツユカミは首を横に振るう。
「これでいいんだ、夏目。ハナさんと共に逝ける。」
「……っ」
ツユカミはゆっくりと彩乃に手を伸ばすと、彩乃はそれに触れようと同じく手を伸ばした。
人差し指を小さな手で掴みながら、ツユカミは今にも消えそうになっていた。
「長いことずっと見ているばかりだったが、これで人に……彼女に……やっと触れることができる気がするよ。」
「……聞こえていたよ。ハナさんには、ツユカミの声が伝わってた。」
「……そうか。ありがとう……夏目……昔も今も……人とはかわいいものだねぇ……」
『ツユカミ、いつまでも供物は続かないわよ。人はとても現金で薄情よ。力があるうちにもっといい住処を探すのが身のためね。』
『ありがとうレイコ。けれど、一度でも愛されてしまえば、愛してしまえば、もう……忘れることなどできないんだ……』
「ありがとう、夏目、斑。そしてその友人の少年。心優しい私の友人……」
「……バカめ……」
一陣の風と共に、ツユカミは消えてしまった。
頬を撫でる一瞬の風は、どこか切なくて、けれど、優しい気持ちになった。
『――ふふ、斑、お前にもいつかわかるよ。』
その日、二人の大切な人が逝ってしまったことを悲しむように、雨は朝まで降り続いた。